週刊StagePowerTopPage
日刊StagePower

乾坤一滴
NYの日本人俳優
西山水木の使い方

野平総研!!
テレビ文芸時評

レコメンの殿堂
お気楽鑑賞記
目撃者
TheStageTribune
特集:さいたまGT
特集:小劇場史
週刊SP企画室

NEWSバックナンバー
過去の連載・記事
取材のお願い
Onlineインタビュー
このサイトは?
月刊お気楽鑑賞記
(遅筆堂ネタふり亭 じべ since 1999.12)

■4月の結果と5月の予定■

映画は下旬にかためて観て結局平均ペースの13本、芝居も週末集中で23本とペース落ちずであったが、5月以降、芝居は若干ペースダウンの予定。

 【じべ 2007.5.5】

(4月の結果)

【芝居】

1日(日)M 『帝の音、夜に華やぐ怒り…』グワィニャオン@シアターモリエール
初演時になかったキャラを書き加えたりしているのにとってつけたようではなくシックリなじんでいるし、しかもシリーズ次回作への伏線らしき部分もあるのはさすが

1日(日)S 『Aくんメモ』グワィニャオン@シアターモリエール
初演よりもシリアスになったような気がするのは、イジメや自殺などがより多くなったためか? それにつけても終盤でメモの間隔がどんどん短くなり、たたみかけるような効果をあげているのは上手いなぁ

4日(水)S 『R+ Meeting』RAKUENOH plus@東京芸術劇場 小ホール1
準古典(?)なのでカタいのかと思っていた『お国と五平』は大変分かりやすく、冒頭ではかなり弱い女っぽかったお国を、実は五平、友之丞を手玉にとり1すべてを操っていた毒婦の如く見せるラストが面白い

5日(木)M 『Doctor 〜神の描いた設計図・アインシュタイン〜』One on One@王子小劇場
小ぶりな劇場での公演ではあるが、楽曲(もちろんオリジナル)の完成度から歌とダンスまで含めて、本格的なミュージカルになっているのが見事。しかしアインシュタインについて予習しておかなかったのは片手落ち

5日(木)S 『アリスの愛はどこにある』G−up presents@新宿FACE
思いのほか笑える場面が多く、終盤で一転してダーク&ビターになりつつも最終的にはハッピーエンドの結末というのは心地良い。これで今まで抱いていたほさかよう作品への苦手意識が払拭されたか?

7日(土)M 『HOME or AWAY?』0 BEAMS@スタジオ・シアター「スパーク1」
嘘と勘違いで事態が悪化して行くというコメディの王道パターンに、アクションをチラリと取り入れたり終盤では家族愛でホロリとさせたりしつつ、一件落着したもののさらに別の火種が…という結末までテンポ良く見せて○

8日(日)M 『君がくれたオレンジ色の嘘』物語ユニット・K助@銀座小劇場
前半は「なりすまし型コメディ」ながら途中からハートウォーミング路線に転じ、エピローグでさらに隠されていたもう一つの真相を明かすという三段構えの構造が巧み

13日(金)S 『メイド喫茶の神様』楽屋プロジェクト@シアターVアカサカ
一部未熟なキャストもいたが、逆に予想外に良いキャストもいたので相殺。それよりも、芝居の内容が実にうまくできていて、「アイドル系学芸会」的なモノを予想していた身にとって嬉しい誤算

14日(土)M 『まつさをな』演劇集団キャラメルボックス@サンシャイン劇場
人情噺のような前半と陰謀の絡む後半(かつての『TRUTH』の焼き直しな印象アリではあるが)という構成が巧いし、ギャグのはさみ込み方が絶妙で、得意の幕末ものだけにソツがない

14日(土)S 『悪の唄 もしくは 正義の唄』Neo Mask@萬スタジオ
キレの良い殺陣とアクションが期待通り、いや、期待以上だったことに加えて、多層構造の巧みさと、提示される「正義とは何か」の命題やラストで明かされる主題が良くて満足

15日(日)M 『ジューゴ』TEAM 発砲・B・ZIN@本多劇場
昔ほどのインパクトはないとはいえ、低迷・停滞気味だったここ何年かの作品群に比べると起死回生のヒット、な感じで、まず設定が○。また、各キャラをまんべんなく使っているのも見事

15日(日)S 『あいあい傘』東京セレソンDX@シアターサンモール
笑いも交えた前半から泣かせのクライマックスまでの流れが巧く安心して観ることができたが、お守りのエピソードが中途半端で、そのために説明臭くキレの良くない終わり方になったのは残念

20日(金)M 『メトロノウム』DMF@ザ・ポケット
前半が盛り込みすぎなのは玉に瑕だが、ストーリー全体の構想やヒントを少しずつ出して真相を推察させるというスタイルが良いし、アクションの見せ方も巧くて満足

20日(金)S 『ATT LIVE4』ATT@国立オリンピック記念青少年総合センター・カルチャー棟小ホール
短篇ストーリーはオチがやや弱かったのが惜しいが、今までよりもまとまりがあって進歩していたし、ホールの広さを活かしたダイナミックなアクションは他に類を見ない

22日(日)M 『龍宮物語 〜Ryu−Kyu Story〜』劇団BOOGIE★WOOGIE@麻布 die platze
従来の作品(の大半)と同様のコメディ調で始まりながらも、やがて環境破壊問題なども取り込んで物語が大きくうねり出し、壮大なテーマにたどり着いて締めくくるという構成に「成長したなぁ」と感動

22日(日)S 『0:44の終電車』劇団6番シード@東京芸術劇場 小ホール1
ゆるやかに始まりながら次第に加速し、徐々に真相が見えてくるというスタイルのクライム系サスペンスで、舞台劇としては非常に多い場の数と、そのスピーディーな転換を可能ならしめた装置が相俟ってテンポも良く、2時間半がアッと言う間(4月の特選芝居)

24日(火)S 『ドリル魂 〜ガ・ガ・ガ・ガ・ガ〜』扉座@紀伊國屋ホール
歌とダンス(タップも含む)のみならず、STOMP風のパフォーマンスやシルク・ド・ソレイユばりのエアリアル、さらにアクションまで取り入れて、今後のミュージカルに新たな方向を示したか?

26日(木)S 『世にも不思議な死神裁判』MK−Box@シアターグリーン BOX in BOX THEATER
命を粗末にした者に対してはたとえ改心したとしても厳しい処罰が下されるビターな結末かと思わせておき実は…というエピローグが鮮やか。また、終盤で藤田かおる(客演:東京サギまがい)が見せた表情が秀逸

27日(金)S 『ファーストミッション』SORAism company@アートスペースプロット
旗揚げ公演で主人公の一方だった死神・斬鬼の「エピソード1」的番外公演。シリアスかつラストで泣かせた前作と同じキャラクターを使いながらもこちらはコメディというのがユニーク

28日(土)M 『AM2:02』天然工房@シアターグリーン BIG TREE THEATER
多少のムリと若干のドタバタ感はありつつも王道系コメディで大いに笑わせて、しかもそれだけではなく、最後に明かされる外国人アルバイトが退職した理由が見事で感動モノ

29日(日)M 『春の発砲まんがまつり』TEAM 発砲・B・ZIN@本多劇場
キャラ大集合の第1部と「卒業式」の第2部という構成が上手く、笑って泣けるイベントを解散に際して行うというのはいかにも発砲。さらに終演後の握手会など、そのサービス精神には大いに感謝

30日(月)M 『光あれ!』劇団離風霊船@ザ・スズナリ
マスコミ批判や姉弟愛など盛り沢山で、それゆえに稀有な血液型を持った者の救済関連の部分が薄くなった感なきにしもあらずながら、各種元ネタがわかるだけに楽しめたし、吉報がもたらされるラストは心地良い

30日(月)S 『水底にて炎まといし門開き』gROTTESCO△sEPHIRAH@BAR非常口
主催者側は「儀式」と呼称する舞踏系パフォーマンス。真言とドラム、ギター、それに鉄板(?)を使ったノイズの流れる中、次第に熱を帯びてゆくパフォーマンスの後半の激しさには舌を巻くばかり

【LIVE】

7日(土) 東京交響楽団@ミューザ川崎シンフォニーホール
ヴェルディの「レクイエム」を初体験。4人のトランペット奏者が客席に配置されるリアルサラウンド音響な部分があったり、チンバッソを初めて目にしたりと、ナマで観た甲斐多分にアリ

8日(日) ニュー・トロルス@CLUB CITTA’
全世界に先駆けて第一部で披露された「コンチェルト・グロッソ第3番」が白眉。第1番、第2番と共通の雰囲気を持ちながら新しいスタイルの楽章もあり、非常に満足…どころか涙モノ(4月の特選LIVE)

21日(土) 篠原美也子@Shibuya O−East
25日にリリースされる新アルバムからの曲が中心ながら、デビューから14年に亘って聴きこんできた身にとっては初めての曲でも昔から知っていたかのように馴染んで聴こえる

28日(土) HIGH and MIGHTY COLOR@Shibuya O−East
中盤で音程がフラついたのと全体の音響バランスが悪かったのは残念だが、05年8月に比べて、LIVE用アレンジになっていたり、MCが上達していたりとLIVE巧者になっていたのは嬉しい

【CD】

アルバム
「空感/蒼天」(4月の特選アルバム)「黒川芽以/10 sprout」「榊いずみ/Family Tree」「篠原美也子/桜花繚乱」「柴咲コウ/嬉々」「ラフマニノフ/管弦楽曲全集」

シングル
「アイドリング!!!/百花繚乱 アイドリング!!!(他2曲)」(有料DL)(4月の特選シングル)「ソニン/小さな夜旅」(有料DL)「高橋瞳/キャンディ・ライン」

【映画】

3日(火) 『クローズ・ユア・マインド 馬熊横丁』@渋谷シネ・ラ・セット
語り口が不親切なために序盤で示されるいくつかの場面の関連がわかりにくくてストーリーに入り込むのを拒まれているような印象で、60分の小品だというのに途中で眠くなる

3日(火) 『渋谷区円山町』@Q−AXシネマ2
2話オムニバス。第1話もほとんど定番ながら悪くないが、第2話が特に良い。副主人公の、クールで一匹狼っぽい有吉さん(原裕美子)のキャラクター造形が良く、彼女が感情を露わにする2シーンが見事

4日(水) 『口裂け女』@シアターN渋谷 シアター1
ツッコミどころ満載ではあるのだが、何故彼女の口が裂けているのかのみならず、マスクとコート着用の理由とか「ワタシ、キレイ?」と言うのは何故かとか、ちゃんと説明していて、そこのアイデアは良い

4日(水) 『叫』@シネセゾン渋谷
終盤で死後の孤独感・寂寥感が前面に押し出されていて、本当に「あぁ、死ぬって寂しいなぁ」と。ホラーやサスペンスの形式をとりつつも、そういう意味で一種の「ヒューマン・ドラマ」なのではあるまいか?

13日(金) 『虹色★ロケット』@下北沢トリウッド
3月に次いで2度目。サントラを聴きこんでいたので曲のタイトルに納得。また、前回疑問に思っていた部分について記憶から抜け落ちていたことに気付いたりもする(4月の特選日本映画)

23日(月) 『蟲師』@ユナイテッド・シネマとしまえん スクリーン2
VFXを駆使しながらも相手が「蟲」であり「魔性の者」系ではないので、ダイナミックなアクションなどは当然なく落ち着いた感じで、民話・民間伝承を丁寧に映画化したようなオモムキ

24日(火) 『Presents 合い鍵』@渋谷シネ・ラ・セット
角田光代の短篇を45分の中篇映画に、という企画で、心が「ふんわり」「ほわん」と温かくなるような終わり方は原作の功績か。恋人との別れから立ち直るヒロインを広末涼子が好演

24日(火) 『Presents うに煎餅』@渋谷シネ・ラ・セット
監督・脚本が違うために『合い鍵』のしっとりした感じとは対照的にこちらはコミカルだが、全体に漂う雰囲気は共通で、やはり終わり方が心地良い。ヒロインの戸田恵梨香も好演

25日(水) 『みづうみ』@渋谷シネ・ラ・セット
物語の組み立てが巧く全体にほど良くユーモアが漂っていて、主要登場人物が抱えていた悩みや心の傷やが解消はされないが少し軽減される、という終わり方も良いのに、何かが足りずイマイチの感アリ

25日(水) 『アンフェア the movie』@アミューズCQN シアター1
TVシリーズから「こんなモンだろ」と半ば諦めていたものの、たかが一警部補にすぎない雪平夏見が、主人公とはいえあまりにも勝手に行動する事にはやはり抵抗を憶える

25日(水) 『檸檬のころ』@シネ・アミューズWEST
7篇の短篇から成る原作のうち3篇を組み合わせた脚本は、けっこう忠実な一方、オリジナル部分も悪くなくて(もちろん「ありゃ?」とか「あちゃー」なところもあるが)原作を読んだ身としても不満ナシ

25日(水) 『大帝の剣』@ユナイテッド・シネマとしまえん スクリーン2
いかにも夢枕獏(原作)× 堤幸彦(監督)で荒唐無稽な楽しさ満開だったが終盤はありがちで、しかも「広げすぎた風呂敷を慌てて畳み、ハミ出た部分は鋏で裁ちきった」ような印象になったのは残念

26日(木) 『バッテリー』@ユナイテッド・シネマとしまえん スクリーン4
全6巻の原作を2時間の映画にまとめた脚本がなかなか見事で、原作から抜け出てきたかのような原田兄弟および剛のキャスティングも含めて、原作ファンとして嬉しい仕上がり

【展覧会】

(な し)


【読書】

「きよしこ」重松清@新潮文庫
重松清自身をモデルにした少年を描いた連作短篇集。小学校の卒業式前のお別れ会での芝居(と担任教師)をテーマにした「北風ぴゅう太」のクライマックスには涙…(ネタ的にはちょっとズルい?(笑))

「バッテリーVI」あさのあつこ@角川文庫
前キャプテンの海音寺や横手二中の瑞垣・門脇なども非常に魅力的に描かれていて、“最後の対決”に向けて進むストーリーにひきつけられる。ラストシーンも良く、まさに「シリーズ堂々の完結」という感じ(4月の特選小説)

「LAST」石田衣良@講談社文庫
今までに読んだ石田衣良作品の中では最もダーク&ヘヴィーな短篇集。大半が巨額の借金絡みの話で、「明日は我が身か?」などとかなり身につまされたりして…(爆)

(5月の予定)

【芝居】

3日M 『人生最良みたいな〜!日? 〜葬儀と結婚式が同じ日に?!〜』たいしゅう小説家@東京芸術劇場 小ホール2
3日S 『LOST』劇団伍季風 〜MONSOON〜@アイピット目白
6日M 『苦悩のピラミッダー』ヨーロッパ企画@駅前劇場
6日S 『冬のユリゲラー』ヨーロッパ企画@ザ・スズナリ
10日M 『ハナレウシ』Z団@シアターサンモール
11日M 『Deep Summer TREASURE 〜孤島に眠る幻の伝説〜』理想現実@ザ・ポケット
12日M 『新装開店 危機三発 BAR黒髭』劇団†勇壮淑女@シアターVアカサカ
12日S 『母の日』味わい堂々@スタジオあくとれ
13日M 『燃えてサムライ 〜FINAL BURST〜』劇団へロヘロQカムパニー@SPACE ZERO
13日S 『道化者の茂木君 〜DO? KEMONO NO MOGIKUN〜』ノアノオモチャバコ@サンモールスタジオ
17日S 『私を土星に連れてって!〜RPG Fly Me To The Saturn〜』アップフロントワークス、オデッセー@シアターグリーン BIG TREE THEATER
18日S 『スイーサイズ・ハイ』UNITレンカノ@阿佐ヶ谷アルシェ
19日M 『幕末異聞 黒魔天狗』アブソリュート・ゼロ@恵比寿エコー劇場
20日M 『ドラマのつくりかた Don’t make my family into a drama』ZIPANG Stage@萬劇場
26日M 『犬は鎖につなぐべからず』ナイロン100℃@青山円形劇場
26日S 『軍鶏307』劇団桟敷童子@鈴木興産株式会社2号倉庫内特設劇場
27日M 『ツグノフの森』G2プロデュース@三鷹市芸術文化センター 星のホール

【LIVE】

8日 平原綾香@神奈川県立県民ホール
10日・11日 中島美嘉@東京国際フォーラム ホールA
19日 矢野真紀@Shibuya DUO

【CD】

アルバム「矢野真紀/BIRTH」 など

【映画】

『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾!』
『ゲゲゲの鬼太郎』
『スパイダーマン3』
『ロッキー・ザ・ファイナル』
『バベル』
『学校の階段』
『机のなかみ』
『神童』
『あしたの私のつくり方』
『The 焼肉ムービー プルコギ』
『歌謡曲だよ、人生は』
『赤い文化住宅の初子』など

【展覧会】

(予定なし)

【読書】

「MOMENT」本多孝好、「楽園のつくりかた」笹生陽子、「殺し屋シュウ」野沢尚 など