(8) 1999.7.12 飛ぶ劇場を見てきた前回ここで紹介した飛ぶ劇場の別冊公演『シンデレら』を観てまいりました。 会場は小倉駅北側のファッションビル「ラフォーレ原宿」の7階。小倉にあるのに何故「原宿」なのかは、私にとって永遠の謎なのですが、それはさておき。 「パペットパフォーマンス」と言ってもただの人形劇ではありませんでした。開演15分ほど前に、まず「ピエロのつよぽん」登場。マジックや風船アートを披露してくれる。出演者の簡単な紹介のあと、開演。最初は人形劇による「シンデレラ」のお話。この「人形」は、黒子のおなかのあたりに張り付いていて、ひもでできた手だけを操作するというもの。(写真があればわかりやすいのだろうが)でも、文楽人形のように、操作する黒子の演技が、ちゃんと人形に現れるからおもしろい。 人形劇がメデタシメデタシと終わったところで、人形劇を観ていた観客の子供からツッコミが入る。「王子様とシンデレラは本当に幸せに暮らしたの?」 そこからまた、物語が始まります。今度は人形と同じ仮面を付けた役者のシンデレラと王子様。せりふは別の役者によって言われます。バレエ、舞踏、歌舞伎、ダンスなどから取り入れたのか?役者たちの身体による表現。これでもかと言わんばかりにでてくる小道具。「マッチ売りの少女」「白雪姫」「かぐや姫」などが織り交ぜられたストーリー。ラストは私個人としてはちょっと納得がいかなかったけど、まあ、メデタシメデタシで。 新人戯曲賞を取った「生態系カズクン」を観たときは某H氏の「静かな演劇」の影響か?と思いましたが、今回もアレとかコレとかの影響かなあと思われるところが多数ありました。けれども、ただの「マネ」ではなく、様々なものを貪欲に取り込みながら自分たちのものにしていこうとする姿勢には感服させられます。こういった形で「実験公演」を行いながら、よりよい「本公演」へとつながっていくのでしょう。10月の次回公演が楽しみです。 なお、「シンデレら」は8月に愛知県長久手町での公演が予定されています。 「飛ぶ劇場」についての詳しい情報はこちら。 |
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