週刊FSTAGE
リレーエッセイ「私とFSTAGE」
リレーエッセイ「私とFSTAGE」vol.54
おツ 03.26.2000


(福井さんからのバトンタッチ)

みなさまはじめまして。FSTAGEのみなさままたは時折私の名を見るみなさまおはようございます。
FSTAGE会員歴約4年半の おツ と申します。

4年半以上居続けても、FSTAGEのパワフルな人々には恐れ入るばかりであります。そりゃ確かに私もFSTAGEの会員さんから相当数の劇団を知らされ、FSTAGEの潮流に乗り損ねるのを恐れて残金の羽音に耳を塞ぎながら観まくってきましたよ。おかげでFSTAGE会員となって以来(特に1996年以降)毎年年間観劇数120本以上になってしまいました。本職は演劇とは全然関係ないのに、月に10本以上観てしまうんですわ。月毎のばらつきこそありますが。

でも実を言うと、これからは観劇のペースを落としたいという思いもあります。
今月(2000年3月)より一身上の都合で大阪市民になりました。1900年代の個人的な膿みを落とす意味合いも一寸込めたりして、昨年まで勤めてきた会社も捨てました。これを機に、もっと他の世界に触れたいと思うのです。

どのみちそこそこの本数は観ざるを得ないでしょう。学生時代にさわり程度ながらスタッフ業(照明)に携わったことも手伝って、またはFSTAGEの観劇オフ会での交流もあって、東京に結構な演劇人の知り合いができました。財産が持つ限りは、折角の関わりを安易に断ちたくはないですから、金と時間が許すならば知人の公演毎(あるいは東京の贔屓劇団の公演毎)に上京するでしょう。

しかしこのまま興味の向くままに観まくるのは、本意ではありません。世の中、色々な人がいます。年間何百本と観るうちにある人は観劇仲間同士の交流を深め続け、ある人は恋愛を始めたり、またある人は結婚なんてこともあるのかもしれません。
でも私は多分、そうはいかないんだろうな、と思っています。交流云々、結婚云々を語る以前に、観劇漬けの生活は私を幸せにはしてくれないと思うようになりました。プログラマーの過酷な暮らしは、私を仕事と観劇しかない人間にしてしまいました。仕事の比重を落とすことになるであろう身としては、演劇とは異なる趣味を持たねばならないと思います。
例えばそうですね、…サーフィンなんてのはどうでしょう?どこかで見たことがあります。演劇人サーファーは現存しない、と。ならばそれをやってしまうってのがいいかもしれません。まあそれが大袈裟な話としても、もっと日に当たって体を張る趣味は持ちたいです。私の場合、そういう外向的な作業を課した方が自分を豊かにできる気がするのです。まあまずは思い切ってばーんとやっちゃいますわ。細部の調整なんてその場でやりゃ平気でしょう。かの勝海舟もそんなことを言っているそうですしね。

こんな感じで今後の、私のFSTAGEとの関わり方は、月に何度か観た芝居の感想をなるたけ早くレビュー(感想文)として纏め上げ、FSTAGE上で広めていく。観劇オフ会の幹事なんてのも色々とやってきたのですが、FSTAGEの人々との交流を深めたいという思いが自分にも周囲にも負荷になっていたと思います。そこでここでは観劇の対象を1団体に絞り、その他の団体をオフ会で観たいときは自分のHP(計画中)でやる。という風に、少し距離を置いたつきあいを考えています。

突き放すような表現を綴ってきましたが、こんなことを考える身であっても、FSTAGEの情報は有用だと思います。あらゆる集団に対して水平的に論じられ得るのはFSTAGEだけなんじゃないでしょうか。それでも結構新しい人の自己紹介を読むと「ここも偏りがあるといやぁあるな」とも思いますが…(^^;)。

硬くてじこちゅーな文章でごめんちゃい。ひとまずこんなところで。


  リレーエッセイ、次はマスター阿部さんです。
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