学院祭前から溜まっていた疲労は、学院祭後、しっかり睡眠を取ることで少しずつ快復していたはずなんですが、ちょっと油断していたら、どうも風邪をひいてしまったようです。流行り風邪らしいですね。あちこちで同じように、喉が痛いだの、悪寒がするだの、吐き気がするだのっていってる人が結構います。私の場合、喉と身体の節々が痛くなるんですが、なぜか食欲は衰えないもんで、点滴を打ったりしなくて済むことが多いんです。ただ、一番楽なのは、点滴を打って休んでいることなんですけどね。しかし、ほんとにつらい時に打つ、あの点滴って、もう麻薬(といっても、実際には知りませんが)みたいに気持ちいいですねぇ。急に元気になるんだもん! 人間の身体って、ほんと不思議ですね。まぁ、今は毎日学校があるのでそんなことしてられませんけど。ただ、今回の風邪は胃にもくるらしいので、油もんは避けて食べないように気をつけることにします。
さて、なぜ、そんな油断をしてしまったかというと、土曜日に小倉に行って、結局、博多までの終電に間に合わずに帰れなくなり、久しぶりにサウナ(小倉の駅前にある)に泊まって、タオルケットだけで仮眠したからなんです。あ、ちょっと休んでは、何回か風呂に出たり入ったりしたことも影響してるのかなぁ……でも、ま、疲れはかなり取れたんですけどね。
そもそも、小倉に行ったのは、先週もお知らせしたように、少年王者舘KUDAN Projectの『真夜中の弥次さん喜多さん』北九州公演を観るためで、ほんとは土曜日の朝、“久しぶりの休みなので”、小倉に行ったら小倉競馬場へ行き、夕方まで競馬をしてから(といっても、開催はしてないので場外馬券売場として利用するだけですが)、芝居を観に行こうと思っていたのですが、“久しぶりの休みなので”逆に家でいろいろやらなきゃいけないこともあり、結局、小倉には4時過ぎに向かうことになってしまいました。博多から小倉までは、競馬場や前にク・ナウカを観に行った時は西鉄の高速バスを利用したんですが(往復割引で1800円)、今回は、JR九州で発売している、特急の自由席なら乗れる2枚きっぷというのを利用しました。これだと、往復、特急も利用出来て(片道約45分)、2600円です。つまり、片道1300円で行けるわけです(4枚きっぷだと4800円で、片道1200円)。
で、小倉では、『真夜中の弥次さん喜多さん』を観る前に、12月の代アニ福岡校・声優タレント科2年生の舞台発表会公演『聖ミカエラ学園漂流記』で、天草四郎の衣装を作ってくれる卒業生(といっても、私は直接教えたことはないんですが)の市川綾乃と会い、小倉の生地屋を見て打ち合わせをしました。その後、観に行く芝居の話をしたら、彼女も観たいということで、一緒にリバーウォークに行き、その日、博多から観に来た10人の学生たちと一緒に、北九州芸術劇場の小劇場で『真夜中の弥次さん喜多さん』を観ました。
作品については、2年前に池袋のシアターグリーンで観た時にも書いたんですが、いろいろな意味で非常に「演劇的な」作品で、博多でやるよりも、まさに北九州芸術劇場でやるのにふさわしいと思いましたね。いや、芸術性豊かな作品ですよ、ほんと。ただおもしろいだけじゃないですから。もう、いろんな仕掛け(見た目のものだけじゃなく)があって、私なんか、再見ということもありますが、そのすべてを感じつつ、ニコニコしながら観てましたからね(私は、どんな公演でもいつもニコニコしながら観てる、とよくいわれるんですが、そんなことないですよ。好きな作品だけです)。で、またまた、いつもいってることですが、このまま永遠に終らないで欲しいなぁ、という気持ちになりました! いや、繰り返しのところは、もう終ってくれぇというところもありましたが(笑)。ただ、残念だったのは、客席がちょっと薄かったことですね(演劇用語で客の入りが少ないってことです)。東京でやれば超満員になるのに、そういう情報が伝わってこないんでしょうね。こんな作品、めったに九州で観ることが出来ないのに、観逃した人は、ほんともったいないことしたと思いますよ! あと、これは劇場の問題なんで仕方ないんですが、周りの環境がきれいきれいで、全体的に猥雑さがなくなってしまったことが、ちょっと寂しかったですね。何しろ、前に観たのはぎゅうぎゅう詰めのシアターグリーンで、天花粉を敷いているのか、やけに埃っぽい感じがして(それが古びた感じがしていいんですけど)、音のボリュームも「ガァーンッ!」て感じでしたからね。今回は音も小さかったように思いました。まぁ、劇場の決められたレベルがあるのかもしれませんが。席も悠々観れる椅子席でしたしね。客観的に観て楽しむという空間ではあったんですが、2年前に観た時のように、その世界に入り込む、という感じは薄くなっていたような気がしました。いや、それでも、もうすごいんですけどね!
終演後、演出の天野天街は、快く学生たちと一緒に写真を撮ってくれました(なんか、学生たちと一緒に知り合いの芝居を観に行くと、これが当たり前のようになってきてますが、終演後で疲れている時に、学生たちと一緒に快く写真を撮ってくれた役者や演出家の人たちには、ほんと感謝してます! うれしいことですよねぇ……)。で、私も天野を「天野天才!」だと紹介し、もちろん、みんなも納得してました。その天野がさらに、「みんなも一緒に行けば」といってくれたので(私は、天野や寺十[じつなし]たちと飲みに行くことは約束してたのですが)、その後の飲み会には、学生たちも一緒に行くことが出来ました。喜んでましたよぉ、学生たちは! ま、人気者の弥次さん、寺十も一緒でしたしね(喜多さん役の小熊ヒデジは、名古屋からの知り合いが来ているとかで、一緒に飲みに行くことは出来ませんでした。残念っ!)。
で、今回、この作品を北九州に呼んでくれた制作の谷瀬未紀さんに連れて行ってもらったその店がまた、私は大変気に入ってしまったわけです! 小倉の飲み屋街、旦過[たんが]というところにある“Moon Shan[ムーン・シャン]”という店なんですが、1階はカウンターだけの小さな空間で、なんと2階は普通の家そのまま(歪んでいるぐらい古いんですけど)で、のんびりくつろげるんです。実は、神奈川の天文館で活動をしていた頃、その近くの江ノ島海岸沿いにあった、おでんセンターにある店が同じような感じで、よくそのボロボロの2階で、みんなで酔いどれてたわけです。あぁ、あと新宿の昔の“小茶”ね、あんな感じ。あんな狭くはないけど……って、知ってる人は30代以上かな。まぁ、旦過飲食街というところ自体が、ゴールデン街みたいな感じで懐かしかったんですけどね。この“Moon Shan[ムーン・シャン]”は、これから小倉に芝居を観に行ったら、必ず寄ります! って、マスターにも約束しました!
その店を出たのは、結局、12時過ぎで(学生たちは、当然、先に帰りました)、その後、寺十と何人かと近くの屋台に行き、またちょっと飲みました。この屋台がまた、酒は近くのコンビニで買って来て持ち込みOKというシステムで、おでんやおにぎりや、なんと、おはぎまであって(私もちょっと食べました! 酒飲んでても、甘いものも大丈夫なんです)、これまた大満足でした! あぁ、前に行った“MoonShan[ムーン・シャン]”も、この屋台も、博多に比べても、かなり安いです! なんか、小倉もいいなぁと思いましたよ、酔いどれてる分にはね。
というわけで、当然、博多に帰る電車はなく(最終は11時46分でした)、2枚きっぷは1ケ月間有効なので、翌日帰ることにし、駅前のサウナを紹介してもらって泊まったんですが、翌日、早く帰ろうと思いつつも、“久しぶりの休みなので”、小倉にも来たことだしと、小倉競馬場に足を運びました。で、結局、久しぶりに最終レースまで、しかも、東京、京都、福島と3開催場のレースをいろいろやったんですが、収支はダメでした。なぜか軽い気持ちでやってた福島はよく当たったんですが、勝負レースの東京、京都がダメで、そっちにみんな吸い込まれてしまいました。牛丼も食べられませんでした。残念っ!
さてさて、今週末も大忙しです! 金曜の夜は西鉄ホールでトム・プロジェクトの『帰郷』、土曜日には初めて行く復興した嘉穂劇場でギンギラ太陽’sの『南国から来た寒いヤツ』だし(うわぁっ、楽しみ楽しみ!)、日曜日は声優の飯塚雅弓さんをゲストに迎えて学院の体験入学! 週末だけじゃなく、毎日の授業も『ミカエラ』の稽古だし、来年2月の韓国ドラマリーディングについての原稿も金曜日までにまとめなきゃいけないし、ノベルズ科の学生たちと来年1月にやるという自主公演の打ち合わせもしなきゃいけないし……ううっ、倒れてる暇はないぜっ! 早く葛根湯飲んで、寝よっ!
(2004.11.9)