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(遅筆堂ネタふり亭 じべ since 1999.12)

■5月の結果と6月の予定■

芝居16本、映画17本、LIVE6本と、ほぼ安定したペース。ちなみに芝居は今年の中では月間本数一番が少ない…

 【じべ 2006.6.7】

(5月の結果)

【芝居】

4日(木)M 『メジャー・フォー・メジャー(尺には尺を)』アカデミック・シェイクスピア・カンパニー@みゆき館劇場
一人複数役、二人一役はともかく、前説でさり気なく伏線を張っておいて、本編でそれを使ってオトすという演出にはビックリ(しかし上手い!)

4日(木)S 『終わらない僕たちの夜 〜The spring time of life〜』Pures@シアターモリエール
ベタで青臭い青春モノだが、往年のドラマ「青春」シリーズのようで非常に懐かしい感覚。出演者の大半が高校生役だが、次第に違和感がなくなってくるのもスゴい

5日(金)M 『密室彼女』劇団、本谷有希子@ザ・スズナリ
出演者が3人だけなことに加えて限定された空間のみが舞台なので“濃密な芝居”という印象。乙一原案ながら序盤に笑いがあるというのは意外

5日(金)S 『まとまったお金の唄』大人計画@本多劇場
最近流行り(?)のレトロ系、1970年が舞台なためにリアルタイムで知っているネタがチョコチョコ出てきて楽しい

11日(木)M 『中沢の沢は難しい方の澤』ミノタケプラン@「劇」小劇場
基本的にはコメディながら、生き方に関するハナシなどもあって身につまされつつ、登場人物が少しずつ成長するのは心地良く、かなり満足

11日(木)S 『まかろに/誘う魚』劇団桟敷童子@西新宿成子坂劇場
本公演とはまた違ったテイストの短編2本。『まかろに』は、知っている映画のネタが満載でニンマリ。『誘う魚』は小さな小屋なのに本水を使うという演出に驚嘆

12日(金)S 『GO WEST外伝 花果山 〜KAKAZAN〜』ACファクトリー@萬スタジオ
毎回異なったパターンで終盤のアクションにつなぐというのは、ホントに見事。今回はパロディ系ギャグが多く、その元ネタの大半を知っていたのでウケまくり

13日(土)M 『アンラッキーパンプキンズ』SETプロデュース@シアターサンモール
前半はいかにも大和作品な笑いが満載で楽しいが、犯罪ものなので後半からシリアスになり、人死にが少なくないのは木に竹を接いだような違和感を憶える

13日(土)S 『エンディングノート 〜ゆるやかな絶望』SHOW−GO produce@THEATER/TOPS
何度か観たことのあるウォーキング・スタッフの和田憲明が演出で、好きな役者4名が出るということに惹かれて観たが、やはり(作者は違うものの)和田演出!(笑)

14日(日)S 『STAY ‘GOLDEN WEEK’』K’sプロデュース@東京芸術劇場 小ホール1
出演者が26人くらいいるので、観ている側としてはその相関関係がすぐには整理できず「え〜と、アレは誰だっけ?」になってしまうのはイタい。せめて当日パンフに相関図を載せていてくれたらなぁ…な感じ

15日(月)S 『流れ星』東京セレソンDX@ザ・ポケット
奇しくも大人計画と同じ1970年が主な舞台。笑って泣ける上質の作品ではあるが、ヒロインのわがままさにはちょっと引いてしまう

18日(木)S 『日の出ポリスのW杯』ZIPANG Stage@萬スタジオ
終盤でのW杯中継のテレビを観る人数が増えるにつれてボルテージがあがってゆく場面の臨場感が特に印象的。劇団四季の『カッコーの巣をこえて』第1幕ラストと双璧を成す?

20日(土)M 『みちかける』SPIRAL MOON@愛知県芸術劇場 小ホール
現代劇ながらアマテラス・ツキヨミ・スサノオを下敷きにした三姉弟の物語。終盤での互いを思いやる「表に出さない優しさ」が心に沁みる(5月の特選芝居)

26日(金)S 『スペーストラベラー』SUPER★GRAPPLER@東京芸術劇場 小ホール2
SF作品のようなフリをしておいて、実はそれをメタファーとした生命誕生の物語。途中でそれが判った時の「あぁ、そぅなのかぁ!」が快感

27日(土)M 『オレノカタワレ』30−DELUX@シアターサンモール
本筋部分はさほど目新しさはなく「あ、なるほど」なのだけれど、終盤での展開が“劇中劇中劇”の本能寺とオーバーラップする、というアイデアは良かった

28日(日)M 『地球の上に朝が来る。−その裏側は夜なのか?−』演劇集団池田塾@ブディストホール
あれこれネタを盛り込みすぎの感アリ。後半でモノの価値とブランドとについて考えさせられたりするあたりはよくできているので、むしろそこに重点を置いてスッキリさせた方が良かったのではあるまいか?

【映画】

10日(水) 『キャッチ ア ウェーブ』@テアトル新宿
DEPAPEPEの音楽も心地良く、そこそこ良く出来た作品なのに、序盤で竹中直人が無駄にテンション高いのが玉に瑕。欲を言えば真夏に観たかったなぁ

10日(水) 『トム・ヤム・クン!』@シネマミラノ
アクションについては華麗なもの、迫力のあるものともかなり満足できたが、物語については行き当たりばったりな上に語り口が上手くないので不満が残る

16日(火) 『間宮兄弟』@ユナイテッドシネマとしまえん シアター5
ツッコミどころ、どころかかなりの無理さえあるキャスティングなのに、キャラクターに見事にマッチしているので納得させてしまうのは巧い。その3人に限らず、主要なキャストは一見意外な部分もありつつ、ちゃんとハマっていて絶妙! そしてそれらのキャストが織り成す全体的にユーモラスで微笑ましい軽いラブコメ(&兄弟愛?)。結果、か〜なり満足。

17日(水) 『青いうた 〜のど自慢 青春編〜』@シネ・アミューズWEST
序盤をアッサリ流してしまうので、それ以降の展開が唐突に見えてしまったり説得力に欠けたりで、観る側がその裏を補完しなくてはならないのはツラい… いや、序盤に限らず、全体的にアッサリ流すというか緩急のリズムに乏しくてメリハリに欠けるのは困ったモンだ。出演者はベテラン、若手それぞれに良さがあり、つまり素材はイイのに調理法がマズい、って感じか?

17日(水) 『DIVIDE』@渋谷シネ・ラ・セット
冒頭のテロップの字体から「なんだかセンスが合わない感じ…」と思っていたら予感的中で、妙に凝ったような画面と思わせぶりなままよく判らない展開で65分の上映時間を長く感じてしまう

17日(水) 『陽気なギャングが地球を回す』@アミューズCQN シアター2
序盤はかなり原作に忠実で期待したのだが、中盤以降原作から離れてゆき、しかも原作のスマートさとは程遠くなってしまい、少なからず失望

18日(木) 『明日の記憶』@T・ジョイ大泉 シネマ1
若年性アルツハイマー症を扱っているだけに辛い部分もあるが、前半での不安感の表現と後半での周囲の人々の優しさが素晴らしい

18日(木) 『小さき勇者たち 〜GAMERA〜』@T・ジョイ大泉 シネマ6
津田寛治演ずるところの父親の愛情でグッとくる。また、“リレー”シーンのスローモーションを使った見せ方も良かった。が、ガメラの最終形態はもう少し精悍な顔であって欲しいなぁ

19日(金) 『ロンゲスト・ヤード』@T・ジョイ大泉 シネマ6
74年作品のリメイク。メンバーが集まる過程のドラマとフットボールの試合とダブルで楽しめる。また、オリジナル版を知っている身には2つの嬉しいサプライズあり

22日(月) 『まだ楽園』@シネマ・ロサ2
主人公たちの行動動機がよく見えないために共感できず、80分余の上映時間を長く感じる。なお、パンフを無料で配布するというのは、芝居ではよくあることだけれど、映画では珍しくてビックリ!

23日(火) 『LIMIT OF LOVE 海猿』@T・ジョイ大泉 シネマ3
『ポセイドン・アドベンチャー』も連想したりするディザスター・ムービー。物語的によくできているのみならず、沈没しかかったフェリーのCG表現がまるで実写の如くリアルなのに感心

23日(火) 『ダ・ヴィンチ コード』@T・ジョイ大泉 シネマ4
以前、原作が話題になった時に観たTV番組で一部のネタがバラされていたが、知的謎解きとして楽しかった。また『ナショナル・トレジャー』と趣向は同じなのに、オモムキが全く違うというのも面白い

29日(月) 『かにゴールキーパー』@シネマ・ロサ2
非常にシンプルで判り易く、ご都合主義的な(笑)ストーリーに、見るからに着ぐるみな巨大かに…という典型的おバカ映画ながら、おバカ映画ファンとしてそれなりに楽しむ

30日(火) 『デス・トランス』@シネマート六本木 スクリーン2
善・悪が特に明示されず追う側と追われる側を絶妙のカットタイミングでつなぐ編集、洗練されたアクション、「そんなモノを仕込みますか!」な武器など見どころが沢山

30日(火) 『水に棲む花』@ユーロスペース2
シッカリした物語に加えて、メインとなる4人の若手(前田亜季、竹財輝之助、高杉瑞穂、北川景子)+脇を固める永島敏行というキャスティングも良い

31日(水) 『雪に願うこと』@シネセゾン渋谷
派手さはなく…どころかむしろ地味なハナシではあるけれど、しっかり地に足がついた作品という感じなのが好感。出演している俳優陣も実力派揃いで、それゆえに余計そう感じるのか?

31日(水) 『水霊 ミズチ』@シネ・アミューズWEST
冒頭のヒロインの独白から結末が予想できるのはともかく、やたらに思わせぶりな場面を続けたあとが肩透かしだったり、風呂敷を広げるだけ広げてそのままなのはいかがなものか?

【LIVE】

1日(月) 千住明 個展コンサート2006@東京芸術劇場 大ホール
去年聴いているだけに「この曲も千住明だったのか」的なオドロキは少なかったものの、やはり「宿命」が劇的だったりで厭きず、気が付いてみれば2時間40分も経っていてビックリ

6日(土) コブクロ@日本武道館
アップテンポの曲で客席をあたため、着席させてジックリ聴かせ、終盤はノリ系という“基本に忠実”な構成に巧みな話術で3時間ものコンサートを2時間程度にしか感じさせないのはスゴい

9日(金) アンジェラ・アキ@SHIBUYA−AX
舞台上にはグランド・ピアノのみの全編弾き語りながら、選曲・構成が上手くて変化に富んでいる上に話術も巧みで、さらに要所要所に“観客参加型”な部分を挟んでとても楽しい

14日(日) 読売日本交響楽団@東京芸術劇場 大ホール
タクトを持たず徒手ながら文字通り“全身で振る”アレクサンドル・ラザレフの指揮法と、「悲愴」のエンディングの長い静寂が非常に印象的

21日(日) ZABADAK@CLUB CITTA’
自ら「コアな選曲」と言っていたほどではなかったが、久々に聴く曲もあって満足。これまた2時間半近い長さをまったく感じず

27日(土) 相馬裕子@月見ル君想フ
今回はミニ・アルバム分も含めていて曲数が多かったため、いつもの(?)「何かやる」コーナーはなかったが、MCで披露された「星に願いを」秘話に満足

【CD】

アルバム
「篠原美也子/レイディアント」「名取香り/Perfume」(5月の特選アルバム)「渡邊奈央/NAO WATANABE」を購入

シングル
「倖田來未/恋のつぼみ」「Cocco/音速パンチ」「しばのまり子/ビューティフル」(5月の特選シングル)「Sowelu/Dear Friend」「玉置成実/Result」「中森明菜/花よ踊れ」「hitomi/GO MY WAY」を購入

【展覧会】

(な し)


【読書】

「親指さがし」山田悠介@幻冬舎文庫
ホラーとしての目新しさは特にないが、上手く練られたストーリーを楽しむ。場合によっては続編も可能(?)な結末にちょっぴり期待

「ささらさや」加納朋子@幻冬舎文庫
日本版『ゴースト ニューヨークの幻』といったオモムキ。遺した妻のピンチを救う亡夫の想いがイイ。ちなみにドラマ「てるてるあした」の原作でもある

「ビート・キッズ」風野潮@講談社文庫
フトしたことからブラスバンド部に入った主人公の中学生活。友人関係や演奏会シーンにホロリとする。また、児童文学だけに懐かしさもあってイイ!

「都立水商!」室積光@小学館文庫
“ちょっとイイ話”系連作短編風の前半、高校野球ものとなる後半、という構成に加えて巧みなユーモアと多少の艶笑ネタのまぶし具合が絶妙!(5月の特選小説)

「賢治先生」長野まゆみ@河出文庫
かねてより宮沢賢治っぽいと思っていたら、これはまさに「銀河鉄道の夜」のオマージュ。第4章が先に書かれて、第1〜3章は単行本化する際の書き下ろしというのはオドロキ

【その他】

「吾輩は主婦である」(TVドラマ)
主演の斉藤由貴、及川光博を筆頭とした個性的な出演者たちと、宮藤官九郎の脚本ががっぷり四つな感じ。設定が設定だけに突如ミュージカルになるのもユニーク

(6月の予定)

【芝居】

2日S 『梅雨の晴れ間は☆ぼんやり劇場』KUSARE芸道R@ジェルスホール
3日M 『キキチガイ/KIKITIGAI』Oi−SCALE@シアタートラム
3日S 『クロスゼロ』劇団離風霊船@ザ・スズナリ
4日M 『散歩する侵略者』G−up@SPACE107
4日S 『愛の讃歌』KOYA・MAP@シアターグリーン メインホール
7日S 『世にも不思議なおしいれ裁判』MK−Box@シアターグリーン 小劇場
8日S 『ファイアー・オブ・ザ・キッチン』楽天舞隊@ザ・ポケット
9日S 『華なき子』拙者ムニエル@吉祥寺シアター
10日M 『Metal Macbeth』SHINKANSEN☆RS@青山劇場
11日M 『プラス/マイナス/ゼロ』ハラホロシャングリラ@紀伊國屋サザンシアター
15日M 『ミライキ』Innocent Sphere@シアタートラム
15日S 『THE 面接』劇団方南ぐみ@シアターモリエール
16日M・S 『EVE 歴史の傍観者』X QUEST@アイピット目白
17日M 『オンタイム!?』tea for two@「劇」小劇場
19日S 『JUKEBOX』AchiTION!@シアターグリーン 小劇場
21日M 『トリデ 〜砦〜』劇団ダンダンブエノ@青山円形劇場
21日S・23日M 『ピクニック』劇団Peek-a-Boo@東京芸術劇場 小ホール2
22日S 『きみ去りしのち』ioH@THEATER/TOPS
24日M 『俺たちは志士じゃない』演劇集団キャラメルボックス@サンシャイン劇場
25日M 『九龍迷廊 −kawloon maze−』SHAFT@萬スタジオ
28日S 『今度は愛妻家』ヘロヘロQカムパニー@TACCS1179

【映画】

『テニスの王子様』
『嫌われ松子の一生』
『純ブライド』
『佐賀のがばいばぁちゃん』
『ポセイドン』
『トランスポーター2』
『転生』
『ここにいる』
『LOVEHOTELS』
『やわらかい生活』
『初恋』
『猫目小僧』
『春の日のクマは好きですか?』
『タイヨウのうた』
『不撓不屈』
『DEATH NOTE(前編)』 など

【LIVE】

6日 レッド・プリースト@津田ホール
10日 しばのまり子@TAKE OFF 7
13日 平原綾香@日本武道館
14日 加藤いづみ@南青山MANDALA
17日 上々颱風@世田谷パブリックシアター
18日 高橋瞳@SHIBUYA BOXX
23日 SHUUBI@Shibuya DUO
30日 西川郷子@月見ル君想フ

【CD】

アルバム「アンジェラ・アキ/Home」「Cocco/ザンサイアン」「上々颱風/あったりまえだ。」など
シングル「玉置成実/Sanctuary」など

【展覧会】

(予定なし)

【読書】

「永遠の出口」森絵都、「ステイ・ゴールド」野沢尚、「イン・ザ・プール」奥田英朗、「バッテリーIV」あさのあつこ など