リレーエッセイ「私とFSTAGE」vol.4 あれさん 04.11.1999 |
ども、大阪・梅田の総番、あれ姐です……ちゃうちゃう、おくむらさんが「姐さん」呼ぶからや。その呼称だけはやめ言うたやろ! ついでに言うとくけど、わたしキタの総番ちゃうで。ミナミの総番や。なんちゅうても和歌山県人やさかいな。 あたしがニフの ID 取ったんは1994年の夏やな。もうじき丸5年や。早いなぁ。あたしはパソ通でもインターネットでも、ネットが電話やテレビの発明と同じくらい人の生活を変えた思てんねん。通信始まる前は、自分の周りにおる人間言うたら、たいがい血縁・地縁、学校、会社関係やった。それが通信やったら、誰かと知り合ういうときに、物理的な場所は要らん。関心だけで、人とつながれるようになった。これは画期的なことや、思う。 たとえば、そうやな、自分で初めてチケットを買って芝居を見たのは、夢の遊眠社の『宇宙蒸発』やった。観客席で鳥肌が立つような感覚を経験したのはよう覚えとる。これがええことなんかあかんことなんかはわからへんけど、あたしにとってはあのときの経験が芝居に対するひとつの尺度になっとる。ほんで、あれから10年以上もたった今、そんな話を、その劇場で働いていた人と、メールでできるようになった。当時はそんなこと、考えられもせえへんかったわ。 FSTAGE に入って、観劇本数むっちゃ増えた。舞台作ってる知り合いも増えた。両方、ええことなんかあかんことなんかわからへんけど。あかんこと言うたら、「あかん」言いにくなったことやな。あたしに残された手段はほめへんことだけや (その代わり、「ええ」言うたときはほんまにええ思た思てくれてええさかい) 。もひとつはあかんとこ言うたら、こんだけ見とったら、なんか付き合いで観とるような、単に消費しとるだけみたいに感じることがある、いうことやな。たいがいは芝居おもろないときやけどな。年に数本しか観てへんかった頃は、その日が楽しみでたまらんかった。そういうことはもうなくなってしもた。 ええこと言うたら、情報早なった、言うことやな。おもろいものへのとっつきはものすご早なって。せやけど、本数増える一方、いうことは幸いない。あたしは2回連続はずされたらしばらくその劇団・プロデュースの公演は観いひんさかいな。 もうとつええこと言うたら、作る側の人が近なって、見せてくれたもんに対して応えやな、みたいに感じること多なった、いうことやな。さらけだしてくれてんねんから、返事せな、っちゅうか。さらけだしてくれたもんに負けへんようにしやな、言うてもええかな。まあ、ほんま言うたらいっつも負けとりたいけど。勝ったら終わりやから。はずされる、いうのは、あたしにとってはそういうことや。 ちゅうことで、みずのさん、よかったで、ジャブジャブ。ちょっと寝たけど。 |
リレーエッセイ、次はみずのいくひこさんです。 |
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