大江戸演芸捜査網
〜楽屋口と客席の間で〜

(28) 2002.04.10 ■漢方ときかん坊(6)


漢方ときかん坊  〜その6〜
「So-netと私(1)」

桂 歌助

協会のHPの話をする前にSo-netとの事のお話を先にします。

私とSo-netとの関係は全てSさんとの友達関係で成り立っています。Sさんを通してSo-netには数多くお世話になりました。

  1. 雑誌広告で「So-netに入った」と言うタイトルで、新宿末廣亭の前で私の着物姿の写真を載せてくれました。パソコン関係の他、婦人雑誌にも私の笑った写真が載り、結構まわりから「見たよ」と言われました。
  2. パシフィコ横浜でのコンピューター会社のイベントでプレイステーションとポストペットのブースをソニーが出した折も、会場内で落語会をやりました。神田紅姉さんに出演してもらい,仕切りのないオープンスペースで行き交う人がのぞける様な形でやりました。行く人が「パソコンと寄席ってどういうつながり?」と不思議そうな顔をしてました。
  3. 真打披露で後ろ幕を作ってもらいました。オレンジ色の地にSo-netのロゴを入れた物です。染めの職人さんが手書きをした跡があり、丸い玉に影を入れるのが難しかったようでした。
  4. 真打披露パーティで、ネットでの同時中継をやりました。パーティーの司会は桂歌春・桂伸治両師匠にやってもらい、インターネット配信は、春風亭柳八(現・春風亭柳好)と一龍斎春水(声優・麻上洋子)さんにお願いして、パソコンでパーティを見ている人のために、今、何が行われているかを紹介してもらいました。
  5. このイベントをSo-netが各マスコミにプレスリリースをしてくれました。良く出来そのまま、私の知り合いで当日パーティに来られないお客様に流しました。企画力から運営、技術スタッフ、広報の仕方、どれもこれもきちっとして学ぶ点が多かったです。以下はSo-netがメディアに流したリリース文です。参考の為、載せさせてもらいます。(注1)


    報道関係者各位

     拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申しあげます
     平素は格別のご高配を賜わり厚く御礼申しあげます。

     ソニーコミュニケーションネットワーク(株)(インターネットサービス名称:So-net)は、本日付けで以下のリリースを配付いたします。

     【落語家 桂歌助・桂平治 真打披露「インターネット生中継のご案内」】

    ご査収の上、何卒よろしくお取り計らい下さいますよう、お願い申し上げます。

    敬具
    ソニーコミュニケーションネットワーク(株)

    *************************************************
    1999年 4月12日
    ソニーコミュニケーションネットワーク(株)

    落語家 桂歌助・桂平治
    〜真打披露インターネット生中継のご案内〜

    http://www.so-net.ne.jp/meet/
    *************************************************

     ソニーコミュニケーションネットワーク(株)(インターネットサービス名称:So-net、本社:東京都品川区、代表取締役社長 山本泉二)は4月18日、インターネット放送「ソネットテレビ」にて、落語家 桂歌助氏、桂平治氏の真打披露の模様をインターネット中継いたします。

     So-netは、97年12月よりインターネット放送「ソネットテレビ」を開始以来バラエティー番組やソニーグループ関連会社の新人アーティスト等の紹介番組などの制作・放送や各種ライブ中継などを行なってまいりました。
     今回は、日本が誇る大衆芸能のひとつである落語の世界を、より大勢の皆様にお伝えできるよう、社団法人 落語芸術協会開催の真打披露の模様を、業界に先駆けて中継する運びとなりました。インターネット中継ならではの、落語界の普段一般では見られない様子をお楽しみ頂けましたら幸いです。
     So-netは今後も、様々なスタイルの情報提供にチャレンジしてまいります。

    以下に中継の概要、及び桂歌助氏、桂平治氏のご紹介などをご案内いたします。

    <落語家 桂歌助 桂平治 真打披露インターネット生中継のご案内>

    ■中継スケジュール
     4月18日(日) 午前10時30分〜午後2時(予定)

    ■中継URL
     So-netホームページ Meet the So-netコーナーよりご覧いただけます。
     http://www.so-net.ne.jp/meet/

    ISDN: http://www.so-net.ne.jp/So-netTV/live64.ram
    アナログ回線: http://www.so-net.ne.jp/So-netTV/live288.ram

    *桂 歌助 真打昇進披露興行へのご招待プレゼント(各5組10名様、合計10組20名様)企画もございます。

    ■中継概要

     社団法人 落語芸術協会開催の、桂 歌丸師匠門下 桂 歌助氏、並びに桂 文治師匠門下 桂 平治氏の真打昇進披露の模様を、東京會舘より生中継いたします。当日のインターネット生中継の進行役は、女流講釈師、一龍斎春水氏を予定しております。

    ■桂 歌助(かつら うたすけ)氏 芸歴
     昭和60年12月師匠、桂歌丸に入門、歌児となる
     昭和61年3月31日横浜三吉演芸場で初高座
     同年5月前座になる
     平成2年6月二ッ目に昇進、歌助に改名
     平成11年4月真打に昇進

     1995年よりホームページを開設、現在も運営中。現代の若者達に落語のおもしろさ、すばらしさを伝えようと、落語情報を提供。

    桂歌助氏のホームページ

    ■桂 平治(かつら へいじ)氏 芸歴

     昭和61年4月十代目桂文治に入門、前座名 桂がた治
     平成2年6月二ッ目に昇進、二代目 桂 平治となる。
     平成6年10月NHK新人演芸大賞落語部門最優秀賞受賞
     平成11年4月真打に昇進

    桂平治氏のホームページ

    ■進行役 一龍斎春水(いちりゅうさい はるみ)氏 プロフィール

    女流講釈師。元声優の麻上洋子さんです。
    一龍斎春水氏ホームページ

    以上


  6. リリース文にもありますが、真打披露興行の招待券プレゼントを、So-netのホームページ上で行いました。

このことでSo-netのホームページ上でのニュースにも載ったりして、様々な方面から反響がありました。全世界から見られると言う事で海外の知り合いもその様子を見てくれました。すごいメディアです。これは日本のNHKや民放の地上波よりは上回ってますが、同時に見る事が出来る回線の容量が決まっていて、同時刻にアクセスできる数が何千と言う単位だったと思います。電話回線ですので、つなげる本数に限界があり、すぐにパンク状態。回線がいっぱいになると、画像の動きが極端に悪くなり、画面が小さいのとあいまって、見にくかったようです。

それでも週刊FSTAGEにもプレスリリースを受け、パーティの紹介と終わってからのニュースで「にゅうおいらんず」(小遊三師匠がリーダーの芸協デキシーバンド)の初お目見えがインターネットで世界に中継された事が記事として載っております(注2)。

この事はスポーツ新聞にも取り上げられた記憶があります。インターネットでの同時中継の事より記事になりました。落語関係のBBSでもSo-netがスポンサーの後ろ幕の事を含めてパーティの事が多く話題になったのです。


注1:ニュースリリース内のアドレス等は、リリース当時のものです。

注2:週刊FSTAGE/NEWSヘッドライン・バックナンバー 1999.4月
http://forum.nifty.com/ftheater/fstage/weekly/news/news9904.htm

つづく



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