・・・ええ、お三方への感謝とコメントでしたね。では、か・ん・け・つ・に。
確定申告等々でお忙しい中を、文章をお寄せいただいた、
まさゆみさま、
井上恵司さま、
小太郎さま、
そして企画立案実行の張本人とりばかまねえさま、
本当にありがとうございます。
習慣というのは恐ろしいもので、二十数年も記者稼業をやってると、根っからの善人である僕でも、人の文章を読む時、
「これは本音なのだろうか」
「どこかに論理の矛盾はないのか」
「もっともらしい言葉に騙されてはいかんぞ」
などと、ついつい眉にツバつけるようになってしまうんですよね。そんな僕が、自分を「ほめ殺す」文章を読んだらどうなるでしょう?
ヨイショされても、素直に喜べず、
さんざ裏読みして、言葉じりをとらえたあげく、
ちょっとでもけなされてたりすると、
「やっぱしそうだったのか〜」と納得したり。
皆さんのほめ言葉に疑心暗鬼になった僕は、ストレス溜まりまくり。
こんどまたビョーキになったら、「ほめ殺し」のせいだかんね〜。
とまあ冗談はともかく、
暇と眠気と現実逃避と空腹を道連れにした寄席行脚の駄文に、きちんと向き合っていただいた皆様には、感謝の言葉もありません。ライター冥利につきる、と素直に喜んでいいんですよね?>みなさん
まさゆみさんが書いてくれた「永遠の好青年」、「永遠」と「好青年」という言葉の中途半端な古さが、僕の気分にはしっくり合います。
井上恵司さんは「長文化は、新聞の字数制限への不満か」と書かれています。これ、その通りかもしれないなあ。僕は、新聞には新聞の、ネットにはネットの、単行本には単行本の、適正な文章スタイルがあると思ってます。自分ではなんとか書き分けているつもりですが、普段愛想のない記事ばかり書いているせいか、だらだら長い文章を書いているときのほうが、気分がよかったりするものね。
「大新聞のバックがあるから」と指摘された小太郎さん。
それは、実は僕がいつも考えていることです。僕自身は、そういう意識はまったくといってありませんが、周囲の人が僕の後ろにY社の看板をみてしまうのは、当然ですよね。そんなことはないといいながら、もしかしたら僕も、無意識に偉そうなことを言ったりしたりしているのかもしれません。
だからこそ、「定点観測」で、僕は「ただの客」という視点を貫いたつもりです。演者についても、寄席そのものについても、僕は楽屋に足を踏み入れず、僕は客席から見えるモノだけを書いてきました。「定点観測」は、フツーの客がフツーに寄席に通って「全芝居」を見た記録です。仲入前からしか入れないのも、肝心なところで寝ちゃうのも、高座をそっちのけで客席のおばさんばかり気にしているのも、すべて、ありのままの僕なのです。
上記の点を指摘して「こんなの定点観測じゃない」という意見もあるようですが、そういう方には「読んでいただければ、僕の定点観測がどんなものか、わかってもらえるはず」とお答えさせてください。
「面白おかしく」と要望しておきながら、ちょっとリクツっぽくなってしまいました。でも、「ほめ殺し」のおかげで、僕が考えたこと書いたこと、寄席の中での僕の居場所を、再確認することができました。
重ねてお礼をいいます。ありがとう。
「ほめ殺し」に関わった方々、読者の皆様に、ほうぼうで言ったり書いたりしていて「またアレかい」と思う方もいるかとは思いますが、この言葉を言わせてください。
「それではみなさん、寄席で会いましょう」。
長井<たすけ>好弘
(おしまい)