(20) 2001.05.19 「八千代座とこやのせ座」
もう5月も半ばを過ぎ、福岡は夏めいてきました。
この17日、熊本県山鹿市にある芝居小屋「八千代座」(国指定重要文化財)が、4年あまりに渡る大規模改修工事を終え、よみがえりました。18日から3日間、片岡仁左衛門さんらを招いてのこけら落とし公演が行われました。
「天井中央には真鍮製の骨組みが鈍く光る、裸電球のシャンデリア。『舶来雑貨』『鍋釜農具類』『はきもの』など、レトロな図柄の広告板もぎっ しり並び、ハイカラな雰囲気が漂う。
復元工事は劇場が最も華やいだ1923年(大正12年)を想定。山鹿市文化課も「全盛期の姿」と胸を張った」(西日本新聞2001年5月17日付夕刊より)
私も、中西和久ひとり芝居や、ヘレン・メリルのコンサートを観に改修前の八千代座に行ったことがありますが、新聞に掲載されている写真はその頃とはまったく違い、カラフルで華やかな雰囲気です。
八千代座がある山鹿は、小さな温泉街で、近くにはとてもおいしいイタリアンレストランもあるので、八千代座に行くとおいしい食事と温泉も同時に楽しめるという、この上なく楽しい観劇になります。開演前の客席(もちろん升席です)で、近所のお店で買ってきた棒寿司や馬刺しをつまむのもまたおいしい。お土産には「灯篭最中」がいいですね。
どうです?行ってみたくなったでしょう?
書いている私も、行きたくなってきました。
さて、北九州市にも昨年秋「こやのせ座」という小屋がオープンしました。
こやのせ座は芝居小屋の外観を持つ多目的ホールです。木屋瀬は、かつて長崎街道の宿場町として栄えており、大正座と呼ばれた芝居小屋がありました。このホールはそれを模して建てられています。ゴールデンウィーク中には地元劇団「飛ぶ劇場」が、新人劇団員のトレーニングを目的とした番外公演(トレーニングシアター)を行いました
木屋瀬に行くなら、昔懐かしいチンチン電車に乗っていくのがおすすめです。
7月には白石加代子の「百物語」がこの小屋にやってきます。これはもう行くっきゃないでしょう(私はしっかりチケットを予約しました)。
では、また。
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