週刊FSTAGE
リレーエッセイ「私とFSTAGE」
リレーエッセイ「私とFSTAGE」vol.15
染井芳乃 06.27.1999

 そめいです、こんにちわ。
 いや、読み応え、ってそんな。そんなのは書けません。
 ばかな作文しか書けませんが、どうかひとつ、よろしくお願いします。

 えーと、あたしは初めてきちんと意識して芝居を観たのが (というか、自分から舞台の芝居が観たい、と思って実行したのが) 、小学校6年の時でした。んもう、うるさくて、派手派手で、早口で、言ってる意味がわかんなくて、汗がばーっと飛び散って、お尻が痛くて、なんだかさっぱりわかりませんでしたが、まあ、その時のあたしにとってはいたく刺激的だったんでした。観終わったあとに「ぽっかーん」ってなってました。ヒユじゃなく、きっと口あけて観ていたんでしょう。そんな気がします。やだな。

 さっそく、ない小遣いをふりしぼってかたっぱし (ってほどでもないか) からいわゆる小劇場演劇を観に行き、はまりまくりました。もちろん、アサハカなこどもですから「あたしもやりたい」と当然思います。中学校にあがったらソッコー初日から演劇部に仮入部。自分が好きで観に行っている芝居とは、てんでかけ離れたエンゲキを始めたのでした。それにしても先輩はこわかったな。芝居のことはひとつも教わらなかったけど、敬語は覚えさせてくれた。それはそれでよかったのかも。

 それはさておき。

 最初は意味なんかろくにわかんないまま何本も芝居を観てましたが、そのうちいろいろみえてくるようになってきました。で、生意気にも、面白いのもつまんないのもあるんだなあ、というのも感じるようになり、ごひいき劇団ができたり、ごひいきの役者さんができたりというのもはまっていくのに拍車をかけました。ターボでマッハ。和菓子屋でのアルバイト代のほとんどがチケット代になっていたのでした。

 あっ、チケット、っていえば、ぴあができたときは感動しました。

 って、なんか、あたしがすげえばばあみたいですけども。

 最初のころはチケット、どうやって買ったらいいかよくわかってなかったし。あれって、いつくらいでしたっけねぇ。82〜3年?

 ********************************************

 芝居を観に行った先でもいろんな人に知り合って、大事な友だちもたくさんできました。そのうちの1人が Fステージの存在をおしえてくれまして。

 チャット ( Fステでは RT すね) なんてもんもやってみたいし、オフとかにも出てみたい、地元でやってる自分の芝居の宣伝もしてみたい、と、いろんな野望があって、 Fステージ入会となったわけです。それが1996年の春ごろ。

 といっても、ただそれだけのためにパソコンを手に入れたあたしには、やり方がさっぱりわかりません。だからといって、とりたてて勉強もしていませんでした。今もしてませんが。だもんで最初のうちはずっと手動でつないでオンラインで読んだり書いたりしてたんですよ。どひー。ばか丸出しですね。みたいとこみて、書きたいこと書いて、ってしてると毎日60分くらいつないでるんですよね。ひどいもんでした。

 ちゃんと RT もやりました。もちろんはまりました。文字だけではあっても、オンタイムであっちこっちの芝居好きの人と会話できる、っていうのはほんとに面白くて、最初の頃はおさる状態で遊んでいました。最近ごぶさたなんで、またやろうっと。

 で、とうとうオフに出ることになりまして。もうどっきどき。その記念すべき初オフこそが、80人もの人が参加した第三舞台のオフだったのです。

 「ぽっかーん」再び。口はつむってましたけど。あたしはそのちょっと前くらいから“フリートーク会議室、っつうくらいだから何書いてもいいんでしょ”くらいの気持ちで「すかくらぶ」にくっだらないことをたくさん書いていたので、宴会場であたしの名札に目をとめたいろんな人たちから「あっ、あなたがそめいさんですか」とか「ほー、あなたがあの」とか、山ほど声をかけてもらっちゃって、びっくりしたり嬉しかったりでした。書き込みだけでしか知らなかった人たちと、直接会って話ができる、というのはなかなかにスリリングで、エキサイティングでした。

 あと、 Fステージのレヴューのおかげで、自分ではチェックしていなかった芝居を観に行って、大当たりだったこともたくさんあります。新たなごひいきもいっぱいできましたし。当日券情報やおトクな情報を書いてくれる方もいらっしゃるし。自分が観に行った芝居のレヴューを読むのも、やっぱり面白い。ああ、この人にはこんな風にみえるのねぇ、だの、あっ、この人はあたしとおんなじとこでやられてる! だの、いろんな人に楽しませてもらって、ありがたいっす。時間やお金の都合で、涙をのんで諦める芝居もたくさんありますが、そんな時はレヴューをすみずみまで読んで、行った気になってます。かなり助かってます。これからもよろしく。>レヴューを書く皆様

 おさるだったあたしも、いまでは自動巡回で読んだり書いたりできるようになり (おぉ!) 、とうとうオフのお手伝いまでするようになりました。ま、ぱんつくらいははいた感じですか。おかげさまで、 Fステージで知り合えた方たちに、自分の芝居にもたくさん足を運んでいただいたり、やっぱりまたここでも大事な友だちができたり、と、もうお世話になりっぱなしです。

 Fステージで遊び始めたからこそ、今、こんなにたくさんの芝居を観る側の人ややる側の人と交流できてるのよねぇ、としみじみ思います。ありがたい。初めて芝居を観たころのあたしからは考えられない事実です。これからも今までどおり、へらへら遊んでいきたいと思っておりますので、どこかでお会いすることがありましたら、どうか一緒に遊んでやってください。よろしくお願いします。

 あたしのアドレスは BYL01223@nifty.ne.jp です。
 なんかありましたら、どうぞご連絡くださいまし。

 ************************************

 そして、来週は「あたしが観客になりたての頃すれ違っていた疑惑」がかなり濃厚な、小次郎さんにバトンタッチです。よろしくどうぞ。


リレーエッセイ、次は小次郎さんです。
週刊FSTAGE
リレーエッセイ「私とFSTAGE」


back
next