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(遅筆堂ネタふり亭 じべ since 1999.12)

■1月の結果と2月の予定■

芝居と映画は前年のイキオイをひきずってそれぞれ21本、10本を観たが、LIVEは2本と緩やかなスタート、読書にいたっては1冊も読まずじまい

 【じべ 2008.2.7】

(1月の結果)■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【芝居】

6日(日)M 『サバンナの掟』柿喰う客@シアタートラム
前年の『女体カーニバル』でのバージョンとはステージが広くなり装置も一新したのにはとどまらず、配役までガラリと変えてまるで別作品のような味わい。また、不幸な出会い方をした一組の男女の悲恋物語(?)としての側面も読み取る

11日(金)M 『カゴツルベ』少年社中@吉祥寺シアター
格子にキャスターを付けたシンプルな装置や和洋折衷の衣裳など舞台美術が面白い上に終盤での次郎左右衛門とカゴツルベがシンクロした殺陣のアイデアが良く、その後の積もるほどに降り続く雪のシーンの美しさは圧巻

11日(金)S・13日(日)M・14日(月)M・S 『久堂秀明 (今度ばかりは)独りかもしれない?芝居 新訳 クドヒデの、どうせ一度の人生ならば!新劇場版:破』久堂秀明@タナトス6
前年とはオモムキを変え、シリーズもので言えば「パート3」的展開ながら前作の「お約束」をキチンと踏襲しているのはお見事。また、モロに「パート2」な早朝上演の「特別編」も愉快

12日(土)M 『トーキョーより行先不明の穴に落ちて08』ASSH@シアターグリーン BIG TREE THEATER
近未来、日本から独立した東京から「穴」を通って脱出しようというゲリラたちの物語。閉塞感や迫り来る戦争の不気味さとラストの開放感の対照が印象的。また、「穴が開(ひら)いた」時の照明効果が特に見事だし「地底人」の表現も楽しい

12日(土)S 『目を見て嘘をつけ』KAKUTA@シアタートラム
誰もが持っていて、普段は覆い隠している「もの」のごく薄い表皮がピッと破れて一部が露見してしまう「とき」が上手く表現されていて、それでいて基本的には楽しく大いに笑えるし、ちょっぴり切なくもハッピーな幕切れにはホロリ

13日(日)S 『残魂エンド摂氏零度』デス電所@ザ・スズナリ
18ヵ国にまで減ってもまだ戦争が続き、人間同士のつながりが希薄となった世界を描いた近未来もの。アンドロイドに依存して精神的に引き篭もっている主人公が初めて自らの意思によって他者に接しようとする姿が爽やか

15日(火)M・S 『MISTAKE』劇団伍季風 〜MONSOON〜@シアターグリーン BASE THEATER
中心となる役が男性か女性か(&演出が女性か男性か)という違いだけで同じ脚本であるというのに両バージョンが互いに補完し合うという脚本のシカケが面白い

18日(金)M 『真っ赤な真っ赤な物語』ももいろぞうさん@赤坂RED/THEATER
欲を言えば主人公の4人の分身をもう少し活用して欲しかったが、オープニングのタイトル・クレジット場面のダンスや、主人公の娘が持っているぬいぐるみの表現及び劇中でのポジションなどが良くて満足

18日(金)S 『feel trip』ALLIACE DESIGN+@スパイラルホール
1編目こそ商品紹介以外のナニモノでもなくちょっと不安になったが、2編目では某女優のキャラにニヤリとし、4編目は少年時代の「ちょっとイイ話」で終盤ホロリとさせられたりなど、長さもタイプも異なるバラエティに富んだ作品群をそれぞれ楽しむ

19日(土)M LIVE LIKE LIFE vol.1『うちに来るって本気ですか?』劇団6番シード@ねりまの隠れ宿
複数の招かれざる客が訪れ、勘違いや取り違いで事態が混乱するという王道コメディ、芝居のウソの範囲内の無理や先読み可能な部分が多少あったりもしつつ、好きなタイプの作品なのでそんな部分も含めて楽しむ

19日(土)S 『東京遠景』RAKUENOH plus@Gallery LE DECO 4
三島由紀夫と寺山修司の作品3編を、入院している友人を見舞った男が聞かされる話として構成したドラマリーディング。特色である言葉の切り方を意識してズラした台詞回しと、おそらく元の作品自体の相乗効果で幻想的な雰囲気

20日(日)S 『PTA』ホチキス@吉祥寺シアター
小学校のPTA会議を描いた『12人の怒れる男』ばりの論争劇。議論の行方だけでなく、壁全体が黒板な教室や平行四辺形なフライヤーと統一された会議机など舞台美術のセンスにも脱帽

25日(金)S 『明日のアトム』Last Brand@アイピット目白
エポック・メイキングな時をクローズアップして描く手塚治虫クロニクルであると同時に日本マンガ史的な側面も持ち合わせるという脚本が見事。お馴染みのキャラ誕生秘話(笑)や、編集者たちの名前とその元ネタにちなんだ台詞も楽しい

26日(土)M 『いのうえ歌舞伎☆號 IZO』劇団☆新感線@青山劇場
理不尽な武士の世界で時流に押しつぶされた岡田以蔵をお得意(?)のおポンチ系ギャグを排して描いた骨太かつ重厚な時代劇で、今まで漠然としか知らなかった以蔵の生涯を改めて教わる。また、青木豪の脚本は「こんな新感線もアリなんだ」な感じ

26日(土)S 『泥棒温泉』@OIL30’s@「劇」小劇場
コトの真相を、個別の証言を組み合わせて試行錯誤しながら徐々に明らかにするという構成が巧い。また、旗揚げ公演『D・ミリガンの客』とはガラリと趣きを変えたコメディ系ながら、謎解きが軸で終盤に親子ネタが絡むという共通点があるのも面白い

27日(日)M 『寿苑』劇団ヨロタミ@シアターグリーン BOX in BOX THEATER
河嶋健太の初脚本作品ということでいつもとは趣きを異にし、吉本新喜劇の如くベタなキャラやベタなギャグがかえって新鮮である一方、劇中で撮影した(という設定の)ビデオの上映会で悪事が露見するというシカケはなかなか上手い

27日(日)S 『泥花』劇団桟敷童子@中野光座(1月の特選芝居)
初演時にも感じたが、普段と異なりおどろおどろしくない分、より身近に感じられる「昭和庶民伝」。敏チャンの死から千鶴の「幸福宣言」までが特に良く、終盤での千鶴とハジメの姿はさながらパンドラの匣の底に残された希望の如し

31日(木)S 『横濱荘狂想曲』理想現実@ザ・ポケット
比較的口当たりの良い前半とシビアな後半のギャップが大きく観終わって若干重い気分になるもいろいろと考えさせられたのでこれはこれでアリか? また、積圭祐のアバウトぶりを筆頭にキャスティングが印象的

【LIVE】

17日(木) 東京フィルハーモニー交響楽団@サントリーホール 大ホール
「ブラームス・チクルス」前半、まずは交響曲第4番と第2番。交響曲第4番の「諦見」「孤独感」はさほど感じられなかったが、第2番のフィナーレは確かにきらびやか。低音担当の管楽器の違い(4番はコントラファゴット、2番はテューバ)がその要因 ?

20日(日) 東京フィルハーモニー交響楽団@オーチャードホール(1月の特選LIVE)
着想から21年がかりで完成した第1番はやはり気合の入り方がほかの3作とは違っており、職人がたっぷり時間をかけてつくり上げた精緻な加工品のような印象。言わばこれがプロトタイプで他が量産型、つまりガンダムとGMみたいな関係?(笑)

【CD】

アルバム
「福田沙紀/Sakippo」(2006年作品)(1月の特選アルバム)「麻帆良学園3−A生徒31人/TVドラマ 魔法先生ネギま!Character Song Collection 31’S LOVE」(2007年作品)「ニュー・トロルス/コンチェルト・グロッソ第1番・第2番」(1971年・1976年作品)を購入

シングル
「アイドリング!!!/Snow celebration」(1月の特選シングル)「栗林みな実/BUT.metamorphosis」(2007年作品)「中川翔子/snow tears」「早生凛/愛の唄」「山田優/Fly So High」(2007年作品)「山田優/fiesta!fiesta!」(2007年作品)を購入

【映画】

9日(水) 『グミ・チョコレート・パイン』@テアトル新宿(1月の特選日本映画)
いかにもケラな演出・キャストのみならず、舞台ではできない、映画ならではの表現もあって○。さらに背景が1986年なのでいろいろと懐かしいばかりでなく、想いを言葉にできない主人公のもどかしさにイタく共感

9日(水) 『妄想少女オタク系』@Q−AXシネマ2
主人公が腐女子でBLもアリというイマドキのラブコメディ。グラビア系アイドルが複数出演しているのが大変嬉しいばかりでなく、内容的にも主人公の腐女子っぷりと思い込みの強さで大いに笑えるし、オンナのコ同士の友情?的な部分もイイ

9日(水) 『アディクトの優劣感』@Q−AXシネマ2
プロローグとエピローグを除いた大半がパラパラまんがのようなコマ撮りで表現されていて、そのパートの人物の声は吹き替えという実験的な作品。回想シーンなどで部分的にそういう手法を使った例はあったが、こんなにも長いというのはビックリ

9日(水) 『かぞくのひけつ』@ユーロスペース2
十三が舞台で出演者の大半も大阪出身というコテコテの「大阪ムービー」。主人公である息子とその父の「あること」に対する慌てぶりや、これも息子の「ある悩み」、それに薬局主人のアヤしさなど爆笑モノ

24日(木) 『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』@ユナイテッド・シネマとしまえん スクリーン6
事前に知って感心したキャスティングが観ればもっと見事にハマっていたばかりでなく、内容もかなり原作に忠実で、クライマックスでは原作を読んだ時の感動が蘇ってちょっぴりホロリ

24日(木) 『銀色のシーズン』@ユナイテッド・シネマとしまえん スクリーン7
まず冒頭の爽快なスキーシーン(すべて実写とはオドロキ)でツカミはオッケー。本編のストーリーもツッコミどころは少なからずあれ、全体として悪くないし、ラストのアレでけっこう感動させられてしまうので文句は言うまい

29日(火) 『スーパーカブ』@シネマ・ロサ2
いかにテューンナップしようが、カブが大型(中型?)バイクとスピードを競って勝てるワケねーだろ!を筆頭にツッコミどころは多々あれど、トルネード・フィルムが絡んでいるだけに想定の範囲内だし、最後の対決前が愉快だし、B級映画としては十分に及第

30日(水) 『魁!!男塾』@シアターN渋谷 シアター2
麿赤兒の江田島平八のみならずあのマンガのキャラをうまく実写化していたことは認めるが、全体の構成が中途半端。おバカ系アリ、アクションありと両方に色目を使ったのが裏目に出たと言うか「何がやりたかったの?」な感じ

30日(水) 『ちーちゃんは悠久の向こう』@シアターN渋谷 シアター1
チラシやポスターにある惹句から「衝撃のラスト」とやらは始まって間もなく容易に推測できてしまったが、それを裏付けながら観る楽しみがあり、最後のオチも上手かった(とはいえアレはアレで問題アリだが)ので満足

31日(木) 『ピューと吹く!ジャガー THE MOVIE』@シネ・リーブル池袋1
脱力系の笑い満載な一方、格闘をダンスで表現するなんてこともやってのけて、ミュージカルではないのにこういう表現をした映画は初めて観たかも。また、劇中のバンド、ジュライの曲が某人気バンドの雰囲気をうまくなぞっていてニヤリ

【展覧会】

(な し)


【読書】

(な し)


【その他】

「栞と紙魚子の怪奇事件簿」(深夜ドラマ)
まさかコレを実写化するとは…(笑) シュールかつトボけた雰囲気と南沢奈央がイイ。あとブルースカイや江本純子が脚本を担当する回もあるのでそちら方面にも期待

「だいすき!!」(TVドラマ)
香里奈、岸本加代子、余貴美子はもとより福田沙紀に近野成美、MEGUMIまで出演というキャストのみならず、ストーリー的にも毎回終盤でボロ泣きだし、早くも今期のベスト候補か?

(2月の予定) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【芝居】

1日S 『ばか者たち』バッカスカッパ@シアターシャイン
2日M 『ネバーランド☆A GO!GO!』bpm@SPACE107
2日S 『遥かなる時空の中で 舞一夜』@サンシャイン劇場
3日M 『NINPU妊×××婦SANJO 〜産場×惨状×賛笑〜』クロカミショウネン18@駅前劇場
3日S 『Sheep fucker’s exit』tsumazuki no ishi@ザ・スズナリ
4日S 『帰ってきた! TVジャンキーカップ』QUEENS’ LEAGUE@LIVE−BAR The DOORS
5日M 『となりの守護神』ダイスプロデュース@シアターサンモール
5日S 『路地裏の優しい猫』“STRAY DOG”@赤坂RED/THEATER
7日S 『ウェルズの教室』color child@明石スタジオ
8日S 『笑う女。笑われる男8 希望戦隊カルメンジャー第18話「嘘から出た真」の巻』BIGFACE@シアターX
9日M 『からっぽの湖』AGAPE store@紀伊國屋ホール
10日M 『誰ガタメノ剣』シアターキューブリック@ザ・ポケット
10日S 『女探偵 冴羽優羽 〜Case File :天使〜』しゅうくりー夢@シアターVアカサカ
14日S 『ワンダーランド』Neo Mask@ザ・ポケット
15日M 『マイン’08』strange GARDEN@シアターグリーン BIG TREE THEATER
15日S 『はなおか軒物語』BOH!MIMISH@ウッディシアター中目黒
16日M 『ウラノス』青山円劇カウンシル@青山円形劇場
16日S 『人間合格』こまつ座@紀伊國屋サザンシアター
17日M 『愛にキて』ひょっとこ乱舞@王子小劇場
17日S 『本能寺オテロ』K.B.S.Project@ブディストホール
23日M 『PROTO』激団リジョロ@北沢タウンホール
23日S 『立体文学 うさぎ×うさぎ 〜3人の作家による「うさぎ」ストーリー〜』ストーリーテラーズ@ぎゃらりい茶屋町三番地

【LIVE】

9日 flower voice scene.37(ハセガワミヤコ、拝郷メイコ、池田綾子、辻香織、SHUUBI)@FAB 表参道
22日 東京フィルハーモニー交響楽団@サントリーホール 大ホール
24日 読売日本交響楽団@東京芸術劇場 大ホール

【CD】

アルバム「アイドリング!!!/だいじなもの」
シングル「竹仲絵里/真っ白な雪、真っ白な未来」(2007年作品)「チョコ&ミミ/ロケット」「南明奈/とんちんかんちん一休さん」(2007年作品)「pRythme/ユウキノアジ!」

【映画】

『陰日向に咲く』
『音符と昆布』
『ペルソナ』
『人のセックスを笑うな』
『子猫の涙』
『全然大丈夫』
『歓喜の歌』
『KIDS』
『結婚しようよ』
『東京少年』
『リアル鬼ごっこ』
『チーム・バチスタの栄光』
『L change the WorLd』
『雨の翼』
『奈緒子』
『病葉流れて』
『東京少女』 など

【展覧会】

(予定なし)

【読書】

「宙の家」大島真寿美、「劫尽童女」恩田陸、「カラフル」森絵都 など