さっぽろえんげきカリンコロン

(6) 1999.6.16 「稽古場のこと」

うちの劇団では、やっと今月念願の稽古場を持ちました。今までは、市の公共施設を使ったり、他の劇団の稽古場を貸して戴いたりしていたのですが、やはり稽古場がないと不便ってことで、思い切って借りました。

札幌の劇団というか、どこでも同じだと思いますが、結構稽古場には困っている劇団って多いのではないでしょうか? 東京とかはよくわからないのですが、向こうは物件が高いし、いいところがなさそうでこっちより大変そうな気が。札幌は東京に比べれば、まだ家賃も安い方だと思うのですが、それでも大声をだすし、何よりほとんど深夜に稽古するので、防音とか周りの環境を考えると、どうしてもなかなかいい物件というものはないものです。

で、今回借りたのは、普通の2階建て一軒家です。どうしてそんな所を借りたのかは、安かったからという一言につきます。でも、破格の安さなんですよ、これが。

絶対に怪しい。もうすでに「見た」「聞いた」という団員もいたりして・・・。何はともあれ、ちょっと曰く付きの物件で稽古をし始めました。

他の劇団は、『北海道演劇名鑑』という本に載っているのを見ると、ほとんど、公共施設を利用しているみたいです。あとは、学校の体育館とか。(4年前のデータによる)

使ってみて分かったのですが、思ったより公共施設って利用料金が高い。しかも、21時までしか使えない!! 体育館は人気が高くて、予約が取りにくい。他の劇団も、きっと同じ悩みを抱えていると思います。

でもそれは今だから言えることであって、今までは、知り合いの所はほとんど稽古場を持っていたし、私が前に所属していた劇団も稽古場を所有していたので、他の劇団がこんなに稽古場がない状態だということは知りませんでした。実際に自分達で劇団を作ったときに、稽古場確保の大変さに気付いたと。まったく、それでは遅いというものです。前の劇団で恵まれた環境にいたせいなのか、いざ自分達で旗揚げするとなると結構抜けているところが多くて情けない。

札幌は去年から新しい劇団が続々と出来て旗揚げブームっぽいですが、そんなブームに流されてすぐに消えないように頑張らないといけないなと思いつつ、そう上手くはいかないなと現実をかみしめる今日この頃でした。

(つづく)



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