大江戸演芸捜査網
~楽屋口と客席の間で~

(26) 2002.03.25 ■漢方ときかん坊(4)


漢方ときかん坊  ~その4~
「インターネットの世界へ 」

桂 歌助

私がインターネットを始めたのは平成8年5月からです。始まりはそれから1年以上前です。

菊名でやっていた「文七茶屋縁起寄席」での出会い。文七茶屋がパソコン通信ニフティサーブのSFのボードのオフ会の会場になっていて、その中にSo-netに勤めているSさんがいました。その方が落語会に来てくれ、友達何人かと毎回聞きに来てくれました。そして親しくなり、相談の上、ホームページを立ち上げることにしました。それまではインターネットという言葉は知っていました。しかし、理解は浅く、パソ通会社がつながって多くの方とメールをやり取り出来るもの、ぐらいの理解です。ニフティの会員とも知り合いになれるぐらいに思ってました。ホームページがどういうものかがまだ良く分かりませんでした。

会社まで行きホームページがどういう物かを見せてもらいました。その時に見たのは五街道雲助師匠の物です。ご自身が作られているとのこと、かなり凝っていて、音が出る。絵が動く。個人的な内容の他に落語業界の記事や、落語の演目と解説も入っていて、落語業界のためになる事も忘れていらっしゃいませんでした。このページが私の目標となりました。

今まで使っていたパソコンでは、インターネットに対応してませんでしたから、パソコンの買い替えをしました。そしてSo-netへの入会で一番困ったのはクレジットカードを持っていなかったことです。一度ある銀行に頼みに行った時に「年収」の欄でひっかかり、カードを発行してくれませんでした。今はそんなに審査は厳しくなくなりましたが、私みたいな者はカードが持てなかったのです。しかたがないので、かみさんが勤め人ですからカードを拵えてもらい、その家族会員という事でクレジットカードを作り、毎月接続料は家内の銀行口座から引き落とされます。夜中に家の者が寝静まった頃にH画像を覗く、そのお金を払っているのは女房なわけでおかしなものです。

始めはISDNでなかったので、良く切れました。途中で画面が固まることも度々ありました。速度も遅くメールでも画像でも時間がかかりました。でも、それが生身の身体に合っていると言うか、情緒があるというか。

あっという間にメールが送られる今は、まばたきする間に終わります。本当に届いているのかな?と不安になります。H画像も時間がかかった方が、ストリップの風情が味わえてドキドキしました。上から下の方へ画面が見れる形と最初全体がぼんやりと写り、段々鮮明になっていく形と二通りの見え方がありましたが、私は上から下へ見えていくほうが欲情をそそりました。その後ISDNを導入し、環境もだいぶ良くなりましたが、まだ、その情緒的な見え方が楽しめます。ブロードバンド時代到来で画像が一瞬で届くとその味わいもなくなります。

そのかわり、 動画で楽しめますが。

つづく



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