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(遅筆堂ネタふり亭 じべ since 1999.12)
■7月の結果と8月の予定■
芝居は4月に「絶後」と思われた記録を1本上回る26本(今度こそ絶後だろうな…)を記録したが、8月以降は芝居・映画ともに一段落する模様
【じべ 2005.8.5】
(7月の結果)
【芝居】
1日(金)S 『鬼泪 〜KIRUI〜』カプセル兵団@TACCS1179 コメディ路線で始まり、次第にシリアスに転じてゆく組み立てが巧い。また、「響鬼」ネタや「ガサラキ」の音楽も使ったところがツボ
2日(土)M 『雨のにおい』東京タンバリン@駅前劇場 いつもながら自然な会話が巧みだが、今回はセンターステージのスタイルで、それをネタにした前説が楽しかった
2日(土)S 『マリリン☆マンション』劇団やったるDAY!@スタジオあくとれ 1つのマンションで起きる8つの物語。コメディ系ながら実は泣ける話が半数近くあり、さらに大半のエピソードを最後に収束させるのが巧い
3日(日)M 『THE WINDS OF GOD』エル・カンパニー@紀伊國屋サザンシアター 4年前に比べて、若干演出が変わったり会場が広くなったりでメッセージが希薄になったような気がしたが、カーテンコールの挨拶には感銘を受ける
5日(火)S 『夕』東京セレソンDX@ザ・ポケット 十数年にわたって続く友人関係と、ヒロインが口にできず秘めていた想いを、その期間の要所要所を描くことで2時間余に収めるというツクリが巧い
6日(水)M 『騙っちゅーの!』劇団ノーティーボーイズ@ウッディーシアター中目黒 結婚詐欺をテーマにしたテンポ良いコメディ。オイしいキャラである不法就労中国人役の前田つばさの片言の日本語が特に印象的
7日(木)M 『BOAT 〜シーラカンス号漂流記』ランニングシアターダッシュ@シアターサンモール 初演(99年『エイト』)に比べてシンプルで判りやすくなったばかりでなく、川面に揺れるボートの表現などもよりリアルになったような気がする
7日(木)S 『キレイ 神様と待ち合わせした女』Bunkamura@シアターコクーン 急遽代役で主役を演じた鈴木蘭々の健闘に拍手。がしかし、休憩込み3時間半超というのやはり長い!
9日(土)M 『黄昏エレジー!』イエロー・ドロップス@「劇」小劇場 同窓会ものにピアノマンと「いま会い」のフレーバーを加えました、みたいな…。ちょっとフシギ系のファンタジーがここの持ち味か
9日(土)S 『博多湾岸台風小僧』劇団桟敷童子@ザ・スズナリ かなりキツい悲劇でトーンも重いが、独特の雰囲気・持ち味のためか不思議と引き込まれて長さを感じさせないのが見事
10日(日)S 『雷電披露宴』雷電@駅前劇場 披露宴を前にした来賓・新郎・新婦の控室を描いた3話オムニバス。それぞれ作家が違うのにもかかわらず、3話が見事にリンクしているのには脱帽
12日(火)M 『うら騒ぎ/ノイゼズ・オフ』新国立劇場@新国立劇場 中劇場 後半のドタバタが過ぎるような気がしないでもないが、戯曲の構造と白井晃による演出が相乗効果をあげていてとても楽しかった
16日(土)M 『マンガ大戦』YANKEE STADIUM 20XX@シアターサンモール 舞台上や客席でのハプニング(セリフの噛みから、客いじりで舞台に上げた観客の暴走まで)をも芝居の中にとりこんでしまう臨機応変・変幻自在さが魅力
17日(日)M 『LAST SHOW ラストショウ』PARCOプロデュース@PARCO劇場 グロでシュールでしかも笑えるという摩訶不思議な作品。風間杜夫の存在感・不気味さと古田新太の明るい狂気が特にスゴい
17日(日)S 『新宿ブギウギ 〜戦後闇市興亡史〜』椿組@花園神社境内特設ステージ オールスター・バトルロワイアルのようなキャスティング、終盤の悲劇を経て庶民のたくましさで締めくくるストーリーなどどれも一級品
18日(月)M 『パリアッチ』クリオネプロデュース@SPACE ZERO 役者陣が繰り広げる演技合戦は良かったが、やはり判りにくい部分があることは否めず、パンフの裏設定を先に読んでおけば良かったと後悔
22日(金)S 『Dalix -ダリの経験-』劇団カリフォルニアバカンス@東京芸術劇場 小ホール1 最近流行り(?)のサイコ・セラピー系だが、ダリの精神世界を舞台にしたのが特色。事前にダリの交友関係なども予習しておくべきだったか?
23日(土)M 『水平線ホテル』劇団M.O.P.@紀伊國屋サザンシアター 6年ぶりの劇団員総出演作とのこと。それにしても外国を舞台にして登場人物がすべて外国人なのにまったく違和感やウソ臭さを感じさせないのはスゴい
23日(土)S 『コーラスドロボー』AchiTION!@しもきた空間リバティ いつもながら見事な映像とのコラボに加え今回は歌やダンスまで取り入れ、さらに今までなかったカーテンコールもあって、より充実?
24日(日)S 『姫が愛したダニ小僧 〜Princess and DannyBoy〜』Piper@アートスフィア 現実とファンタジー世界がシームレスに繋がっているという設定とエンディングが上手く、佐藤康恵のバレエ経験を生かした動きがステキ!
27日(水)S 『ドンウォリビーハピィ♪ 〜ツッパレンジャー老人ホームへ行く〜』劇団ヨロタミ@萬スタジオ オーソドックスなハート・ウォーミング・コメディに歌とSTOMP風のパフォーマンスでアクセントを付けていて楽しい
28日(木)M 『ちぎれた雲はどこへ行く』東宝@東京芸術劇場 中ホール 「カチカチ山」をベースにしたミュージカル。タヌキが女優でウサギが男優という“逆転のキャスティング”が意外にも功を奏していて面白い
28日(木)S 『H〜i!Jack!! 〜やぁ!ジャックさん!!〜』劇団たいしゅう小説家@東京芸術劇場 小ホール2 ハイジャックをネタにしたナンセンス・コメディで大いに笑えるが、終盤で失速し着陸し損ねたような結末になってしまったのは惜しい
30日(土)S 『健康ランドで会いましょう』(劇)べっちん@「劇」小劇場 楽しげなチラシからコメディかと思いきや、昼ドラ並みの愛憎ドロドロ系。しかもチラシで出演者筆頭の宮脇愛が実は単なるワキだったりもしてアテ外れ
31日(日)M 『贋作・アニメ店長 DESTINY!!』ヘロヘロQカンパニー@シアターサンモール 何度も再演を重ねている演目らしいが、ストーリー自体はユルく中だるみしているように感じてしまう。女優陣はそれぞれ個性があって魅力的だったけれど…
31日(日)S 『伝説の若大将』劇団S.W.A.T!@新国立劇場 小劇場 若大将シリーズはもちろんのこと、映画・ドラマのパロディにちょっとした毒まで仕込んで楽しい。ここって、業界ものを演らせると上手いなぁ
【映画】
1日(金) 『大いなる休暇』@シネスイッチ銀座 このテの物語にはいたってありきたりな結末で期待を裏切られたが、前半は予想以上にコミカルで笑えたので、サービスデー価格1,000円としては合格
4日(月) 『姑獲鳥の夏』@ヤクルトホール 耽美的でノスタルジック、独特の妖しさの漂う画面はいかにも実相寺昭雄監督作品。松尾スズキ・荒川良々が出ていたのにはちょっとビックリ
6日(水) 『亀は意外と速く泳ぐ』@テアトル新宿 「ゆるくて、可愛いい、なんか変!」というキャッチコピーそのままに“脱力系”のスットボけた世界が展開され、大いに笑えた
6日(水) 『夢の中へ』@テアトル新宿 トリッキーな構造と、手持ちカメラを多用した、時にドキュメンタリータッチ、時に躍動感のある映像が印象的
11日(月) 『宇宙戦争』@T・ジョイ大泉 シアター7 特殊効果を使いまくりのハズなのにCGっぽかったり合成っぽかったりという“VFX臭”がほとんど感じられない映像技術がスゴい
11日(月) 『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』@T・ジョイ大泉 シアター1 エピ1・エピ2の伏線を活かし、キチンと旧3部作につながるように作られているので、パズルのピースが次々とはめこまれてゆくような快感がある
12日(火) 『HINOKIO』@新宿ピカデリー3 肝心な部分をファンタジー系に逃げてしまったのは残念だが、近未来ジュヴナイルとして上出来で、エピローグにはツボを突かれる
13日(水) 『SPECTER』@渋谷シネ・ラ・セット 特撮アクション・ヒーローものとしてテンポよくまとめており、メカ・デザイン、クリーチャー・デザインともセンスが良く、さらにVFXも高水準で満足
13日(水) 『いつか読書する日』@ユーロスペース2 しっとりとした落ち着きのあるトーンが“オーソドックスな正統派日本映画”という感じで、だからこそ年配の観客で大入りなのであろうと納得
13日(水) 『逆境ナイン』@アミューズCQN シアター1 アヴァンタイトルには「おバカマンガの実写化はかくあるべし!」と期待が膨らんだが、それ以降の面白い場面はことごとく露出済みなのでまるで“だしガラ”状態
13日(水) 『8.1[“hattenichi”]』@テアトル池袋 割と早めに真相をバラしてしまうが「どう落とすのか」という興味でそれなりに観られ、ハッピーエンドではない終わり方も悪くない
20日(水) 『樹の海 JYUKAI』@シネ・アミューズWEST 他者を死なせまいとしたり、他者の死を悼んだり、生命をいとおしむ内容が素晴らしく、池内博之・津田寛治・塩見三省・大杉漣といった男優陣もステキ
20日(水) 『兜王ビートル』@渋谷シネ・ラ・セット 『SPECTER』と対極にあるおポンチ系特撮ヒーローもの。チープな特撮も内容に合っていて笑えたが、物語の終盤がありきたりになったのは惜しい
25日(月) 『アイランド』@T・ジョイ大泉 シアター3 クローン人間についての倫理などもチラつかせながら、結局はド派手なアクションで、罪のない人物も平気で殺してしまうなど、やはりアメリカ映画(笑)
25日(月) 『FLY,DADDY,FLY』@T・ジョイ大泉 シアター6 観る前は須藤元気を筆頭に「え、高校生役なの!?」が何人かいたのだが、実際に観てみるとそれほど違和感がなかったのは不思議
26日(火) 『運命じゃない人』@ユーロスペース1 一夜に起こった出来事を当事者それぞれの視点で順に描くというスタイルで、視点が変わるとその前の視点の裏で何が起きていたかが判明するという構造が巧い
26日(火) 『アインシュタインガール』@ユーロスペース2 物語、配役とも好みであるが、どんなに好意的に解釈しようとも説明不能な矛盾点が一つあり、それが致命傷となって全体がブチ壊し
衛星放送で『ジュラシック・パーク』『ロスト・ワールド』も鑑賞
【LIVE】
10日(日) 読売日本交響楽団@東京芸術劇場 大ホール 通い慣れつつある3階席後方の席だったが、席の位置と楽器配置との微妙な関係によるものか管楽器が強調されて聞こえて、また別の面白さがあった
16日(土) UA@日比谷野外大音楽堂 天井にはバリライトが4基設置してあるだけという照明と、ドラムレスのバックに象徴されるように極めて抑えた演出で、あたかも環境音楽のコンサートのよう
18日(月) 矢野真紀@品川プリンス ステラボール 事前にアルバムを聴きこんで予習していたが、いざナマで聴くと全然違うというか、歌が一層活き活きと聞こえて感激!
20日(水) 西本智実ハーモニアスコンサート@紀尾井ホール モーツァルトの交響曲第25番は年初にも聴いたが、NHKホールとこことではほとんど別モノのようで、あらためてNHKホールは大きすぎるのではないかと感じる
21日(木) aiko@日本武道館 ブラス・セクションや20人ものストリングスがつくのみならず、メンバー紹介から開演前の諸注意アナウンスにまでアイデアがこらしてあり楽しかった
24日(日) bird@日比谷野外大音楽堂 UAとは対照的にパーカッション3人、ブラス3人を含むバンドを従えての夏らしいLIVE。特に終盤の「空の瞳」以降ラストまでの数曲のノリは圧巻
29日(金) 玉置成実@Zepp Tokyo 生バンドではなく、全曲カラオケ使用というインストア・イベントかファンの集いのような内容に少なからずガッカリ
30日(土) ローマ弦楽合奏団@東京オペラシティ コンサートホール 前半に「メヌエット」「カノン」のようなアンコール定番の小品が何曲かあり、つい「これで終わりか…」などと錯覚してしまう。(笑)
【CD】
アルバム 「ヴィヴァルディ/調和の霊感(全曲)」「ホルスト/組曲「惑星」(マシューズ「冥王星」付き)」
シングル 「コブクロ/ここにしか咲かない花」
【展覧会】
(なし)
【読書】
「龍時 01−02」野沢尚@講談社文庫 スペインのサッカーチームにスカウトされた高校生の物語。サッカーには疎いσ(^-^) でも場面が目に浮かぶようなゲームの描写が見事
「きのう、火星に行った。」笹生陽子@講談社文庫 前に読んだ「ぼくらのサイテーの夏」との共通項など感じつつ、小中学生時代に読んだ児童文学と同じ薫りを懐かしむ
「8年」堂場瞬一@集英社文庫 新たに誕生した大リーグ球団に入団したノンプロ出身の日本人投手の物語。後半はトントン拍子に進みすぎる気もするが、なかなか面白い
「若葉のころ」長野まゆみ@集英社文庫 全4作のシリーズ完結編。内容的には“美少年ソフト同性愛系”なので全くと言っていいほど共感しなかったのだが、用字法や文章の美しさは魅力
【その他】
「ドラゴン桜」(TVドラマ) 長澤まさみ、新垣結衣、サエコ、長谷川京子をはじめとした女優陣と秦建日子の脚本で期待十分(現時点で今期一番?)
「がんばっていきまっしょい」(TVドラマ) 原作や映画とは別モノと割り切って、岩佐・相武・鈴木&悠城早矢・関めぐみ・浅見れいなという女優陣に惹かれて観る
(8月の予定)
【芝居】
6日M 『電車男』ホリプロ@パークタワーホール
6日S 『ハッポウサイ』TEAM 発砲・B・ZIN@シアターサンモール
7日M 『サマーキャンドル』女塾@ウッディーシアター中目黒
9日S 『口笛』東京セレソンDX@ザ・ポケット
13日M 『星の王子さま』TBS/キョードー東京@新国立劇場 中劇場
13日S 『トーキョーあたり』劇団健康@本多劇場
14日M 『おじいちゃんの夏』G2プロデュース@紀伊國屋サザンシアター
20日M 『サマータイムマシン・ブルース2005』ヨーロッパ企画@駅前劇場
21日M 『接客戦隊ファミレスV 守る!?僕らの商店街』参獣士@恵比寿エコー劇場
24日M 『秘密の花園』劇団ひまわり@シアター代官山
27日M 『スケッチブック・ボイジャー(アポロキャスト)』演劇集団キャラメルボックス@サンシャイン劇場
28日M 『アリス、オキナワ!』セレンdipiティー@タイニイアリス
28日S 『囲むフォーメーションZ』ヨーロッパ企画@駅前劇場
【映画】
『魁!!クロマティ高校 THE★MOVIE』『心中エレジー』『Dear フランキー』『チームアメリカ☆ワールドポリス』『メノット』『亡国のイージス』『妖怪大戦争』『ハービー 機械じかけのキューピッド』『リンダ リンダリンダ』『ヒナゴン』『O_chi 空を飛んだオッチ』『七人の弔』『ワースト★コンタクト』『indian summer』『サヨナラ COLOR』『ノロイ』 など
【LIVE】
4日 HIGH and MIGHTY COLOR@Shibuya O−West
5日 日本フィルハーモニー交響楽団@ミューザ川崎 シンフォニーホール
8日 東京交響楽団@ミューザ川崎 シンフォニーホール
20日 読売日本交響楽団@サントリーホール 大ホール
24日 HIGH and MIGHTY COLOR@Shibuya O−East
29日 上戸彩@中野サンプラザ
【展覧会】
遣唐使と唐の美術@東京国立博物館
模写・模造と日本美術−うつす・まなぶ・つたえる@東京国立博物館
【読書】
「流星ワゴン」重松清、「恋ゆうれい」司城志朗、「最後の息子」吉田修一、「学校の青空」角田光代 など
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