2004年2月第1週

 まぁ、よく当たる時は当たるもので、といっても、先々週の万馬券に続いて、またまた馬券が当たった、なんていうんじゃなくて、顔と道路がぶち当たったっていう話。

 もう、めでたくもないんだけど、2月4日に誕生日(この夜は、例のおいしいプルコギ風ホルモン焼の店でひとり寂しく飲んでました)を迎えた翌朝、見えない芝居のBGMやSEで使うCDをしこたまケースに入れて自転車のハンドルに引っ掛け、フラフラ走りながら学院に向かっていたら、案の定、もうすぐ学院だという、道路から歩道に上がる路肩のところでタイヤが引っかかり、そのまま横に倒れ、CDケースを守ろうとして、身体がまっすぐ前に飛び出す形で両膝から落ち、勢いで前のめりになって、顔を道路にグシャ! 一瞬、頭が真っ白になり……あれが、気を失うってやつですな……気がつくと、近くのビルの掃除のおばちゃんが横に心配そうに立っていたので、「大丈夫です、大丈夫です」とかいいながら、自転車を起こして歩き出したんだけど、膝はものすごく痛いし、視界は変な感じなんで、見てみると、ズボンは両膝のところが見事に破れていて、そこから見える膝からは血が出ているし、眼鏡は真ん中から真っ二つに折れ(なぜかレンズは割れてなかった)、その鼻にかかっていたところを見ると、真っ赤な小さな肉片がついているではありませんか!

 うわっ、なんじゃこりゃ! と思い、ハンカチを出して顔に当ててみると、血がベッタリ! ハンカチを顔に当てたまま、歩道の横のビルの入口のガラスに顔を映して見てみると、鼻のちょっと上の辺りに小さな穴が開き、そこから血が溢れ出ている。つまり、折れた眼鏡の先っぽが肉をえぐり取っていたわけですな。さらに、額のところからも血が出ていて、頭も打ったため、ちょっとボーッとしているし、膝は痛いしで、こりゃ動けんと思い、携帯で学院に電話し、朝の当番で早く来ていた長谷川先生を呼び出し、事情を話したら、心配してすっ飛んで来てくれました。しかも、消毒液と救急絆創膏を持って。とりあえず、そこで応急措置をし、長谷川先生に学院まで自転車を押してもらって行ったのですが、このひどい有様じゃ授業を出来るわけもなく、病院にも行かないといけないため、とりあえず午前中の授業は代わってもらい、すぐに家に戻り(そんな状態でも自転車で行きました)、予備の眼鏡をかけ、ズボンを取り替えて近くの病院へ行きました。去年の10月、腎臓結石で苦しんだ時(10月第5週)、最初に連れて行ってもらった総合病院です。なんと病院に行く時(自転車で)、雪が降ってくるし、頭は痛いしで、なんかやばい状態だったんですけど、なんとか無事、治療を受けることが出来ました。で、結局、鼻の上の目の間のところは、3針縫いました。それから学院に戻り、大きな絆創膏が顔に二つも貼られ、しかもちょっと腫れている顔のまま、午後の授業をこなしました。とにかく、人もいないんで休めない状態ですしね。ただ、痛み止めの薬のせいもあるのか、しばらく頭がボーッとしている状態でした。

 そして、金曜日の夜には、そんな状態のまま、神奈川の家に戻りました。今回は、かつて私が、けいせいコミックスという漫画の編集をしていた頃、一緒に働いていた編集者のS氏と、秋に向けて計画している本の打ち合わせがあったのと、来るべき確定申告に向けての家の諸々を整理しないといけないこともあっての帰宅だったんですが、同時に、私と、次男の一ヶ月遅れの誕生日祝いをやろうということもあったんです。そんなわけで、知り合い関係の芝居が何本かやっていたにもかかわらず、時間が取れず、一本も観に行くことが出来ませんでした。すみませんでした、みなさん。

 事故から4日経ったにもかかわらず、まだ額の傷は痛いし、縫ったところも怖い感じがして、顔をゴシゴシとしっかり洗うことが出来ないし、膝はまだ痛いし、眼鏡も予備の眼鏡のままなので、どうも本調子じゃありません。木曜日に抜糸するらしいのですが、痕はちょっとは残るでしょうね。まぁ、男だし、別に顔で勝負してるわけじゃないんでいいんですけど。

 というわけで、今週はいつもに比べてちょっと短めですが、許して下さいな。もう、今週は当たることはないかな……いや、二度あることは三度あるだから、今週は宝くじでも当たるかなぁ……よし、買ってみるか!

(2004.2.10)


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