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(遅筆堂ネタふり亭 じべ since 1999.12)

■12月の結果と1月の予定■

師走だというのに、芝居19本、映画18本、LIVE10本を鑑賞。結果、2004年は平均すると週に3本の芝居・2本の映画を観て1冊本を読み、月に2本のポピュラー・1本のクラシックのコンサートに足を運んでいたという…
(芝居・映画・読書については年間記録更新)

 【じべ 2004.12.31】

(12月の結果)

【芝居】

2日(木)S 『象面ガネーシャ』オフィス★怪人社@シアターVアカサカ
ストーリーそのものは“ギリシャ悲劇インド版”のようなのに、笑いも盛り沢山で、しかしそれに違和感がないというのはファンの贔屓目か?

4日(土)M 『Room Service 50X』AchiTION!@スタジオ・シアター「スパーク1」
4つのエピソードのつなぎ方は上手いが、大詰めでまとまりに欠けた感は免れ得ない。とはいえ、映像とギャグの切れ味は見事

4日(土)S 『拳法魂 〜ジャスティス・チーム〜』楽天舞隊@ザ・ポケット
前作は飄々としていたが、今回は史劇を思わせる重厚さ。その重厚な中で程よい息抜きになっている笑いの配し方が上手い

5日(日)M 『テロしちゃうぞ』劇団Peek−a−Boo@東京芸術劇場小ホール2
従来なかったような作風で、客演も多いためにまるで別劇団のようであったが「こういうのもアリかな」とも思う。しかし、オチはちょっとズルい

8日(水)M 『チェリーボーイズ』新宿芸能プロデュース@THEATERBRATS
予備知識なしに観に行ったら、暴力団の抗争あり、刑事との友情や癒着あり、さらには銃撃戦までありという“歌舞伎町ノワール”なのでビックリ

9日(木)S 『屋根裏の完全犯罪』MK−BOX@レインボーコート参宮橋
伏線を張りながら謎を提示してゆき、終盤で二転三転する緻密に組み上げられた脚本と、それをテンポよく見せる演出・演技が巧くかみあっている感じ

11日(土)M 『SHIROH』SHINKANSEN☆RX@帝国劇場
楽曲の完成度が高く、ストーリーも充実しており満足。欲を言えば、序曲を付け、なおかつダンスナンバーがもう1〜2曲あればもっと良かったのに

12日(日)S 『天狼新星 第二章:誘導原型』演劇レーベルBo−tanz@萬スタジオ
『ブレードランナー』を初めて観た時のような印象のサイバーパンク作品。その独特の世界観はスゴいが、休憩なし2時間30分のハードSFというのはちょっとキビしい

14日(火)S 『リボンの岸』ミノタケプラン@シアター風姿花伝
個性豊かな登場人物たちが織り成すハートウォーミング・コメディー。最初は笑えて、終盤ではほんのりと心が暖かくなるのがイイ

18日(土)M 『やわらかな君の髪をなでる』ペテカン@駅前劇場
笹峯あいを目当てに観に行ったのだが、他の女優も皆個性があって魅力的で“女優ウォッチャー”的には大豊作

18日(土)S 『War Queen Closet』ストレンジガーデン@THEATER BRATS
ラストのヒロインのセリフが理想論っぽくはあったが、作者の反戦の想いを端的に表しているようで良かった。しかし欲を言えば本編中でももう少し反戦を主張して欲しかった

19日(日)M 『RYOMA&Ryoma 〜星を天に返す時〜』夢援隊Company@萬スタジオ
映画『いちばん美しい夏』主演時に注目していた真帆が、少年龍馬のみずみずしさを体現するように演じきっていて感心

22日(水)M 『ラスト・ステージ 〜改訂版〜』方南ぴぃぐみ@みゆき館劇場
劇中劇を音で聞かせ舞台袖での騒動はマイムだけにして両方を見せようとしたために虻蜂とらずになってしまった感じ

23日(木)M 『大騒動の小さな家』ドリス&オレガ@新国立劇場 中ホール
劇中の年齢設定と演者の実年齢に齟齬があったり、結末にまとまりがなく「大騒動の小さな家2に続く」という字幕が苦し紛れに思えたりして内容的には今ひとつ

23日(木)S 『スプーキー・ハウス』Piper@SPACE ZERO
以前観た『Nicholas McPherson』の完成度が高かったために期待が大きかった分、割をくったという感じか

25日(土)S 『消失』ナイロン100℃@紀伊國屋ホール
休憩なし2時間50分を長いとは思わなかったが、陰鬱な終わり方は世相を反映したようでドッと疲れてしまい、こういうのは苦手…

26日(日)M 『サンタクロースなんていやしない 〜STRANGE X’mas PRESENT〜』YANKEE STADIUM 20XX@アイピット目白
よくできてはいるが、10分の休憩込み3時間超というのはやや長い。もう少し刈り込むことができたのではなかろうか?

28日(火)M 『尻盗り物語』Last Brand@萬スタジオ
意識しなければセリフがしりとりになっているとは気付かないほどに会話が自然でビックリ。脚本執筆の苦労がしのばれる

30日(木)M 『走れメルス 〜少女の唇からはダイナマイト!〜』NODA・MAP@シアターコクーン
早口のセリフが聞き取りにくいなどの難点はあったものの、“若き野田秀樹”のあふれんばかりの勢いを感じさせるスピード感のある舞台だった

【映画】

1日(水) 『笑の大学』@シネクイント
原作である舞台版と重ね合わせながら鑑賞。観る前には不安もあったが、それは杞憂に終わり、結果としてはかなり満足

1日(水) 『ねじりん棒』@渋谷シネ・ラ・セット
劇中でも冒頭とエンディングにラジオから落語が流れており、そのせいでもないだろうが、全体に落語(それも艶笑系)的なユーモア・可笑しみが漂っていて楽しい

1日(水) 『2番目の彼女』@渋谷シネ・ラ・セット
TVドラマでなかなか面白い脚本を書いている大森美香の脚本・監督・編集なので期待して観に行ったが、名脚本家必ずしも名監督ならず、といった感じ

7日(火) 『あゝ!一軒家プロレス』@シネマミラノ
オリジナル・ビデオを劇場用映画にグレード・アップしたという感じで、ヤマはあるがイミなしオチなしの超B級…というよりはモロにC級映画か?

8日(水) 『犬猫』@シネ・アミューズEAST
説明調のセリフを排しリアリティのある日常的な会話と画だけで表現するというツクリと、全体に漂う“やさしい雰囲気”が良い

8日(水) 『クリスマス★クリスマス』@シネ・アミューズEAST
前半がコメディ系で後半はハートウォーミング系になるために、途中でストーリーの軸がズレてしまうような気がするのは否めない

10日(金) 『ゴジラ FINAL WARS』@T・ジョイ大泉 シアター5
不安要素だったCGの違和感や素早い動きのゴジラなどはごくわずか、それよりも内容が最終作にふさわしく壮大なスケールで、大いに満足

10日(金) 『スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー』@T・ジョイ大泉 シアター6
ストーリーはアラやご都合主義満載であったが、実写の人物とCGによる背景の合成という映像テクニックは素晴らしい!

13日(月) 『僕の彼女を紹介します』@T・ジョイ大泉 シアター8
それなりによく出来てはいるが、同じ監督・主演コンビの前作『猟奇的な彼女』に比べると物足りなさを感じる

13日(月) 『レディ・ジョーカー』@T・ジョイ大泉 シアター8
ストーリーをやたらに端折っているような印象で、原作を読んでいない身としては疑問符が累積されて、置き去りにされたような…

15日(水) 『OLDK』@渋谷シネ・ラ・セット
コミカルかつテンポの良い展開と、クライマックスをたたみかけるように見せる手法がなかなか上手い。また主演の清水美那も個性があって良い

15日(水) 『ココロとカラダ』@渋谷シネ・ラ・セット
起承転結の「転」までで終わってしまい「結」がないような中途半端な印象。オマケに最後のシーンの意味もよく判らないし…

20日(月) 『ULTRAMAN』@T・ジョイ大泉 シアター6
ストーリーそのものは良くできているが、空中戦の“板野サーカス”場面を筆頭にCGに頼り過ぎているのがちょっと興醒めな感じ

20日(月) 『エイリアンVS.プレデター』@T・ジョイ大泉 シアター2
両シリーズのイイトコ取りをして、呆気なく終わったかと思わせておいてさらに見せ場を作り、ラストシーンでニヤリとさせるストーリーは良くできている

22日(水) 『恋文日和』@アミューズCQN シアター3
ラブレターにまつわる微笑ましいショート・ストーリー4編のオムニバス。キャスティングがなかなか新鮮で内容と相俟って楽しい

27日(月) 『約三十の嘘』@シネクイント
騙し騙され二転三転という展開を期待していたら、そちらの期待は外れたものの、椎名桔平を筆頭に配役がピタリとハマっており、それなりに満足

27日(月) 『銀のエンゼル』@シネマミラノ
全体的にほのぼのとしており楽しめたが、終盤のストーリー展開が強引というかご都合主義というか、無理やりなのが玉に瑕

29日(水) 『インストール』@アミューズCQN シアター1
片岡K監督、TV畑で培われた演出技法を結実させて初の劇場用映画においても“片岡ワールド”を構築したのはお見事

衛星放送で『わたしのグランパ』『WXIII 機動警察パトレイバー』『攻殻機動隊』も鑑賞


【LIVE】

3日(金) 白鳥マイカ@Shibuya O−West
バンド編成を中心に、ギター弾き語りやピアノ伴奏のみなど多彩なアレンジで聴かせる楽曲は良かったが、MCに物足りなさを感じる

7日(火) カペラ・アカデミカ・ウィーン@紀尾井ホール
チェンバロが舞台中央前面にあり、その舞台配置上のみならず、音楽面でも前面にフィーチャーされていたのが面白かった

15日(水) 「ブランデンブルグ協奏曲」全曲演奏会@旧東京音楽学校奏楽堂
演奏自体はイマイチだったが、座席数360程度で音響的にはデッドな室内楽向けの会場(しかも建物は重要文化財!)で聴けたことでそれなりに満足

17日(金) ジャック・ルーシェ・トリオ@東京厚生年金会館大ホール
2日前にオリジナルを聴いたばかりの「ブランデンブルグ協奏曲第5番」が演奏されたり、ウッドベースでクイーカーのような音を出す奏法が披露されたりでなかなか面白かった

19日(日) 上々颱風@よみうりホール
本編が終了した時には短く感じたが、アンコールの生歌・生音での1曲を含む3曲がすべてパターンを異にしてしており、そこにこのバンドの底力を感じる

21日(火)・22日(水) 加藤いづみ@草月ホール
バックが異なるばかりでなく曲目もほとんど違い、表裏一体をなすというか2日で1セットのような構成がなかなかに見事

24日(金) 谷村有美@すみだトリフォニーホール
混声合唱団をつけたり、パイプオルガンを弾いてみせたりと趣向を凝らしていたので2時間45分という上演時間を長いとは感じなかったが、その割には曲数が少ないような気がするのは何故?

28日(火) 「第九と四季」@東京芸術劇場 大ホール
終演時間が遅くなろうが、料金が少し高くなろうが「四季」はやはり「春」と「冬」だけの中抜けではなく、全曲を演奏して欲しい気がする

29日(水) レニングラード国立歌劇場管弦楽団@東京オペラシティ コンサートホール
まず交響曲があって、休憩をはさんで小曲を3曲という構成は、メインディッシュが先で後から前菜が出てきたような感じがなきにしもあらず

【CD】

アルバム
「安藤希/Reason」「上戸彩/Re.」「加藤いづみ/live:“romeo”the acoustic final」「アース&ファイアー/ファースト+2」「アース&ファイアー/アムステルダムの少年兵+5」「アース&ファイアー/アトランティス」

シングル
(購入せず)

【展覧会】

1日(水) 吉野・熊野・高野の名宝@世田谷美術館
あまり展覧会では観ることのできない役行者と蔵王権現に関する展示が興味深かった。中でも巨大な蔵王権現像には圧倒される

【読書】

「スカーレット・スターの耀奈」梶尾真治@新潮文庫
「クロノス・ジョウンターの伝説」と比べてしまうためか“フツーのSF”であり、それ以上でもそれ以下でもなく感じてしまう

「骨音 池袋ウエストゲートパークIII」石田衣良@文春文庫
短編3編と中編1編という構成はシリーズ共通。その中ではマコトの母も活躍し“外伝”ともリンクしている「西一番街テイクアウト」が特に気に入る

「ロッカーズ」川島誠@角川文庫
業界裏話的な内容で興味をそそられるのに加えて、適度に劇的な展開と読みやすい文体のおかげでかなりのスピードで読了

「キッドナップ・ツアー」角田光代@新潮文庫
読んでいてその場面が眼に浮かぶような部分が少なくなく、映画やドラマなど映像化しても面白いのではないかと思う

「センセイの鞄」川上弘美@文春文庫
作中にしばしば出てくる飲み屋の場面を筆頭に、食べ物関連の部分がどれも美味しそうで食欲をそそられる

「未来のおもいで」梶尾真治@光文社文庫
時間モノが好きな身としては楽しく読めたが、行間を広げることでページ数を水増しし、相応の値段をつけている出版社の良識を疑う

「ぼくは勉強ができない」山田詠美@新潮文庫
主人公の高校生活を綴った短編連作なので読みやすく、主人公に共感したりもして、少なくともこの路線の作品は他にも読んでみようかという気になる

「オカルト」田口ランディ@新潮文庫
ホラー系短編集かと思いきや、エッセイと虚構の入り混じったような摩訶不思議な小品集で、なんだか中途半端ではぐらかされたような…

「西の魔女が死んだ」梨木香歩@新潮文庫
イギリス人の祖母とクォーターの孫娘の触れ合いを描いた佳作。この人の作品を読むのは3作目になるが、やっとピンと来るものに出会えた感じ

【その他】

「上戸彩/UETO AYA CLIPS 01」(DVD)
5曲のクリップすべてがビスタサイズなのにちょっとビックリ。どうせならスクィーズ収録して欲しかったが…

(1月の予定)

【芝居】

8日M 『ツカエナイト』TEAM 発砲・B・ZIN@本多劇場
9日S・16日M 『鬼と悪魔のファンタジー』X QUEST@ザ・ポケット
10日M 『ソラリスの謎』キリンプロ@新宿文化センター 小ホール
15日M 『月の子供』秦建日子プロデュース@「劇」小劇場
15日S 『Resonances 〜祈りのあとに〜』La Compagnie“A-n”@アゴラ劇場
17日S 『のるかそるか』WHATCOLOR@麻布die platze
22日M 『ヒトリシズカ』東京タンバリン@駅前劇場
22日S 『狐の牡丹』東京タンバリン@駅前劇場
23日M 『SANADA XI』劇団S.W.A.T!@青山円形劇場
23日S 『猪突するココロ』and Me presents@スタジオAR
29日M 『Brains』G−up presents@シアターVアカサカ
30日M 『笑う女。笑われる男5』BIGFACE@シアターX

【映画】

『マイ・ボディガード』『月とチェリー』『Jam Films S』『パッチギ!』など

【LIVE】

18日 日本フィルハーモニー交響楽団@品川区立総合区民会館 きゅりあん大ホール
28日 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団@東京オペラシティ コンサートホール
29日 marsh−mallow@Shibuya O−West

【展覧会】

唐招提寺展@東京国立博物館 平成館

【読書】

「おめでとう」川上弘美、「バッテリーIII」あさのあつこ など