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(遅筆堂ネタふり亭 じべ since 1999.12)

■3月の結果と4月の予定■

芝居は4日連続マチソワなどという無茶をして、歴代2位タイの25本を観賞。映画も1・2月よりは減ったものの15本を観賞。結局1〜3月期は昨年後半の勢い止まらず、であったが、4月以降は一段落しそう。

 【じべ 2006.4.6】

(3月の結果)

【芝居】

2日(木)S・5日(日)M 『不死病2006』演劇実験室∴紅王国@ザ・ポケット
和風吸血鬼譚だが、死ぬことができない病気の患者(?)の悲劇として描いているのが見事。99年11月の初演から待つこと6年余、再び観ることができて良かったぁ(3月の特選芝居)

3日(金)M 『Atman』BamBooChop@シアターグリーン エリア171
高収入に惹かれて新薬の被験者となった青年の物語で、終盤の『シックス・センス』的なドンデン返しと主人公の記憶の見せ方が面白い

3日(金)S 『ランナーズディライト −走者の証明−』TEAM「JAPAN Spec.」@築地本願寺ブディストホール
箱根駅伝の学連選抜チーム往路メンバーたちを主人公にしたスポーツ青春もの。ランニングシアターダッシュと似て非なるアプローチが面白い

4日(土)M 『愛さずにはいられない』鈴置洋孝プロデュース@シアターサンモール
コンパクトにまとめたコメディ系として上出来。ただ、クライマックスの“決定打”とも言うべきものが、少々強引というか今ひとつ現実味に欠けたのは惜しい

7日(火)S 『pangea』innerchild@青山円形劇場
円形舞台に砂を敷き、後方にジャングルグローブを配した舞台美術と、時々映像を投射したりする演出が効果的かつ印象的

8日(水)M 『one and only 会えるよ…ほらね』NAO−TA!プロデュース@シアターVアカサカ
3編のオムニバスだが、2編で同じ役どころの林泰文を第3話で別の設定にしてしまったために統一感がなくなったのは惜しい(3編それぞれ作家が違うので難しいとは思うが…)

9日(木)M 『オキュパイ 〜サンモールスタジオを占拠せよ〜』SOYUZ PRESENTS@サンモールスタジオ
芝居上演中の劇場にテロリストが乱入するという一種の観客巻き込み型演劇。観客役の俳優を仕込んでおくアイデアや、劇中で交わされる演劇論などが面白い

9日(木)S 『らるく 〜走ることに疲れたら バスにのって旅に出よう〜』劇団やったるDAY!@ウエストエンドシアター
前回公演とは作・演出が異なり、“今様浦島太郎・ハッピーエンドバージョン”のようなファンタジーで、劇団第三反抗期の作風を連想

11日(土)M 『思惑ホテル』女優☆座@お台場スタジオドリームメーカー
それぞれドンデン返しのある3話オムニバスを、第1話の後日譚であるエピローグで締めくくるという構成はさすが『罠』のロベール・トマ!

13日(月)M 『しるし』ユニークポイント@OFF・OFFシアター
人の死を正面から取り上げながらも重くならず、むしろ優しさ・あたたかさを感じさせる“静かな演劇”で、SPIRAL MOONにも似た雰囲気に好感を持つ

16日(木)M 『Windows5000』ヨーロッパ企画@THEATER/TOPS
舞台そのものをPCのディスプレイ上の映像に見立てた前半のシカケが独創的かつ斬新で、舞台劇にこのような表現方法があったのかと眼からウロコ…

16日(木)S 『魔法使いとstraySheep』劇団ヒラガナ(光)@スタジオ・シアター「スパーク1」
“この世”と“あの世”の間の“その世”を、逝く者と生まれいずる者が共に旅をするという発想はイイが、内容的にRPGっぽくなりすぎか?

17日(金)M 『FRAGMENT』THE SCAR-FACE@シアターVアカサカ
クライム・サスペンスながら、単純に善悪で割り切れない構造がよく出来ている上に、人間ドラマとしてもしっかりしており、終盤では予想外の涙…

17日(金)S 『CRONO−ZERO』RIGOLO@THEATER BRATS
偶然にもマチネと共通項が多かったが、切り口が異なっていてそれぞれ特色があって面白く、またオープニングで各出演者が名乗りをあげるのがカッコ良い

18日(土)M 『クロス』ストレンジガーデン@シアターグリーン 小劇場
悪くはないけれど、さりとて絶賛とまでも行かない“そこそこの出来”ながら、同時に交わされているいくつかの会話の中の言葉が、別の会話に介入する部分は見事

18日(土)S 『絵の海、図書の森』楽園王@東京芸術劇場 小ホール1
フシギ感覚の前半、謎解き的な中盤・後半、パズルの最後の1ピースがキッチリ嵌まるような結末という構成と見せ方が非常に巧みで、かなり惹き込まれる

19日(日)M 『ハゲレット』Me&Herコーポレーション@紀伊國屋ホール
あの『ハムレット』を現代口語にしてさらにコメディの要素を加えたところが斬新。悲劇とコメディが、意外にもうまく溶け合っていて、違和感がないのは不思議〜

19日(日)S 『ゴジラ』劇団離風霊船@シアターアプル
映画化やドラマ化は絶対に無理、という舞台演劇ならではの表現方法が素晴らしい! 普通の役者が特に扮装をすることなくゴジラを演ずるなんて、やっぱりスゴい

20日(月)M 『短篇集 Vol.1』イキウメ@サンモールスタジオ
「人の死」「輪廻転生」をテーマにした5編から成るオムニバス。うち4編がセリフの端に他のエピソードをにおわす部分があったり互いにかすかにリンクしているのが巧い

21日(火)M 『BELL CANT ベルカント さいてんのじかん』楽園王@東京芸術劇場 小ホール1
旅に出た妻とその帰りを待つ夫のそれぞれの物語。妻の側の幻想的(シュール?)な感覚が面白く、また、ラストの夫の台詞には胸をうたれる

23日(木)S 『キスと半島と残酷』ASSH@シアターグリーン エリア171
ポリティカル・サスペンス・アクション・コメディに、“北関連”ネタと最近流行り(?)の懐古ネタをたっぷり盛り込んであり、大いに楽しむ

26日(日)M 『光の帝国』少年社中@青山円形劇場
σ(^-^) の好きな時間モノ+“胡蝶の夢”系であることに加えて、疾走感のある展開・演出なのでハマり、予定外ながら千穐楽も当日券で観ることに

26日(日)S 『SIMPLY BECAUSE IMITATION』劇団ノーティーボーイズ@ウッディシアター中目黒
テンポ良い会話で笑わせる前半はいつものことながら、後半では性同一性障害者の恋愛を真摯に取り上げ、さらに安易なハッピーエンドにしないところがヨイ!

【映画】

1日(水) 『サイレン』@アミューズCQN シアター2
場面場面はちゃんとできているのだけれど、全体を通して考えるとツジツマが合っていなかったり、半端だったり。音響的には面白いんだけれどなぁ…

1日(水) 『ホテル・ルワンダ』@シアターN渋谷 シアター2
『ミュンヘン』同様に史実を基にしていながら、こちらの方がより感動的だったのは主人公の人間味ある行動と(一応は)ハッピーエンドな結末のためか?(3月の特選外国映画)

1日(水) 『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』@シネセゾン渋谷
青山真治監督作品の中では“哲学的な方”にあたるもので、ちょっと苦手。『冷たい血』や『エンバーミング』のように娯楽性のあるものの方が好きだなぁ

1日(水) 『コアラ課長』@シネセゾン渋谷
前作『兜王ビートル』が“上出来おバカ映画”で面白かった河崎実監督作品なので期待していたら“ただの(普通の、ではない)おバカ映画”でガックリ

2日(木) 『ベロニカは死ぬことにした』@恵比寿ガーデンシネマ2
文学臭のあるカタめのものかと思いきや、生きることを前面に据えながらも重くならず、主演の真木よう子や個性的な助演陣の起用も的確で見事(3月の特選日本映画)

10日(金) 『東京大学物語』@池袋シネマサンシャイン 6番館
全体にメリハリがなく、変にメタ・フィクションにした結末はいかにも「こういうの、やってみたかったんです」な感じで“漫画家監督の初作品”丸出し

13日(月) 『ウォーターズ』@新宿武蔵野館3
ありがちな展開をただ通り一遍なぞっただけでリアリティ・説得力がないのは致命的。出演者はかなり豪華だというのにこれでは勿体無い…

14日(火) 『イヌゴエ』@渋谷シネ・ラ・セット
ちょっとメリハリに欠ける感はあるが、メインの犬の名演技に「どうやってあんな演技を引き出すことができるんだろう」と感心

22日(水) 『好きだ、』@アミューズCQN シアター1
セリフも音楽も最小限にしてその分映像で語る、言わば“映像詩”という感じ。抑制された表現が多くて静かな展開なのに、不思議とタイクツしない

28日(火) 『機動戦士ZガンダムIII −星の鼓動は愛−』@Q−AXシネマ2
TVシリーズとは異なるハッピーエンドは一応許容範囲内?(インパクトには欠けるが)で、「それ以上でもそれ以下でもない」出来

28日(火) 『雨の町』@シアターイメージフォーラム シアター2
『光る眼』と同様に「コドモがコワい」し、昔行方不明になったわが子が…(ネタバレ回避)…というあたりが上手くて、かなり楽しむ

29日(水) 『チェンジ!』@渋谷シネ・ラ・セット
廣戸聡一が「Reash理論」を説明・実践するシーンは、演技ではなく通常のそれなもんで、ドキュメンタリー・タッチになり、木に竹を接いだよう

29日(水) 『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』@アミューズCQN シアター2
冒頭の某人形劇ネタからワクワクし、途中の小ネタにニヤニヤしたりしながら楽しく観たが、終盤はさすがにちょっと息切れした感なきにしもあらず

29日(水) 『ルート225』@シアターN渋谷 シアター1
原作から省略した部分を主人公のモノローグの中に散りばめるという序盤の技で期待を持ち、それ以降も「それもアリだな」なオリジナル・エピソードに感心したりして、結果は満足

29日(水) 『ナイチンゲーロ』@渋谷シネ・ラ・セット
一応ホラーではありながら、ひたすら思わせぶりなシーンが続くばかりで、リズム感が悪いというか、メリハリがないというか…

【LIVE】

5日(日) 久松史奈@FAB 表参道
前回(昨年11月)よりも初期作品が多く、半分懐メロ大会の様相?(笑) 「LADY BLUE」まで歌ってくれたのには涙チョチョギレ

10日(金) 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団@東京芸術劇場 大ホール
「展覧会の絵」は実はかなり大編成(ハープ2台も使うし)だというのに今更ながら驚きつつ、E.L.&P.版などを思い出しながら聴く。アンコールがサティのジムノペディ第2番(ラヴェル編曲)だったのも嬉しい(3月の特選LIVE)

12日(日) 大阪シンフォニカー交響楽団@すみだトリフォニーホール
1曲目のファンファーレ(委嘱作品)を除く3曲がブラームスの作品で、ドップリとブラームスの世界にひたる。それにしても先月のヴァイオリンに続いてヴィオラの弦が切れるのに遭遇するとは…(@_@)

14日(火) 東京交響楽団@サントリーホール 大ホール
目当てはブラームスの交響曲第2番だったが、前半の2曲(とヴァイオリン・ソロのアンコール)も面白く、さらに席も良くて非常に満足

24日(金) 読売日本交響楽団@東京芸術劇場 大ホール
目当てのブラームスの交響曲第1番もさることながら、1曲目のモーツァルトの交響曲第36番とアンコールの「魔笛」序曲がいかにもモーツァルトっぽくてニヤリ

25日(土) 東京都交響楽団@東京芸術劇場 大ホール
オール・チャイコフスキー・プログラムで、スラブ行進曲・弦セレ・「悲愴」の3曲。アンコール無しながら前日のアンコール込みよりも長くておトク?

25日(土) 相馬裕子@月見ル君想フ
3rdアルバムの全曲というのは事前に判っていたけれど、谷山浩子の「お早うございますの帽子やさん」をカバーするとはオドロキ!

【CD】

アルバム
「上戸彩/License」(3月の特選アルバム)、「高橋瞳/sympathy」、「長澤奈央/BODIES」、「中島美嘉/MUSIC」、「チャック・マンジョーネ/ファン・アンド・ゲームス」、「O.S.T./不死病 2006」、「チャイコフスキー&ドヴォルザーク/弦楽セレナード」、「モーツァルト/アイネ・クライネ・ナハトムジーク 他」、「ムソルグスキー/展覧会の絵 5態」、「オーケストリオ・チューリッヒ/展覧会の絵」を購入

シングル
「AKB48/桜の花びらたち」、「玉置成実/MY WAY」、「nirgilis/sakura」、「HOME MADE 家族/少年ハート」、「eric featuring 美華/絵の海、図書の森&BELL CANT」(3月の特選シングル) を購入

【展覧会】

22日(水) 神々と出逢う−神奈川の神道美術−@神奈川県立歴史博物館
彫刻(神像だけでなく仏像まである!)が多く、その表現方法も様々で面白かったのみならず、“神仏習合”の説明もあって大いに納得できて、満足度高し

22日(水) 奥の院本尊御開帳記念 京都 清水寺展@そごう美術館
奥の院の御前立、地蔵菩薩・毘沙門天+二十八部衆すべてに風神・雷神という、ほぼフルメンバーが揃っていたのにはビックリ!

【読書】

「陽気なギャングが地球を回す」伊坂幸太郎@祥伝社文庫
痛快なピカレスクもの。ドンデン返しの連続と、さり気なく張られた伏線がキチンと活かされるクライマックスによってかなり満足度が高い(3月の特選小説)

「ベロニカは死ぬことにした」パウロ・コエーリョ(江口研一・訳)@角川文庫
主要な脇キャラクターの過去についても描かれており、映画を観た後に読んだことでうまく映画を補完するカタチになって相乗効果

「1980 アイコ十六歳」堀田あけみ@河出文庫
映画を観たのは20年以上前でほとんど覚えていなかったが、読んでいるうちに「ああ、そういえばそんなシーンが…」などと懐かしく思い出す

「野ばら」長野まゆみ@河出文庫
たとえば「玻璃洋盃」に「がらすコップ」とルビをふる古風な用字法が、夢と現実がシームレスにつながっているような幻想譚に独特の効果を与えているように思う

(4月の予定)

【芝居】

1日M 『Call me Call you』劇団6番シード@東京芸術劇場 小ホール2
2日S 『テングメン』TEAM 発砲・B・ZIN@本多劇場
2日S 『ぼくらの時代』蓮エンターティメント@「劇」小劇場
14日M 『SLeeVe』Dear My Friend@萬スタジオ
15日M 『あした あなた あいたい』/『ミス・ダンデライオン』演劇集団キャラメルボックス@シアターアプル
16日S 『タバコの煙とコーヒーの湯気』ペテカン@THEATER/TOPS
20日S 『サムリーマン弐』劇団虎の子@東京芸術劇場 小ホール1
21日M 『アタックNo.5』ZONE@SPACE107
22日M 『カラフルメリィでオハヨ 〜いつもの軽い致命傷の朝〜』ナイロン100℃@本多劇場
23日S 『愛染桜』SOUL PROJECT@西荻窪遊空間がざびい
27日M 『靴を探して』椿組@シアターグリーン メインホール
27日S 『アルケミスト』カプセル兵団@萬スタジオ
28日M 『あの頃、君は若かった』Premier☆Million☆Carats@シアターグリーン エリア171
29日M 『Dear...私様』グワィニャオン@東京芸術劇場 小ホール1
30日S 『劇団BOOGIE★WOOGIE殺人事件 〜Revolver II〜』劇団BOOGIE★WOOGIE@麻布 die platze

【映画】

『ナイスの森 The First Contact』
『放郷物語』
『君はまだ、無名だった。』
『かもめ食堂』
『ちゃんこ』
『ファイヤーウォール』
『闇打つ心臓』
『寝ずの番』
『チェケラッチョ!』など

【LIVE】

1日 高橋瞳@CLUB QUATTRO
7日 橘いずみ@Shibuya O−Crest
8日 ニュー・トロルス@CLUB CITTA’
14日 松任谷由実@横浜アリーナ
16日 北区民オーケストラ@北とぴあ さくらホール
21日 上々颱風@品川教会グローリーホール
22日 篠原美也子@Shibuya O−East
23日 東京都交響楽団@サントリーホール 大ホール
28日 SHUUBI@Shibuya O−West
29日 相馬裕子@月見ル君想フ

【CD】

アルバム「HIGH and MIGHTY COLOR/傲音プログレッシヴ」
シングル「ハレンチ☆パンチ/急上昇JUMP↑」

【展覧会】

最澄と天台の国宝@東京国立博物館 平成館

【読書】

「ハル」瀬名秀明、「寝ずの番」中島らも、「親指さがし」山田悠介、「真昼の花」角田光代 など