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(遅筆堂ネタふり亭 じべ since 1999.12)

■5月の結果と6月の予定■

芝居は予定外のリピートが2本あったりしたために結局延べ20本を鑑賞(こんなハズでは…(爆))。映画も前月と同数の13本、LIVEは今年最多の7本とイキオイ衰えず。

 【じべ 2007.6.6】

(5月の結果)

【芝居】

3日(木)M 『人生最良みたいな〜!日? 〜葬儀と結婚式が同じ日に?!〜』たいしゅう小説家@東京芸術劇場 小ホール2
前半は結婚式と葬儀の「同時進行」ネタを使いながらも、中盤から新たな人物を登場させ新たな展開にして単調になることを上手く回避するというのはなかなか良かったが、やはり「フツーのコメディ」の域を出ず

3日(木)S 『LOST』劇団伍季風 〜MONSOON〜@アイピット目白
前半に「芝居のウソ」で片付けるにはちょっとキビしい部分が散見されるものの、親子ネタおよび生命ネタの二段構えで泣かせる終盤は見事。だもんで、観る者を選ぶというか評価真っ二つかも?

6日(日)M 『苦悩のピラミッダー』ヨーロッパ企画@駅前劇場
特有の(良い意味での)「ユルさ」「ヌルさ」満載で笑えたが、経時表現が稚拙で全体にメリハリがないために「再演ものだけに面白そう」と期待が膨らんでいた身として肩透かしを喰らう

6日(日)S 『冬のユリゲラー』ヨーロッパ企画@ザ・スズナリ
多少ムチャな部分もありつつ、起承転結がハッキリしていて(リアルタイムで進行することも幸いしたか?)物語的に面白いばかりでなく、超能力の見せ方のギミックなどもよく出来ており満足

10日(木)M 『ハナレウシ』Z団@シアターサンモール
高杉晋作を中心としたアツい漢(おとこ)たちの骨太なドラマで、旗揚げ以来の5作品中一番シリアス度が高い。晋作をライバル視していた粟谷帯刀の終盤のセリフとそれに続くラストシーンが良くて、泣けたぁ

11日(金)M 『Deep Summer TREASURE 〜孤島に眠る幻の伝説〜』理想現実@ザ・ポケット
「最終兵器」を手にした人間の責任や心の弱さについて説く終盤が良く、女海賊ビアンカの有言実行の姿勢に、演劇界での理想を掲げ現実にしてゆこうというユニットとしての決意表明を感じる

12日(土)M 『新装開店 危機三発 BAR黒髭』劇団†勇壮淑女@シアターVアカサカ
小難しいリクツや主義主張があるでなく、肩肘張らずにひたすら「あは、あは、あは」と笑っていられるコメディ。それだけに、中盤での「人死に」がちょっと似つかわしくないようで残念。なお、この日だけ出演というサプライズゲストには仰天

12日(土)S 『母の日』味わい堂々@スタジオあくとれ
キャピキャピ感いっぱいでリアリティのある女子高生の会話から始まりつつ、緑衣のナゾの人物が押入れから登場して以降はシュールな展開で、事態を飲み込むのに脳を駆使するが、終盤の「赤いカーネーション」にホッ

13日(日)M 『燃えてサムライ 〜FINAL BURST〜』劇団へロヘロQカムパニー@SPACE ZERO
乱世で相手を殺さず自らも生き抜くという主人公の姿勢に強いメッセージ性があるだけでなく、映像で始まりそれがライブアクションと同期・融合する幕開けなど見せ方のアイデアがも良く、満足度はかなり高し

13日(日)S 『道化者の茂木君 〜DO? KEMONO NO MOGIKUN〜』ノアノオモチャバコ@サンモールスタジオ
細かい場を沢山提示して暗示的なストーリーを構成するというスタイルが独特だが、ピースが細かすぎて組み立てられないパズルのような感覚もあり、観る側の解釈によって受け取るものは異なるかなぁ、などと思う

17日(木)S 『私を土星に連れてって!〜RPG Fly Me To The Saturn〜』アップフロントワークス、オデッセー@シアターグリーン BIG TREE THEATER
98年に1999QUESTでの再演版を観て気に入っていただけに若干の不安はあったがそれは杞憂に終わり、ほぼ忠実に98年版を再現していたのが嬉しい。特にラストの締め方は素晴らしくて今回も感動

18日(金)S・20日(日)S 『スイーサイズ・ハイ』UNITレンカノ@阿佐ヶ谷アルシェ
コミカル、ハートウォーミング、伏線を活かしたミステリー、ハードなクライマックス、泣かせるラストと変幻自在の構成で謳う「自殺批判」と「幸福な最期の迎え方」。3日間5ステージのみというのはもったいない(5月の特選芝居)

19日(土)M 『幕末異聞 黒魔天狗』アブソリュート・ゼロ@恵比寿エコー劇場
虚実取り混ぜ(ただし虚が9割以上?(笑))人造人間まで登場する裏幕末史。正史とツジツマを合わせたり、意外な黒幕が判明したりしつつ、どこに落とすのか?な興味で最後までひきつけられる

20日(日)M 『ドラマのつくりかた Don’t make my family into a drama』ZIPANG Stage@萬スタジオ
30年後の人物の魂・意識が時空を超えて現在の人物に憑依するという発想がユニークで、途中で観客が持つであろう疑問(タイムパラドックス関連など)をタイミング良く登場人物に質問させて答えを導くというのも巧い

26日(土)M 『犬は鎖につなぐべからず』ナイロン100℃@青山円形劇場
あたかもクラシックの名曲をドラムンベースで繋いだリミックスの如く、岸田國士戯曲の古風な雰囲気に「いかにもケラ」なくすぐりをまぶしてあって楽しい

26日(土)S・27日(日)S 『軍鶏307』劇団桟敷童子@鈴木興産株式会社2号倉庫内特設劇場
かなりの辛口ながら、忘れてはいけない、風化させてはならない、そして世代を超えて伝えていかなくてはならない「戦争がどれだけ深い傷を人の心に遺すのか」を描いていて素晴らしい

27日(日)M 『ツグノフの森』G2プロデュース@三鷹市芸術文化センター 星のホール
最近になって「苦手なのでは?」と自覚した「細かなエピソードを積み上げて全体を構成するスタイル」なので入り込めないまま徒に時間が流れてしまったが、個性的な出演陣の演技によってそれなりに楽しむ

31日(木)M 『スミカ』かやくごはん@「劇」小劇場
全体的にユーモラスな中、故人あるいは人の死というものに対する登場人物それぞれの想いが見え隠れしてしみじみとした優しさが漂う。また、途中で出てくるリンゴのエピソードから繋がったラストも巧い

31日(木)S 『5年生のはなし。 〜進級おめでとう 2007 春〜』Run−Beat@OFF・OFFシアター
コミカルではあったが、母を殺したことを周囲の人々と共に隠そうとしつつも気持ちから拭い去ることのできない犯人の心情が挿入され、「たとえ時効が成立しても罪そのものがなくなるのではない」という結末がイイ

【LIVE】

8日(火) 平原綾香@神奈川県立県民ホール
基本的にはじっくり聴かせるタイプではありながら、中盤でアップテンポの曲を演って沸かせるという構成も良く、アンコール1曲目の後には1日早いサプライズの誕生祝いもあって、2時間10分を十分に楽しむ

10日(木)・11日(金) 中島美嘉@東京国際フォーラム ホールA
緩急自在で前半と終盤にノリのいいパートを配した構成が良く、特に終盤の「GLAMOROUS SKY」以降の動から静に転じて幕を引くという流れがイイ。しかし2日間で髪型が違うというのにはビックリ

19日(土) 矢野真紀@Shibuya DUO
楽曲もさることながら、日常・身辺雑記風なことから曲やアルバムに関する想いまで自ら「長いよね」と言うほどのMCが充実していて、2時間40分という長丁場も体感的には2時間程度?(5月の特選LIVE)

23日(水) 瓜生明希葉@7th FLOOR
G2プロデュースの舞台で歌声だけは度々耳にしていたので1曲目のアタマから「そうそう、この声!」状態。以降、カバー曲やアップテンポの曲も含んだ1時間45分、その歌声もMCも非常に素直な印象で好感を持つ

25日(金) 乙女塾(SHUUBI、積紫乃)@Shibuya DUO
MCが苦手だという積紫乃と、逆にMCが大好きなSHUUBIの対比が面白く、ジョイントでの「悲しくてやりきれない」やSHUUBIによる「はじまりはいつも雨」などのカバー曲も良かった

30日(水) 空感(他4組)@morph−tokyo
アルバム2枚でしっかり予習していたこともあって、6曲はホントにアッと言う間。他の4組もセミアコの音色を活かした曲調が良かったりボーカルが巧かったりで全体的にも満足

【CD】

アルバム
「矢野真紀/BIRTH」(5月の特選アルバム)を購入

シングル
「AKB48/会いたかった」「コブクロ/君という名の翼」「山田優/EYES ON ME」(5月の特選シングル)を購入

【映画】

1日(火) 『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾!』@ユナイテッド・シネマとしまえん スクリーン7
マンガだから、では片付けられない大雑把な部分やせっかくのキャラを使い切れていない憾みもありつつ、意外なゲスト声優あり、野原一家団結でホロリとさせるお約束シーンありなどでそれなりに満足

1日(火) 『ゲゲゲの鬼太郎』@ユナイテッド・シネマとしまえん スクリーン2
原作ものであるが故に『妖怪大戦争』のようなムチャができないという制約の中、原作の精神をしっかり受け継いだストーリーとメイクやVFXによって鬼太郎ワールドを見事に映像化して○

1日(火) 『スパイダーマン3』@ユナイテッド・シネマとしまえん スクリーン5
主要人物が等身大で俗っぽい(主人公まで最初はテングになっているし…)というシリーズの特色を活かしつつ、今までのあれこれに決着をつけるストーリーは見事なVFXと相俟って見応え十分

1日(火) 『ロッキー・ザ・ファイナル』@ユナイテッド・シネマとしまえん スクリーン9
前半での歳月の流れの表現方法やロッキー親子の描き方などは巧いが、エキシビジョンマッチへ向けてのトレーニングがあっさりしていてブランクの割には簡単に仕上がったように見えてしまうのはど〜よ?

7日(月) 『学校の階段』@シネマート六本木 スクリーン1
学園スポーツものの典型のようなストーリーながらその種目が…(笑)  また、有名映画のオマージュも含めた笑える場面とツッコミどころ満載なのが楽しい。「観る者を選ぶ」作品だとは思うが、個人的にはバカウケ

16日(水) 『机のなかみ』@テアトル新宿
『運命じゃない人』に似た構造を持ちつつ独自の部分もあってそれなりに面白いが、今ひとつ引き締まりに欠けるというか、どこか足りない感が拭えないのが惜しい。なお、鈴木美生がヒロインである受験生役を好演

18日(金) 『神童』@シネ・リーブル池袋2
メインからワキまでキャスティングはとても良いのだが、中盤以降エピソードの羅列とまでは行かないまでもストーリーが破線の如く途切れ途切れになる上に、終わり方も中途半端なのが不満

18日(金) 『あしたの私のつくり方』@シネ・リーブル池袋2
小学校での同級生を携帯メールで密かに応援することで自らも成長してゆく主人公の姿がさわやか。また、メールのやり取りが重要なファクターなだけに、その見せかたや、画面分割のしかたなどに工夫がこらしてあるのも○

25日(金) 『公安警察捜査官』@渋谷シネ・ラ・セット
シブい男優オンパレード(しかもわずか1シーンのみ出演の俳優も少なくないという贅沢さ)のオトコ臭い作品。国益と捜査の関係を描いていたり某国に対する毒のある台詞があったりもして、意外な拾いモノ

25日(金) 『赤い文化住宅の初子』@シネ・アミューズWEST
電気さえとめられたりするという兄と二人きりの極貧生活を描きながらもさほど重さや暗さを感じさせないのは、母との思い出の回想シーンや兄とあやとりをするシーンなどのやさしさ・あたたかさで緩和されているからか?

29日(火) 『GOAL!2』@シネマ・ロサ2
三部作の構成・展開が明らかにされているだけに、終盤の試合結果は想像に難くないがやはりハラハラ・ワクワクするし、そこに至るまでにチームメイトや母とのネタもあったので結果的には満足(5月の特選外国映画)

30日(水) 『日が暮れても彼女と歩いてた』@渋谷シネ・ラ・セット
たとえばちょっと気まずくなってもわずかな期間を置けば特に謝ったりしなくても自然に会話できるような2人の女性の絆の強さを「言葉で語らず、映像をして語らしむ」スタイルで描いていて心地良い(5月の特選日本映画)

30日(水) 『16[jyu−roku]』@渋谷シネ・ラ・セット
『赤い文化住宅の初子』のスピンアウトで、女優を目指し上京した少女をドキュメンタリータッチで描いた作品。『赤い…』のタナダユキ監督が監督役で出演し、劇中のオーディションや映画撮影現場は『赤い…』からのシーンを使用しているのにニヤリ

【展覧会】

29日(火) 特別展 金沢文庫の仏像@神奈川県立金沢文庫
運慶作の大威徳明王坐像が高さ20cm余の小品だったというのは意外。また、神奈川県指定重要文化財の十大弟子立像が、デフォルメされてはいるものの非常に写実的でイイ

【読書】

「MOMENT」本多孝好@集英社文庫
4編から成る連作短篇集。死期の近づいた入院患者の願いを1つだけ叶える謎の人物…ということでハートウォーミング系かと思いきや、前半2話はどんでん返しによってビターに転ずるのが意外

「殺し屋シュウ」野沢尚@幻冬舎文庫
確かに面白いし、ガンマニアの視点からも文句はないが、たとえ悪への制裁であっても自殺幇助であっても主人公が他人の生命を奪うことで高額の報酬を得るだけに、後味の悪さは拭い去れない

「楽園のつくりかた」笹生陽子@角川文庫
海外赴任している父の故郷に母と2人で移り住んだ少年が、そこでの生き方を見出すまでの物語。転校経験を多く持っていた身として共感するとともに、終盤の展開には舌を巻く(5月の特選小説)

【その他】

「めぞん一刻」(TVドラマ)
配役もそれなりにハマっていたが、オーソドックスすぎる(あるいは全体的に年齢が高めな?)印象アリ。もう少し冒険しても良かったのではあるまいか?

(6月の予定)

【芝居】

1日M 『就職戦線大波乱 忍者養成アカデミー』Team AZURA@サンモールスタジオ
1日S 『THE MASTER Back again』ACファクトリー@シアターサンモール
2日M 『slow(DRUNK ver.)』少年社中@ザ・ポケット
2日S 『slow(SUSPECT ver.)』少年社中@ザ・ポケット
3日M 『西遊記 〜Psych−you−kick〜』SUPER★GRAPPLER@シアターモリエール
3日S 『象牙の塔へ』crew@pit/北区域
4日M 『明日。私 結婚しますっ』Premier☆Million☆Carats@シアターグリーン BOX in BOX THEATER
7日S 『ヴェニスの商人?』下町ダニーローズ@アイピット目白
9日M 『ワンマン・ショー』M&Oplays+PPPPプロデュース@シアタートラム
10日M 『われもの注意』ハラホロシャングリラ@紀伊國屋サザンシアター
16日M 『暗殺者ときどきOL 〜あの女はドリアンをもって〜』劇団カリフォルニアバカンス@OFF・OFFシアター
16日S 『白南風の空 夢の伽詞』SHAFT@ザ・ポケット
17日S 『E.S.P Capriccio』劇団S.W.A.T!@シアターVアカサカ
21日M 『マイラストセレモニー2007』海千山千プロデュース@駅前劇場
23日M 『衛星都市へのサウダージ』ヨーロッパ企画@THEATER/TOPS
23日S 『DOG WORLD 泣き虫ユウの大冒険』YANKEE STADIUM 20XX@シアターサンモール
24日M 『すみっこホイホイ!』村松みさきプロデュース@アドリブ小劇場
24日S 『櫻の園』ネルケプランニング@青山円形劇場
25日S 『神様の夜(プログラムA)』KAKUTAと川上弘美+Friends@ギャラリーSite
26日S 『神様の夜(プログラムB)』KAKUTAと川上弘美+Friends@ギャラリーSite
28日S 『八人目の侍』アーバンフォレスト@「劇」小劇場
29日M 『碧玉路』ひげ太夫@ザムザ阿佐ヶ谷
29日S 『enter on the DIARY』AchiTION!@THEATER BRATS
30日M 『ラストシャッフル』劇団6番シード@シアターモリエール
30日S 『桐の林で二十日鼠を殺すには』劇団6番シード@シアターモリエール

【LIVE】

4日 YUME ほか@新宿MARZ
9日 flower voice scene.33(SHUUBI、熊木杏里ほか)@FAB 表参道

【CD】

アルバム「80★PAN!/8 Carat Princess」
シングル「石川智晶/アンインストール」

【映画】

『歌謡曲だよ、人生は』
『バベル』
『パッチギ! LOVE&PEACE』
『しゃべれどもしゃべれども』
『監督・ばんざい!』
『東京小説 乙桜学園祭』
『大日本人』
『そのときは彼によろしく』
『テレビばかり見てると馬鹿になる』
『恋する日曜日 私。恋した』
『きみにしか聞こえない』
『舞妓Haaaan!』
『アコークロー』
『キサラギ』
『憑神』
『転校生 さよなら あなた』
『アヒルと鴨のコインロッカー』
『図鑑に載ってない虫』
『サイドカーに犬』 など

【展覧会】

(予定なし)

【読書】

「コンビニ・ララバイ」池永陽、「リスク」井上尚登、「ハミザベス」栗田有起 など