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(遅筆堂ネタふり亭 じべ since 1999.12)

■7月の結果と8月の予定■

下半期のスタートは、芝居20本、映画10本、LIVE6本と、映画がやや少なめではあれほぼ平均ペース。が、8月は再び増速か?

 【じべ 2007.8.7】

(7月の結果)

【芝居】

1日(日)M 『Something Sweet』PARCOプロデュース@PARCO劇場
15年の付き合いになる女性2人の無意識的な相手への依存や甘えも含んだ結びつきを描いた脚本(中谷まゆみ)及び演者(星野真里・辺見えみり)が見事だが、ラストの「電飾」が何とも興醒め。音響と照明による表現で十分だろうに何故あんな…

7日(土)M 『神様の夜(プログラムC「魅せられる」)』KAKUTAと川上弘美+Friends@ギャラリーSite
前半のプログラムA、Bにはなかった新手法がいくつか取り入れられていることやベテランが参加したことによってさらに進化した、という感じ。また、オリジナルの「魅せられる」の終盤では父親の娘に対する愛情が感じられてホロリ

7日(土)S 『大ニンゲン展』ソラトビヨリ@荻窪メガバックスシアター
人体内を舞台に体内組織を擬人化して描くだけでなく身体の主(とその恋人)も見せ、クライマックスでは闘病の描写として癌に冒された細胞と本人が戦うなどアイデアが白眉。さらに、泣かせたままでなく、最後に笑わせて終わるのもイイ

8日(日)M 『神様の夜(プログラムD「さようなら」)』KAKUTAと川上弘美+Friends@ギャラリーSite
こちらにも新手法が取り入れられていて「基礎編のA、B」「応用編のC、D」という感じ。原作アリのパート(「草上の昼食」)とオリジナルパート(「さようなら」)が一部「同じ時空でニアミスする」などという秘策を隠し持っていたとは…!

13日(金)M 『BELL SEARCH 〜ランプにまつわる物語〜』KALAMA WAIORI appearing 工場@ザ・ポケット
一言で表現すれば「上出来の闇鍋」(笑)。副題と装置からアラジンはすぐに推測できるがまさか竹取物語やシェークスピアもあろうとは…(笑) 他にもいろいろな要素や小ネタの数々を欲張って取り入れて、サービス満点

14日(土)M 『ショコレ!!!』ASSH@しもきた空間リバティ
作・演出が3人で7本のショートストーリーオムニバスというスタイル。昨年3月の『キスと半島と残酷』からとASSH歴の浅い身としては、今まで観たことのできなかった面を観ることができたのが嬉しい

14日(土)S 『ゼイラム THE LIVE』カプセル兵団@笹塚ファクトリー
原作である映画(OVAは未見)の設定や世界観をキチンと活かしているのみならず、新たな設定・登場人物も違和感なく溶け込んで深みを与えており、内容的にもアクション一辺倒ではなく、兵器開発合戦への批判あり、泣かせる部分ありで素晴らしい(7月の特選芝居)

15日(日)M 『民宿チャーチの熱い夜5』劇団ザ・ニートニク@タイニイアリス
今の沖縄が抱えている問題から始まり、意外にもシリアスか?と思ったら勘違い系コメディになり沖縄風人情噺を経て、反戦や、最近の教育問題、命の重さにも触れて、うちなんちゅー的解決法を示すという構成が巧み

15日(日)S 『花火、舞い散る』椿組@花園神社境内 特設ステージ
煙火業を営む一家と周辺の人々の人間模様を時には笑わせ時には泣かせて描き、少なくない登場人物たちもキッチリ個性を際立たせた脚本と、この野外劇ならではのキャスト陣、テント小屋ならではの演出がガッチリ噛み合って見せるし魅せるし

16日(月)S 『歌姫』東京セレソンDX@シアターサンモール
昭和30年代前半、高知市内からやや離れた漁師町の映画館・オリオン座を舞台にしたちょっと切ない人情噺系ストーリー、笑いと涙のブレンド具合とか、レトロなムードとか、ここの真骨頂と言っても過言ではあるまい

17日(火)S 『小さなお茶会』空想組曲@王子小劇場
一通り流れを見せてから別の人物の視点(複数)でそれを描いてコトの真相を徐々に明らかにするというシカケで描く「届かない想い」「伝わらない気持ち」「すれ違うベクトル」、時に笑えて時に切なく時にはコワく(?)面白かった

21日(土)M・S 『おんわたし(星組・月組)』SPIRAL MOON@「劇」小劇場
大きな事件や劇的な展開はなく、言葉少なで静かな演劇だというのに、登場人物の心情や考え方、あるいは劇中では詳しく語られない背景などが手に取るように伝わって来るのがフシギ。まさに心を以って心を伝える演劇という感じ

22日(日)M 『犬目線/握り締めて』tsumazuki no ishi@ザ・スズナリ
いびつな愛の博覧会的様相を呈しつつ、笑える部分も少なくないのは意外で某有名アニメの名台詞集のようなシーンでは大笑い。旧い集合住宅の入口近辺の様子を表現した音響・装置もイイ。ただ、休憩なし155分はやや長い

22日(日)S 『ROCKET LIVE』ATT@アイピット目白
他とは一線を画す独特なアクション(新ワザあり)にお得意(?)のショートコントつるべ打ち(新ネタあり)を挟み、さらに大喜利のような新趣向まで加えて楽しい。常に新たなものを取り入れて楽しませようとする姿勢が嬉しい

27日(金)M 『朝食と組曲と二匹の猫』はらぺこペンギン@OFF・OFFシアター
プロローグが2段構えでモタつく感があるのと狂言回し役の「心の声」による状況説明が多いのは気になったが、ヘタレ男3人がそれぞれ立ち直るという「ネオ人情噺」的ストーリー、ひたすら「めでたしめでたし」では終わらないその匙加減が上手い

27日(金)S 『沈黙の自治会』演劇ユニット象さんのふかづめ@シアターグリーン BOX in BOX THEATER
再演からでも14年経っているので改訂が裏目に出なければいいがという不安など杞憂に終わり、かなりオリジナルに近いばかりでなく再演時にカットされたシーンまで復元してくれて嬉しいったらありゃあしない!

28日(土)M 『ひょ〜いドン!』OFFICE BLUE@下北沢「楽園」
この世に想いを遺した霊、という好きなテーマに親子の愛情も加えて、ツボ2箇所への同時攻撃とは卑怯な!(笑) 彼岸と此岸の父娘が再会(?)する場面と事故の当事者同士が和解する場面が特に良いし、笑えるパートの配し方も絶妙

28日(土)S 『GO☆GO☆STRAIGHT!!』SORAism company@THEATER BRATS
主人公一行(一味?)の犯行動機が弱く、たとえ未遂に終わりその後に善行を施したとはいえ警察官が見逃しちゃイカンだろという文句もありつつ、夏合宿的な雰囲気の人情系コメディ、凝った装置や見事な照明とともに楽しむ

29日(日)M 『ストラルドブラグ 〜魔神邂逅〜』R:MIX@SPACE107
歴史の流れに弄ばれる男達の骨太なドラマに戦火の下でめぐり会った3人の“擬似家族”的な愛情も加え、生きるとは?幸せとは?人間らしいとは? などの問いかけもまぶして、それでいてキチンと2時間のワクに収めたのは見事

【LIVE】

1日(日) 平原綾香@東京国際フォーラム ホールA
ツアーのファイナルではあったが、5月の横浜公演とほとんど変わらなかったどころかサプライズの誕生祝いがない分、むしろ短かったのはややアテ外れ。それにしてもこのホール、デカいこと…

5日(木) 南谷朝子/中山ラビ@恵比寿天窓.switch
女優の南谷朝子がすでに3年もシンガーソングライターとして活動していたことにビックリしつつも、その豊かな表現力に感心。ギター弾き語りの中山ラビも一昨年のバンド編成とはまた違った味があって良かった

8日(日) 榊いずみ@Shibuya O−Crest
懐妊の報を得た時は中止かと思ったが、大きめのオナカでこなし、しかも後半では立って(「ハスに構えるとオナカが大きくてもギター弾けます」だって!)歌うとはビックリ。まさに冒頭の挨拶通り「日本一元気な妊婦」

10日(火) 絢香@東京国際フォーラム ホールA
2時間45分もの長さは感じなかったが、中盤のロングMCや曲の途中で聴衆に声を出させる場面などやや冗長な感アリ。あと15分ほど削って2時間半程度にまとめればスッキリしたのでは?

23日(月) 矢野真紀@浜離宮朝日ホール
アコギとアコピだけをサポートに室内楽向けの音響の良いホールでのしっとり落ち着いた雰囲気のアコースティック・ライブ。別アレンジの持ち歌のみならず、パターンの全く異なるカバー3曲まであり、新たな魅力発見、といったところ

26日(木) 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団@東京オペラシティ コンサートホール
6回目の「惑星」(かつ初の「冥王星」付き)。ステージサイド、指揮者の真横の席なので、指揮者・演奏者両方の表情が見えるし、近いだけに音の迫力は味わえるし、こんな席が下から2番目のランクって、ありがたいなぁ(7月の特選LIVE)

【CD】

アルバム
「安室奈美恵/PLAY」「シカゴ/Chicago XXX」(7月の特選アルバム)を購入

シングル
「アイドリング!!!/ガンバレ乙女(笑)」「ERIKA/FREE」「中川翔子/空色デイズ」(7月の特選シングル)を購入

【映画】

5日(木) 『監督・ばんざい!』@シネセゾン渋谷
自虐的なものも含めて映画関連パロディ満載の序盤はなかなか楽しい。がしかし、それらは実はマクラの部分で、劇中の北野監督が撮る作品のうちの1つが本筋となって展開し始めると急に失速してしまい、期待ハズレ

9日(月) 『吉祥天女』@Q−AXシネマ2
従来とは異なったキャラクターに挑戦した鈴木杏の新境地を観ることができたのは良かったが、延べ4〜5時間のドラマでも整理しきれなかった物語を2時間の枠内に収めるにはやはりムリがあったような…

9日(月) 『アヒルと鴨のコインロッカー』@恵比寿ガーデンシネマ1
「伏線」どころかむしろあからさまに(笑)いたるところに散りばめられた「あれ何だかアヤしい」なパーツたちが一気につながって真相が明らかになるクライマックスは快感

12日(木) 『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』@シネマライズ
以前TV放映された舞台版と映画の予告から陰湿でドロドロなイメージを抱いていたら意外にも笑える部分が多く、映画技法として面白い部分もあり、さらに主要キャストがそれぞれ役柄に見事なまでにハマっていて満足度高し

12日(木) 『きみにしか聞こえない』@シネマGAGA!
途中までは「フツーに良い出来」レベルだが、山場を迎えて以降ひっかかっていた部分をクリアにし、さり気なく配していた伏線を次々に使うストーリー展開がよくできており、本来ならば泣けるハズがその巧さのあまり感心して泣くことすら忘れ…(笑) (7月の特選日本映画)

18日(水) 『転校生 さよなら あなた』@新宿ガーデンシネマ1
大林監督自身による25年ぶりのリメイクだが、新たな登場人物・新たな設定によってむしろリニューアル? オリジナル版に近い前半と新たな展開の後半で「一粒で二度美味しい」な感じ

18日(水) 『図鑑に載ってない虫』@テアトル新宿
さまざまな種類の笑いを取り揃えてはいるが「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」的でハズれも少なくなく、しかも出来の良い部分の大半は事前に予告で見せてしまっているので、その使い方・つながり方だけで観るにはちょっとキビしい

18日(水) 『こわい童謡 【表の章】』@テアトル新宿
いわば事件編の【表の章】でも一応の決着はみて、解決編たる【裏の章】で隠された真相をあらわにするのかと思いきや、ひたすら惨劇を見せるだけであとは【裏の章】公開まで待てとは何とも意地の悪い…

23日(月) 『ダイハード4.0』@新宿プラザ
人死にが多いのはひっかかるが「遠い銀河の星間戦争」の如き絵空事として観る分にはグイグイひきこむテンポの良さとド派手なアクションが相俟って面白い。アメリカ的正義が西部開拓時代から全く進歩していないのもよくわかるし…(笑) (7月の特選外国映画)

23日(月) 『西遊記』@シネマート新宿 スクリーン1
中だるみしようがラスボスである金角大王との対決が呆気なかろうが、行動的な姫を好演した多部未華子(とエロカッコイイ三蔵以下のニセ御一行)に特化して観に行ったので全然問題ナシ!(爆)

【展覧会】

(な し)


【読書】

「しゃべれどもしゃべれども」佐藤多佳子@新潮文庫
先に観た映画同様、全体に優しい雰囲気が漂っている上に、噺家の一人称語りなために落語チックかつユーモラスで非常に読み易い。また、映画は登場人物をうまく整理してまとめたことに感心するが、結末はやはりこちらの方がいいなぁ(7月の特選小説)

「憑神」浅田次郎@新潮文庫
同じく映画先行で内容を復習しているような気分もありつつ、やはりユーモラス。その一方、主人公が自らの生き方(死に方?)を見出して「神に勝つ」(原文まま)ラストの感動は映画を上回る

【その他】

「ぼくらの」(TVアニメ)
「負ければ全世界が消滅、勝ってもパイロットは死亡」という過酷な状況に加えて戦う相手の状況も同じであることが判明し「新世紀エヴァンゲリオン」よりもさらにテーマが重くなってきたが、やはり面白い

(8月の予定)

【芝居】

3日S 『夜叉狩斬十郎 〜華厳菩薩峠の章〜』0 BEAMS@ウエストエンドスタジオ
4日M 『カレッジ・オブ・ザ・ウインド』演劇集団キャラメルボックス@サンシャイン劇場
5日M 『ひーはー』Piper@本多劇場
5日S 『ケンコー全裸系水泳部 ウミショー』ネルケプランニング@SPACE ZERO
6日M 『リスク』strange GARDEN@シアターグリーン BIG TREE THEATER
8日S 『疚しい理由』カニクラ@Gallary LE DECO 4
9日M・S 『真夏のちょっとコワイ話』bamboo プロデュース@劇場MOMO
10日S 『好敵手あらわる!』不消者@ザ・ポケット
11日M 『こけしダンサーズ』ミノタケプラン@「劇」小劇場
12日M 『Guard of PRINCESS 〜5人いるんだからなんとかなる!〜』しゅうくりー夢@シアターVアカサカ
12日S 『REDLINE 〜僕達は赤い糸で結ばれている〜』劇団BOOGIE★WOOGIE@麻布 die platze
16日S・19日S 『[S 複数形]』and Me@SPACE雑遊
17日S 『何にも伊右衛ん門(なんにもいえんもん)〜納涼!南京版四谷怪談〜』劇団阿佐ヶ谷南南京小僧@新宿ゴールデン街劇場
18日M 『ロールシャッハ』Oi−SCALE@シアタートラム
18日S 『もののけカフェ』コカゲカズヒロプロデュース@喫茶めめ
19日M 『5時には家に帰ろう』トリのマーク(通称)@ザ・スズナリ
22日S 『仕込んでいこう!』円盤ライダー@シアターグリーン BOX in BOX THEATER
24日M 『銭に向け叫ぶ』劇団毛利と米山@シアタートラム
24日S 『地下室』『夏の終り』MK−Box@STAR PINE’S CAFE
25日M 『夢顔 …ソノ花ハ、咲カナイ…』ジェットラグ プロデュース@THEATER/TOPS
25日S 『西遊記アンリミテッド』project MISSLING@THEATER BRATS
26日M 『大航海浪漫 リサリサ・バナールと竜のコンパス』color child@明石スタジオ
30日M 『性癖優秀』柿喰う客@シアターモリエール
30日S 『犬神戦記』Tomotakaプロデュース@シアターVアカサカ
31日S 『THE WINDS OF GOD』rorian55?@アイピット目白

【LIVE】

11日 flower voice scene.34(SHUUBI、GaGaalinG、iyiyim、Fonogenico)@FAB 表参道
23日 熊木杏里@原宿アストロホール
26日 上戸彩@Zepp Tokyo
28日 アジアユースオーケストラ@大田区民ホールアプリコ 大ホール

【CD】

アルバム「しばのまり子/しばまりのうた」(8/8)「少年カミカゼ/Stukizd !!!」「少年カミカゼ/MASTER’D」(8/22)
シングル「高橋瞳/JET BOY JET GIRL」(8/1)「玉置成実/Brightdown」(8/29)

【映画】

『夕凪の街 桜の国』
『こわい童謡【裏の章】』
『天然コケッコー』
『恋するマドリ』
『ドルフィンブルー フジ、もういちど宙〈そら〉へ』
『怪談』
『電影版 獣拳戦隊ゲキレンジャー ネイネイ!ホウホウ!香港大決戦/劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生!』
『トランスフォーマー』
『彩恋 SAIREN』
『呪怨 パンデミック』
『伝染歌』
『遠くの空に消えた』
『阿波DANCE』
『キャプテン』
『Tokyo Real』
『スプリング☆デイズ』など

【展覧会】

(予定なし)

【読書】

「ぼくの・稲荷山戦記」たつみや章、「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」本谷有希子、「幸福な食卓」瀬尾まいこ など