|
(遅筆堂ネタふり亭 じべ since 1999.12)
■1月の結果と2月の予定■
2007年は本数減に努めようと思いつつも結局芝居14本、映画12本と「微減」にとどまる。2月は日数が少ない割にはそれぞれこの本数よりも多くなりそうで、先が思いやられる…(爆)
【じべ 2007.2.6】
(1月の結果)
【芝居】
12日(金)S 『今夜、話せば長くなる。』侃々諤々@劇場MOMO 出だしはゆるやかながら、徐々に速度を増して、お得意のアクションまで組み込みつつ(コレは意外)、終盤では夢と現実に関する人生論を語るという構造が秀逸
13日(土)M・14日(日)M 『久堂秀明のひとり(かもしれない?)芝居・どうせ一度の人生ならば EPISODE IV オレを舞台に立たせろ!!(仮)』@タナトス6 ウルトラセブンを筆頭にドラマや映画へのオマージュと自虐ネタを散りばめて描く1人の役者の決意表明。小屋の特殊性とも相俟って、何とも心地の良いひとときを過ごす(1月の特選芝居)
13日(土)S・21日(日)S 『エロドラマ(e-drama) 〜宇宙で一番遠くて永い遠距離恋愛〜』X QUEST@サンモールスタジオ 初日にあった漠然とした違和感・異物感が大楽では見事にこなれていたことに感心。がしかし、エンディングについては『A.I.』を想起させる初演の演出の方が好きだなぁ
20日(土)S 『雷ライブ』@浅草東洋館 総勢57組が登場し5時間を超える長丁場ではあったが、各組3〜5分程度と短めで次々に繰り出されるので、長さは全く感じず、むしろ後になればなるほど笑えた(「ランナーズ・ハイ」みたいなモンか?)
23日(火)M 『私はだれでしょう』こまつ座@紀伊國屋サザンシアター 個性豊かで芸達者な出演陣に加えて、内容も昭和庶民伝三部作の延長線上にあるように終戦直後(と戦時中)の“決して忘れてはいけない”日本の状況をしっかりかつキチンと描いており、かなり満足
26日(金)S 『マフユノハナビ』Team Bomb The Twist@萬スタジオ ロードムーヴィー風な物語がなかなか良いのだけれど、前半に時々入ったコミカルな部分が、それ自体は悪くないのに、全体の流れの中ではちょっと浮いていたのは惜しい
27日(土)M 『アタッテル88 (黒いボタン)』劇団カリフォルニアバカンス@シアターグリーン BOX in BOX THEATER 開場時から仕込んでおいたネタを使って観客参加型のオープニングにし、しかもそれが劇中のクイズ番組の回想シーンになっているというアイデアに感服
27日(土)M 『アタッテル88 (6つの嘘)』劇団カリフォルニアバカンス@シアターグリーン BOX in BOX THEATER アタマ10分ほどはコメディ・サイドの「黒いボタン」と共通ながら、こちらは息詰まるようなサスペンス。ダークでビターな結末が「黒いボタン」の中のセリフによって緩和される仕掛けも巧い
27日(土)S・28日(日)M 『どっぷりぬるま湯おんせん街』KUSARE芸道R@THEATER BRATS ベタな喜劇(「コメディ」ではなく「喜劇」な感じ)に見せかけておいて、実はその奥に人情があったり、モロモロ計算されていたり、文字通り「笑いと感動の名作」な感じで満足度高し
28日(日)M 『ボクのサンキュウ』“STRAY DOG”@サンモールスタジオ 作・演出が元ランニングシアターダッシュで客演にイキウメと演劇集団キャラメルボックスを迎えるという異種格闘技バトルロワイアルのような組み合わせを楽しむ
28日(日)S 『たまたま、素敵。』“STRAY DOG”@サンモールスタジオ 大好きな作品で、00年10月の初演、02年8月の再演と過去2回観ているのにもかかわらず、終盤の遺書が見つかるシーン以降の怒濤の優しさ攻撃にはやはり泣ける
【LIVE】
10日(水) 読売日本交響楽団@東京芸術劇場 大ホール 前半のシュニトケ作品2曲は、時として不協和音を鳴らしたりするところがまさに現代音楽という感じで、ちょっと池辺晋一郎などを連想
※ 「1月の特選LIVE」は該当なし
【CD】
アルバム 「V.A./BEST X’mas」(1月の特選アルバム)「チャイコフスキー/交響曲全集」「ドヴォルザーク/交響曲全集」を購入
シングル 「sacra/君の存在」(1月の特選シングル)を購入
【映画】
5日(金) 『LOVE MY LIFE』@シアターN渋谷 シアター1 登場人物がほとんどみんなイイ人なので安心して観ていられることに加えて、主人公が後半で前向きになってゆくのが心地良く、カット割や編集が巧みでリズム感があってテンポが良いし、良いことずくめで満足(1月の特選日本映画)
5日(金) 『長い散歩』@Q−AXシネマ1 達者な出演陣に加えて語り口も非常に巧みで、序盤からすでに観ている者をグイグイ惹きこんでゆくので2時間16分という長さを全然感じさせないのは見事
5日(金) 『シルバー假面』@ユーロスペース1 実相寺昭雄(総監修)の美学が前面に押し出されており、さらにレトロな雰囲気も漂って。仕込まれた実在の人物・文学・音楽ネタにニヤリとしつつ、第弐話の親子ネタにホロリとさせられる
11日(木) 『AKIBA アキバ』@テアトルダイヤ ビターな結末はあまり好きではないし、説明不足で飛躍したような部分があるのもいただけないが、ありきたりな映画になることを回避したアイデアはヨイ。また、前田綾花が知的障害者役をかなりリアルに演じていて、説得力アリ
17日(水) 『酒井家のしあわせ』@アミューズCQN シアター3 最近、家族ものに弱いσ(^-^) にしては意外と泣けなかったのは、全体が淡々としていたからか、はたまたユースケ・サンタマリアの飄々とした持ち味で緩和されたからか?
17日(水) 『悪夢探偵』@シネセゾン渋谷 他人の夢の中に入って…というモチーフなので『パプリカ』実写版的なものを期待していたら、塚本晋也流の『エルム街の悪夢』とも言うべきスプラッター系でアテ外れ
17日(水) 『エコエコアザラク B−page』@渋谷シネ・ラ・セット 『R−page』同様に説明台詞がないことには好感を持つも、逆に肝心のストーリーが伝わりにくく「こういうことなのか?」と想像力を駆使しながら観ることに…
17日(水) 『パイルドライバー』@渋谷シネ・ラ・セット 出演者はなかなか魅力的だったが、内容がナンセンス、というよりセンスに乏しいもので、おバカ映画ファン好きな身としても許容範囲外
25日(木) 『ラッキーナンバー7』@ユナイテッド・シネマとしまえん スクリーン4 それまでさり気なく提示されていた断片が終盤で関連付けられてまとまるという構造は上手いと思うが、実は真相がかなり陰惨(陰湿?)で、しかも2人は明らかにとばっちりということで後味は良くない
31日(水) 『それでもボクはやってない』@アミューズCQN シアター1 公判の審理過程をキッチリ描いており、同趣向の『事件』よりも身近な犯罪であるだけにより身近に感じる。2人の判事の対比と被害者の女子中学生が証言台に立つシーンの演技(緊張している表現が実に上手い)が特に印象的
31日(水) 『鉄コン筋クリート』@アミューズCQN シアター3 カメラ(視点)の移動に伴って実写同様パースが狂わずにキチンと動く背景、リアルなサラウンド音響、声だけで11歳の少年を見事に表現していた蒼井優など観た甲斐大いにアリ
31日(水) 『気球クラブ、その後』@シネ・アミューズWEST 園子温監督にしては珍しく正攻法で「所謂ひとつの青春の終わり」を描いており、昔のサークル仲間とのあれやこれやなどが思い出されて、かなり共感
※ 「1月の特選外国映画」は該当作なし
【展覧会】
(な し)
【読書】
「日曜日たち」吉田修一@講談社文庫 5編の短篇集。各編に直接のつながりはないが、それぞれに1場面だけ出てくる幼い兄弟の顛末が、5編目で明らかになるという構造が面白い(1月の特選小説)
「天国はまだ遠く」瀬尾まいこ@新潮文庫 自殺を図るが未遂に終わった主人公が田舎暮らしをする中で自分を取り戻す…という物語ながら大上段に振りかぶることなく、田舎暮らし賛歌のような内容で心地良い
【その他】
「第77回全日本仮装大賞」(TV番組) 最近はマンネリ化で低迷していたが、今回は久々のヒット。アイデアを凝らした作品に感心したりおバカ作品に大笑いしたり出場者の兄妹愛に涙したり…
アイドリング!!!(アイドルユニットおよびその出演番組) 往年の乙女塾やおニャン子クラブを想起させるが、9名という“少数精鋭”だけに粒揃いな感じ。個人的には1号:加藤沙耶香と8号:フォンチーが推しか?
「しにがみのバラッド。」(深夜ドラマ) 変わり者で、自分が担当となった相手の最期にちょっとだけ干渉してしまう「涙を流す死神」という設定が活きている各話完結のドラマ。泣ける!
(2月の予定)
【芝居】
4日S 『月面半魚人 〜2069年、宇宙服を着て人魚と海水浴〜』宇宙食堂@東京芸術劇場 小ホール1
8日S 『燃えよ映画魂!』/『燃えてヒーローショー!』カプセル兵団@笹塚ファクトリー
9日M 『沼田宏の場合。』ソラトビヨリ@Gallary LE DECO5
9日S 『地獄八景・・浮世百景』G2プロデュース@世田谷パブリックシアター
10日M 『煙が目にしみる』鈴置洋孝プロデュース@シアターサンモール
10日S 『チャンドラ・ワークス』少年社中@ザ・ポケット
11日M 『バレンタイン☆キッス』Pures@シアターアプル
11日S 『R・P・G!』UNITレンカノ@ウエストエンドスタジオ
13日M 『コオル』strange GARDEN@萬スタジオ
15日S 『キリンの夢』/『コタツのある風景』劇団桟敷童子@西新宿成子坂劇場
16日S 『月の子供』@本多劇場
17日M 『ドカチン 〜下北沢死闘編〜』新宿芸能社@THEATER BRATS
24日M 『巌流島GANG』ナノスクエア@シアターグリーン BOX in BOX THEATER
25日M 『空想科学防衛軍 ダイナミクロン』color child@阿佐ヶ谷アルシェ
25日S 『5/5(gobun no go)』AchiTION!@スタジオあくとれ
27日M 『大正探偵怪奇譚 〜第参夜〜 縁』しゅうくりー夢@シアターVアカサカ
【LIVE】
3日 sacra@LIQUIDROOM
4日 新交響楽団@東京芸術劇場 大ホール
12日 bird@C.C.Lemon ホール
18日 東京都交響楽団@東京芸術劇場 大ホール
【CD】
アルバム 「HIGH and MIGHTY COLOR/参」
【映画】
『幸福な食卓』
『僕は妹に恋をする』
『硫黄島からの手紙』
『どろろ』
『リトル・ミス・サンシャイン』
『ユメ十夜 Ten Night of Dream』
『おばちゃんチップス』
『フリージア』
『ピンチクリフ・グランプリ』
『Dear Friends −ディア・フレンズ−』
『あなたを忘れない』
『となり町戦争』
『聴かれた女』
『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』
『天国は待ってくれる』
『エクステ』 など
【展覧会】
(予定なし)
【読書】
「となり町戦争」三崎亜紀、「黄色い目の魚」佐藤多佳子、「消滅飛行機雲」鈴木清剛 など
|
|