週刊FSTAGE
リレーエッセイ「私とFSTAGE」
リレーエッセイ「私とFSTAGE」vol.28
りう 09.26.1999


 みなさま、こんにちは。
 ぴなさんからバトンをいただきました りう です。
「新幹線、高速バスの利用回数では右に出る者のいない当社のお得意様である『山形の元気娘』りうさん」・・・「娘」って、あ〜た (^^;;;;>ぴなさん

●ニフティとの出会い?

「ニフティ」の存在を知ったのはいつの頃かわからないのですが、ちょっと気になる存在となったのは、第三舞台の「スナフキンの手紙」を観た時です。ほら、小須田さんが、奥様ともロクに会話しないで、パソ通にいそしむシーン。「小須田さんの私生活もこんな感じ?」と思ってましたけど、ホントは違うの?? (笑)

そして、96年の劇作家大会in盛岡のチラシに小須田さんのお名前を発見。お隣の県だから、行けそうな感じもするけど、行けなかったんですよねぇ・・・<劇作家大会in盛岡行きたくても行けなかった劇作家大会。「スナフキンの手紙」の小須田さんのイメージで想像するしかなかった、あの96年の2月に、私はニフティに入ったのです。

業者の方に設定してもらう時、「インターネットとニフティをしたいんですけど」と私が言ったら、「今時ニフティ?」とか言われちゃいました。あれって、インターネットが流行り出した頃で、文字だけのニフティなんて、もう古いってことだったのでしょうかね?でも、ニフティもインターネットも同時に始めてみて思ったのですが、96年の2月頃のインターネットって全然充実してなかったですよね、演劇に限定してみても。いえ、そういう意味では、あの頃よりインターネットの発達した現在でも、ニフティほど「広く深い」情報が得られる所ってないと思うのです。確かに、一つの劇団限定、一人の観劇人の劇評として充実したサイトはあっても、あらゆる種の公演について多くの人が (広く) 、熱狂的に熱く (深く) 語っている所は、ニフティ以外にはない、と思ってます。 (物知らずなだけでしょうか?)

●地方観劇人の哀しみ (その1) ・・・地元におもしろい芝居が来ない!

 「田舎には田舎のよさがある。もっと地元のよさに目を向けなさい」と、よく言われます。演劇が好きだって言いながら、酒田の演劇鑑賞会に入ってないので、「みんなで盛り立てるってことをしない」と言われたこともあります。だって、酒田には私が「おもしろい!」って思える芝居が来ないんだからしょうがない。

 来ないなら呼んじゃえ、と動いたこともあります。もちろん、私一人の力じゃないけど。善人会議 (扉座) の酒田公演では、高校生が熱狂しました。あの時高校生だった少女たちも、最後の公演の時は実行委員の主軸になり、今は扉座だけじゃなく他のの芝居も観に、東京に行っているらしい。酒田でも小劇場系の芝居を喜ぶ人は確実にいるのです。ただ、それを根づかせるには、ポンと一つの芝居を呼んでもダメなんだ、ということも痛感しました。定期的に芝居が来て、それを享受する土壌・・・それは、個人の力じゃできないんですよね。

 自分が公演の主催者側に立つと、受付とか運営の仕事でかえって芝居が観られないというジレンマもあるし、自分の身一つで東京や大阪に観に行った方がはるかに気楽だということもわかりました。でも、「第三舞台や夢の遊眠社を酒田で観たい!」と思った気持ちは、遊眠社が解散した今でもなくしたわけじゃないんですよ。

●地方観劇人の哀しみ (その2) ・・・お金がかかる!

 まず交通費。

 ◎ウィークエンドフリーキップ (16,000円)
土日の日帰りなら、これが一番安いですね。

 ◎ビジネス回数券 (片道10,000円の6枚綴り・・・一往復20,000円)
これは、寝台特急にも使えるので便利です。マチソワ2本観て帰る時とか、ソワレのみの観劇上京で使います。
寝台特急と言えば、埼京線で大宮から乗ろうと思ったら、埼京線の事故で電車が遅れ、動きかけた寝台特急曙号を、止めたことがあります。つい先日 (^^;;;;

 ◎深夜バス (片道8,000円弱)
渋谷22時30分発なので、上野21時40分発の寝台特急に乗れないような時に使います。でも、到着時間が不安定で、ある時は2時間も遅れたことがありました。
 宿泊を伴う観劇の場合は、以上のような交通費にさらにホテル代が加わります。1回の上京観劇のために、お芝居のチケット以外に、こんなにお金がかかるわけです。だから、やっと観たお芝居がつまんなかったら、ヒサンですよ〜。その時は「大負けした〜!」と泣いてます (笑)

●地方観劇人の哀しみ (その3) ・・・話し合える友がいない!

 おもしろい芝居を観ても、「おもしろかったね」と語り合える友がいないということは哀しいですね。友人と一緒に上京観劇したこともあるけど、毎度毎度できるわけじゃなし。東京や千葉の友人と観に行ったこともあるけど、都合や好みもあるわけで。

 「自分の観たいものを自分のスケジュールに合わせて観る」となれば、やはり孤独に一人で観に行くしかないのです。

 語り合う友がいない、という哀しみを救ってくれたのが、私の場合、実にFSTAGEだったのです!

●FSTAGEの楽しみ

 盛岡の三浦さんも書いていらっしゃいますが、「日本全国の、同じ演劇好きな者同士が、瞬時に情報を交換したり、一つの話題に熱くなって議論できたりする」・・・本当にこれは、うれしいことでした。

 また「地方観劇人の哀しみ (その4) 」としては、観たいと思っても、スケジュールの都合、お財布の都合で観られない公演が、もう星の数くらいあります。その観たくても観られなかった公演についての書き込みを読んでは、さまざまに想像をめぐらし気を紛らせます。また、まだ観たこともない劇団のものでも、FSTAGEで話題になっていたりすると、スケジュールの都合をつけては観に行ったり、台本を通信販売で買ったりしています。近頃では、みやび猫さんのレビューを読んで世界一団に興味を持ちましたが、なかなかスケジュールが合わなくて未だ観に行けないのが残念。

 FSTAGEには、お芝居について熱く語ってくれる方々が大勢いらっしゃいます。自分には思いも寄らなかった視点、的確な指摘、心打たれる言葉の数々を目にし、心に納めるにつけ、本当にFSTAGEに入ってよかったなぁ、としみじみ思っております。

 さて、リレーエッセイの次の方は、そんなレビューを書いて下さる睦月さんです。


下のHPアドレスは、学校のアドレスです。
その中の演劇部のページだけ、私が作ってます。
よかったら、のぞいてみて下さいませ。
http://sakatou.sakata.yamagata.jp



リレーエッセイ、次は睦月さんです。
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