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(遅筆堂ネタふり亭 じべ since 1999.12)
■12月の結果と1月の予定■
芝居は「お台場SHOW−GEKI城」の4作品を予定外で観たりしたため月間最多タイの26本をこなし年間では247本、映画も11本を観て年間166本と、ともに年間最多記録を更新したほか、LIVE2本、展覧会1本、読書3冊をこなす。
【じべ 2007.1.5】
(12月の結果)
【芝居】
2日(土)M 『URASHIMA』ACファクトリー@シアターサンモール コミカルな前半、ミステリアスな中盤、アクションを経て(一種の)兄妹愛が強調される終盤という構成が絶妙で、その終盤には大いに泣かされる(12月の特選芝居)
2日(土)S 『KAGEFUMI』AchiTION!@サンモールスタジオ コメディタッチの前半から次第にサスペンス色が濃くなり、一件落着後に驚愕の事実が提示されて終わるという今までとは趣を異にするスタイルで、新境地開拓は大成功
3日(日)M 『ズビズビ。』劇団M.O.P.@紀伊國屋ホール 劇場の同じ楽屋を舞台にした4話オムニバス。直接の関連がない前半の2話が第3話でつながり、締めの第4話が「エピソード1」となっているツクリが巧い
4日(月)S 『HOME☆SWEET☆HOME』劇団K助@ウッディシアター中目黒 「ドラえもん」+『バック・トゥ・ザ・フューチャー』的な“お茶の間タイムスリップもの”として上出来。また、「夫」が「父」になる場面にはホロリ
5日(火)S 『ATT LIVE3』ATT@アイピット目白 メリハリに欠ける感のあった前回と比べて格段の進歩。寸劇仕立てのアクションのほか、タップやジャグリング、歌&ダンスから漫才まであり非常に楽しかった
9日(土)M 『Rush』劇団S.W.A.T!@シアターグリーン BIG TREE THEATER オープニングの追跡場面の独特な見せ方があまりに素晴らしく、本編がやや霞んだ感はあるものの、終盤のレース場面が再び素晴らしく、満足したところで終演というのはちょっとズルいか?(笑)
9日(土)S 『海賊BOOGIE★WOOGIE 〜海賊は目を開けながら夢を見る〜』劇団BOOGIE★WOOGIE@シアターグリーン BOX in BOX THEATER 基本的にはコメディながら、宝物をめぐる思惑、対立している漁師グループのリーダー2人の友情・侠気などをダンスやアクションも交えて描いていて楽しく、見応えもアリ
10日(日)S 『サクラソウ』SPIRAL MOON@ザムザ阿佐ヶ谷 登場人物それぞれの“かかえているもの”や互いに対する優しさがじんわりと心に沁みてくるのが心地良い。また、いつもながらこの小屋の独特な内装を活かした舞台美術もステキ
12日(火)S 『聖なる夜 〜あなたの為に戦います〜』ATT@アイピット目白 若干の詰めの甘さやツッコミどころがありつつも、反戦をテーマとしたファンタジーとして楽しむ。また、「セイヤ」「ホーリーナイト」「聖なる騎士」なんて言葉遊びも○
13日(水)S・15日(金)M 『悪鬼の如く −BENKEI−』Z団@六行会ホール 初演時と比べて面積比2倍(推定)で奥行きも深くなった舞台での上演ということで、よりダイナミックかつ豪華になった印象。初演に近いAキャスト、メインが2人交代したBキャストの違いも面白かった
16日(土)M 『少年ラヂオ』演劇集団キャラメルボックス@サンシャイン劇場 前作『雨と夢のあとに』が個人的に高評価なだけに割を喰ったような感もありキャラメルボックスとしては「フツーの出来」だが、若手メインでベテランをワキに配したキャスティングが成功しているのはさすが
16日(土)S 『ナイス・エイジ』ナイロン100℃@世田谷パブリックシアター ケラ流の時間モノSF。過去に行った妹が姉の「ある行動」を止めようとし、姉が自分より年上であるその女性が妹だと気付く場面で初演同様にホロリ
17日(日)M 『ロープ』NODA・MAP@シアターコクーン 「分かりやすい」どころかほとんどそのものズバリのような後半に強いメッセージ性を感じる。しかし序盤で出たキーワードの示すものを解明しきれなかった自分がもどかしい
19日(火)S 『アトランティス』少年社中+阪本麻美@お台場フジテレビ内 マルチシアター 上演時間が短い分キャラが濃くなって冒頭からハイテンションで飛ばしまくり、昨年4月の「少年社中リバイバル」で観たものとは全く異なる味わいがあって面白い
23日(土)M 『男たちよ、懺悔しなさい! 〜ぐち〜』劇団方南ぐみ@恵比寿エコー劇場 個性的な作家たちの手によるシーンををパッチワークの如く上手く繋ぎ合わせて1つのストーリーを構成し、全体としては方南ぐみのテイストに仕上げたというのは見事
24日(日)M 『僕が出逢った7人のサンタ』YANKEE STADIUM 20XX@シアターグリーン BOX in BOX THEATER ハートウォーミング系に、ギャグやダンス、それに座長の一人芝居(笑)をまぶした約4時間(←誤植ではない)をたっぷり楽しむ。特に何回かあったミュージカル風な部分の楽曲がヨイ
25日(月)S 『男奉』SUPER★GRAPPLER@サンモールスタジオ 主人公の心象世界を外界から途絶されたムラとして描き、終盤で現実世界との接点が見えてくるというアイデアに感心。また、締め込み姿の男優陣がそれぞれワンポイント違うものを身に着けている衣装案も○
27日(水)M 『ランボルギーニ・カウンタック』MCR+ますきあこ@お台場フジテレビ内 マルチシアター 深夜のコンビニを舞台にした短編連作コント風で時としてややシュールな内容は楽しかったが、ラストの落としどころが今ひとつシックリせず「ここで終わり?」な感があるのは惜しい
27日(水)S 『魚じゃないとやってられないよ』ピチチ5+小町桃子@お台場フジテレビ内 マルチシアター コミカルな出だしから次第にシュールさが増して行き、下ネタ系に展開するのはどちらかと言えば苦手なタイプ。しかしあのキャラクターをあんなカタチで使ってフジテレビ的に大丈夫なのか?(笑)
27日(水)S 『ぜったいあの娘はボク専用(愛蔵版)』野鳩+里中あや@お台場フジテレビ内 マルチシアター よく練られていてまとまりのあるストーリーとビターで考えさせられる結末もさることながら、半分棒読みのような台詞回しやベタな動作で敢えて“芝居臭さ”を強調しているところが新鮮で印象深い
28日(木)M 『私がオバさんになってる!?』米米CLUB演劇部@東京芸術劇場 中ホール 米米メンバー(2名)とイケメン(3名)、それに小劇場系作家(村上大樹)を起用して、という狙いは悪くなく、随所に面白い部分もあるが、全体としてはどこかチグハグな印象が拭い去れず
29日(金)S 『明解 日本語アクセント事変(チーム幸)』tsutsumizo teatro@ウッディシアター中目黒 外国映画の吹き替え現場での方言・出身地隠しをネタにしたウェルメイド・コメディ。三谷幸喜や井上ひさしの作品などを想起しつつ、息の合ったアンサンブルとテンポの良さを堪能する
30日(土)M 『ニルバウナ』はえぎわ+水崎綾女@お台場フジテレビ内 マルチシアター こちらの方がマイルドながらピチチ5と同様のシュール系で、奇しくもどちらのも手が伸びるシーンがあったりして。それにつけても水崎綾女のスタイルの良いことといったら!
30日(土)M 『人情番長春彦・純情街道初恋峠編』エッヘ+二宮歩美@お台場フジテレビ内 マルチシアター ここまでに観た「お台場SHOW−GEKI城」作品6本の中では一番オーソドックスで手堅くまとめたという印象。自ら当日パンフに書いている通り「正月映画のような」ノリを楽しむ
30日(土)S 『朧の森に棲む鬼』Inouekabuki Shochiku−mix@新橋演舞場 的確な役者起用や大きな劇場の設備を使いこなすなどもはやお手のもので非常に完成度が高く、スピード感のある展開で30分の休憩込み3時間35分を2時間程度にしか感じさせないのは驚異的
【LIVE】
23日(土) 榊いずみ@Shibuya O−West 来春発売予定のアルバム収録曲と主に中期以降の曲を取り混ぜてのアンコール込み2時間10分をたっぷりと堪能。また、時折見せる柔らかい表情によって心の奥底まで和む
26日(火) アンジェラ・アキ@日本武道館 武道館史上初のたった1人でのピアノ弾き語りライブ。冒頭から1万4千人の聴衆を惹きつける表現力が素晴らしい。また、終盤の「サクラ色」を筆頭に演出もシンプルながら実に効果的(12月の特選LIVE)
【CD】
アルバム 「NANA starring MIKA NAKASHIMA/THE END」「シベリウス/交響曲全集+α」「ムソルグスキー(ウラディーミル・アシュケナージ編曲)/展覧会の絵」「ムソルグスキー(ジュリアン・ユー編曲)/展覧会の絵」「ムソルグスキー(ストコフスキー編曲)/展覧会の絵」「ムソルグスキー(セルゲイ・ゴンチャロフ編曲)/展覧会の絵」「ムソルグスキー(レオ・フンテック編曲)/展覧会の絵」「ベートーヴェン(リスト編曲)/交響曲全集」(12月の特選アルバム)
シングル 「OLIVIA inspi’REIRA(TRAPNEST)/Wish」「sacra/don't look back」(12月の特選シングル)「3rd X'mas/Giant X'mas 〜友情にリボン〜」「長澤奈央/GAME」
【映画】
1日(金) 『椿山課長の七日間』@ユナイテッド・シネマとしまえん スクリーン1 急に逝った者が遺した想いというテーマはもともと好きで弱いのだけれど、この映画に関してはそこよりも親がわが子を想う気持ちに泣かされる(12月の特選日本映画)
1日(金) 『手紙』@ユナイテッド・シネマとしまえん スクリーン2 回想シーンの劣悪な画質、原作(未読)のダイジェスト風な構成、キッカケとなる主人公の兄の選択した手段などのため、あまり主人公たちに感情移入できなかったので思ったほどは重く感じず、また、感動もせず
1日(金) 『トンマッコルへようこそ』@シネ・リーブル池袋2 『JSA』と同様、たとえ国は分かれていても同じ民族なのだから手を取り合う日が来て欲しい、という願いが感じられて涙。単なる反戦ではなく、同一民族なのに対立している国家の哀しみも描かれているのがポイント
1日(金) 『暗いところで待ち合わせ』@シネ・リーブル池袋1 主人公2人の日常をジックリ見せておいて、それからやっとその2人が接する中心部分に入るというスタイルなので前半が冗長で、全体的にも2時間9分は長い。もう少し刈り込めたのでは?
8日(金) 『007/カジノ・ロワイヤル』@ユナイテッド・シネマとしまえん スクリーン8 冷徹非情なボンド像はシリーズ初期を髣髴とさせるが、自らの力を過信したり傲慢気味だったりまだ青い部分があるのがミソ。また、序盤と中盤の肉体駆使系アクションも見どころ(12月の特選外国映画)
13日(水) 『パプリカ』@テアトル新宿 夢の中や、夢が現実を浸食するなど、異なる空間がモーフィングの如くシームレスにつながる感覚が独特だったが、前作『千年女優』の手法の応用なので思ったほどには感銘を受けず
14日(木) 『NANA2』@ユナイテッド・シネマとしまえん スクリーン9 事前に複数の批判的な評を目にしており覚悟していたことが幸いしてか、思っていたよりは悪くない。ハチの妊娠エピソードに絞って描いたのが功を奏したか? また、1作目同様、音響設計が見事
20日(水) 『ベルナのしっぽ』@渋谷シネ・ラ・セット 長期間を描いているのでアッサリし過ぎのエピソードも散見されるが全般的には良好。ラストも主人公が悲しみから立ち直って再び歩き出すところまでキッチリ描いて○
20日(水) 『イヌゴエ 幸せの肉球』@渋谷シネ・ラ・セット イヌの声が交際相手の声で聞こえるという部分に無理がある。物語を進めるためだけの強引な設定で、芝居のウソだとしても合理的に解釈できないのは困ったモンだ
20日(水) 『エコエコアザラク R−page』@渋谷シネ・ラ・セット どちらかと言えば童顔の近野成美が表情を抑制して五代目黒井ミサを好演。内容的には不自然に台詞で説明しないことに好感を持ったが、逆に分かりにくい感もアリ
22日(金) 『犬神家の一族』@ユナイテッド・シネマとしまえん スクリーン8 音楽用語で言えば「セルフカバー」どころか「コピー」で、76年版を忠実に再現していたのでノスタルジーに浸る。がしかし、76年版で印象的だったラストカットが異なっているのが残念
【展覧会】
13日(水) スーパーエッシャー展 ある特異な版画家の軌跡@Bunkamura ザ・ミュージアム 騙し絵系は展覧会以外でもよく目にするので慣れてしまい感銘は受けず、むしろ連作「夜のローマ」などのオーソドックスな作品に魅力を感ずる
【読書】
「夏のこどもたち」川島誠@角川文庫 表題作にしてもいじめをテーマにした「笑われたい」にしても、主人公の少年が年齢不相応に醒めている(今はこんなものなのか?)ことで全く共感できず
「博士の異常な発明」清水義範@集英社文庫 文明批判的なものから典型的なマッド・サイエンティストものまでバラエティに富んだ短編集。「袁孫の発明」と「鼎談 日本遺跡考古学の世界」が特に面白い
「自転車少年記 あの風の中へ」竹内真@新潮文庫 10代の終盤から30代半ばまでの主人公(とその仲間たち)を描いた連作集で、登場人物それぞれの成長が読み取れて心地よい。なお、単行本「自転車少年記」の構想をベースにした書き下ろしとのこと(12月の特選小説)
【その他】
「ごっつあん」@中目黒(炉端焼き) 基本的には350円均一のメニューは量がほど良く、あれこれ呑んで食べて満足しても意外なほど安い。ちなみに大将は井上ひさしの実弟
(1月の予定)
【芝居】
12日S 『今夜、話せば長くなる。』ACファクトリー@劇場MOMO
13日M 『久堂秀明のひとり(かもしれない?)芝居・どうせ一度の人生ならば EPISODE IV オレを舞台に立たせろ!!』@タナトス6
13日S・21日S 『エロドラマ(e-drama) 〜宇宙で一番遠くて永い遠距離恋愛〜』X QUEST@サンモールスタジオ
21日M 『私はだれでしょう』こまつ座@紀伊國屋サザンシアター
27日M 『黒いボタン』劇団カリフォルニアバカンス@シアターグリーン BOX in BOX THEATER
27日M 『6つの嘘』劇団カリフォルニアバカンス@シアターグリーン BOX in BOX THEATER
27日S 『どっぷりぬるま湯おんせん街』KUSARE芸道R@THEATER BRATS
28日M 『ボクのサンキュウ』"STRAY DOG"@サンモールスタジオ
28日S 『たまたま、素敵。』"STRAY DOG"@サンモールスタジオ
【LIVE】
10日 読売日本交響楽団@東京芸術劇場 大ホール
【CD】
シングル「HIGH and MIGHTY COLOR/辿り着く場所」など
【映画】
『LOVE MY LIFE』
『長い散歩』
『シルバー假面』
『AKIBA アキバ』
『気球クラブ、その後』
『酒井家のしあわせ』
『エコエコアザラク B−page』
『悪夢探偵』
『僕は妹に恋をする』
『それでもボクはやってない』など
【展覧会】
(予定なし)
【読書】
「日曜日たち」吉田修一、「黄色い目の魚」佐藤多佳子、「消滅飛行機雲」鈴木清剛 など
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