リレーエッセイ「私とFSTAGE」vol.60 しもきた 04.24.2000 |
|
(vol.58 マスター阿部さんからのバトンタッチ) このエッセイをご覧の皆さん、こんにちは。FSTAGEの会員でない方、初めまして。マスター阿部さんからバトンを受け取りました、しもきたと申します。生まれてから、演劇の街下北沢の近くに住んでいるので、偉そうに、こんなハンドルネームを名乗っています。 それでは、先ず、私がFSTAGEに入会した経緯から話したいと思います。 1993年から94年にかけて、当時入会していた社会人の異業種交流会で開催されていた講演会で、何人かの講師の方が、パソコン通信を仕事に活用されている話を聞いて、パソコン通信というものを知りました。マスコミを通さない、一般人の生の声が直接聞けたり、いる場所に関係無く、遠くの人と双方向のコミュニケーションが取れるという、パソコン通信のメリットを聞いて、大変興味を持ちました。その後、書店でパソコン通信関係の本を読むと、サービスとして、ビジネス関係だけでなく、様々な趣味のフォーラムも沢山あり、ニフティに、演劇関係のフォーラムであるシアターフォーラムがあるのを知りました。当時、既に、観劇が趣味であった私は(芝居を観始めたのは、1983年8月)、それを見て、是非とも、パソコン通信をやってみたくなりました。また、その頃、私がいつも観ている劇団の公演で、パソコン通信をネタにしていたり、フジテレビで放映されていた『Mr.ワトソン』というパソコン通信を使った深夜番組(第三舞台の大高洋夫さんが、レギュラー出演されていました)をいつも見ていたのも、更に興味を持ったきっかけです。 パソコン通信をやろうと決心した後、パソコンを購入したり、実家に住んでいる為、部屋に自分専用の電話回線を引いたりして、準備を整えました。そうして始めたのが、1995年の1月でした。パソコン通信をやるのは、全く初めてでしたので、ニフティの利用の仕方を色々試して勉強したり、フォーラムには、真っ先に、シアターフォーラム演劇館(FSTAGE)にアクセスして、最初の内は、”一時利用”(現在は、フォーラムにアクセスすると、その時点で入会となってしまいますが、以前は、正式入会する前に、試しの利用が出来ました)で、フォーラムの発言を読んでいました。途中、パソコンとモデムの相性が悪いのか、通信できなくなってしまい、修理に出したりして、約3ヶ月間出来なかった時期がありましたが、パソコンを買い直して、5月に再開、一ヶ月の一時利用で、フォーラムの雰囲気を掴んだ後、6月に正式に入会しました。初めて、FSTAGEの会議室を読んでみた時は、「演劇好きな人達が沢山いて、色々な話題でお喋りしていて、とても楽しそうだな」と思いました。 入会したばかりの頃、会議室で、私がいつも観ている某劇団の劇中で使われた音楽を聞きたい、という発言を見つけ、その曲が収録されている廃盤になったレコードを持っている私は、早速、コメントを付けたくなりました。これが、私の、初めてのパソコン通信での発言でした(その時は、まだ電子メールを送信した事もありませんでした)。すると、その翌日、私の発言を読んだ、その某劇団を古くからご覧になっている方から、早速、メールを頂き、とても嬉しかったのを覚えています。その後、会議室で自己紹介をして、いつも観ている劇団名を挙げたところ、その中の一つの劇団で、制作をなさっている方からメールを頂き、また嬉しくなりました。この様に、誰も知り合いのいないフォーラムに入会して、全然知らない人からメールやコメントを頂けて、とても嬉しかったのを、今でもよく覚えています。 入会した翌月の7月には、早速、観劇オフ会に初参加しました(劇団離風霊船の『赤い鳥逃げた』でした)。全く知らない人達と会って、ハンドルネームで呼び合っているのを見ると、とても変な感じでしたが、観た芝居の感想を話し合ったりするのは、それまで、いつも一人で芝居を観に行く事が多かった私にとって、とても楽しい体験でした。 こうして、私がFSTAGEに入会してから、約5年が経ちました。この間に、多くの演劇好きと知り合う事が出来ました。劇場に行くと、FSTAGEの会員の誰かしらに会う事がありますし、未だ一度も顔を合わせた事がない人でも、オンライン上で対話したりと、身近に芝居好きが余りいない者にとって、同好の仲間が増えて、芝居に関する話が出来るというのは、とても楽しいものです。 FSTAGEに入会して、演劇関係の人脈が一気に広がりました。観劇仲間だけでなく、それまで、観客という立場だけで、とても知り合うきっかけの無かった、芝居を創る側の方々とも知り合う事も出来ました。また、会議室の発言で、未知の劇団を知り、観劇の興味が広がりました。また、地方で開催されるイベントにも参加した事もあります。 映画や音楽と違って、どちらかと言うとマイナーな分野である演劇では、付き合いで一緒に観てくれる人はいても、深い同好の仲間が、身近になかなかいないと思います。その様な意味で、寂しい思いをされている、演劇好きの方がいらっしゃると思います。そんな方には、FSTAGEに入会される事を、是非ともお勧めします。ここには、芝居を数多く観ている会員が沢山います。また、数多くの劇団を、誰かしら観ていますので、大抵の話題には対応出来ます。 私個人としては、近年、仕事が多忙になってきた為、発言が段々減ってきて読むのが精一杯、という感じになってきてしまいました。今回、この『私とFSTAGE』というエッセイを書く機会を与えられた事で、入会した当時の喜びを思い出し、新鮮な気持ちが蘇って来ました。振り返ってみますと、FSTAGEに入会して2〜3年は、仕事の面で、今よりも時間的にゆとりがあり、発言したい事を気楽に書き込んでいたため、会議室でコメントが付いたり、逆に、私の方からコメントを付けたり、といった色々な人とのコミュニケーションがあり、それが、楽しさの基本的な要因だったと思います。ところが、ここ数年は、仕事が忙しくなってしまった上に、観劇本数も増えた為に、発言の機会が、段々減少し、それに伴って、オンラインコミュニケーションの楽しさから、一寸、遠のいてしまっているのが、残念です。今後は、機会を見つけて、なるべく発言したいと思っています。 この『週刊FSTAGE』のページを見て、FSTAGEに、興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、是非とも、入会される事をお勧めします。新しい会員の方が、色々話題でコミュニケーションを図る事で、FSTAGEは、更に活性化すると思います。そうすれば、あなたの演劇人脈が一気に広がりますよ。お気軽にご入会下さい。お待ちしています。 それでは、次のライターとして、オンラインでは、とかく東京と大阪に偏りがちな演劇状況の中、地方在住者の為の会議室を立ち上げ、オフラインでも、フットワーク軽く各地の劇場に足を運ばれている、淡路島在住の三崎 喜望さんにバトンを渡したいと思います。この方ほど、距離の差を縮めるパソコン通信のメリットを活かされているFSTAGERはいません。では、三崎さん、よろしくお願いします。 以上、しもきたでした。 |
リレーエッセイ、次は三崎 喜望さんです。 |
|
|
![]() |
![]() |