2008.3.5
NYの日本人俳優(30)


Reel

今までの仕事、舞台、映画、コマーシャルなどを一枚のDVDにまとめた。今までやってきた仕事の映像をVHSで持っていたものを、ほとんど観ることもなくただダンボール箱に詰めてクローゼットに押し込んでいた。自分では気にしていなかったが、かなりの本数になっていた。その中から映像の質の良いものを選んで編集した。その映像をYouTubuにアップロードして世界中の仲間に配信したらかなりの反響があった。

NYで細々とやっているうちに自分でも気がつかない間にかなりの仕事をしていた。そしてそれらの仕事が映像という形で残っていたのになぜ今まで気にせずにほったらかしにしていたのだろう。今思うと僕の仕事がすべてがその映像に詰まっていたのだ。

英語で自分の映像をまとめたものをReelという言い方をする。だから人に渡すときに「これは僕のReelです」と言ってわたすと、相手はそれですべてを理解する。ちなみに日本でいうプロフィールのことをResumeと言い、それをもっと履歴書的にしたものをCV(curriculum vitae)という。普段オーディションに行くとHead Shot & Resumeを渡す。写真とプロフィールのことです。しかし今コンピューターとインターネットの時代この業界でもHead Shot & ResumeはEmailで送ることが常識になっており、それに自分のReelを渡すこともこの業界の常識になってきている。そしてアメリカではこれらHead Shot, Resume, Reelの制作は俳優自身で作らなければならない。エージェントはそんなことは一切やってくれない。

そういうわけで私は自分のReelを今回初めて制作した。もちろん制作費は自己負担。映像の編集をやっているダンサーの知り合いに頼んで4分ほどのReelが出来上がった。それをDVDに焼いてもらう。次はYouTubu用に同じ映像をQuickTimeにしてもらった。そうしないとYouTubuにアップロードした際に映像が鮮明に再生できないのと容量が重すぎるからだ。そうして出来上がった映像を世界中の友人達に配信した。実はReelは2バージョン作ってもらった。一つは今までの仕事をDVDにまとめたもの。もう一つは数年前に撮影した映画を監督に頼んで自分のシーンを編集してもらったバージョン。その二つのバージョンをYouTubuで配信した。そうしたら色々な知人からさまざまなObservationがあった。各個人の感性、視覚、感情は本当にさまざまだということがこのReelを通して今回私に教えてくれた。

それにはいくつかのパターンがあった。私のReelに対して即座に返事をメールしてくるパターン。まったく無関心なのかわざわざ返事をしないのか何も言ってこないパターン。二つのReelのうち個人的に好みを言ってくるパターン。Reelに対して丁寧にコメントをメールしてくれるパターン。「これなんなの?」と質問してくるパターン。自分も同じようなReelを作りたいと言って来るパターン、そしてReelのコピーを貰えないかと聞いてくるパターン。

まったく予想も想像もしていない様々な返事、意見、感想がフィードバックとしてきた。何かを創りクリエートしてそして創造したものを人に観てもらうということは、こんなに楽しくてスリリングなことなんだと今回自分のReelを制作してあらためて感じた。そして私にとってそれらのフィードバックをわざわざ時間を割いてメールしてくれた方々には本当に「ありがとうございました」という気持ちでいっぱいだ。

下のリンクで私のReelに行けます。

JUN KIM Reel:舞台・映画・その他映像(3:48")
映画「L Train to Brooklyn」出演シーン(4:45")


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