4月9日から「The Velvet Rut」という芝居に出演する。公演期間は2週間で、私のキャラクターは"Asshole Mike Johnson"と言う、なんともトンチンカンな名前だ。よくこんな名前を考えついたと思う。作家はいったい何を考えてこの戯曲を書いたのかと思いさっそくスクリプトを読んでみたが、ストーリーというか物語の筋というものは全く理解できなかった。と言うよりもともとそんなもの始めから無いのではと思うくらいアバンギャルドな戯曲で、全部で4場面あるのだが場面ごとのストーリーのつながりはまったく無く、登場人物も各場面で皆違う。かといって4つの全く別のお話と言うものでもない。ただこの作品が書かれたのは2001年でそれ自体はまだ新しく、今回が初めてのプロダクションになるわけだからやり甲斐はある。それに私自身もチャレンジしてみたいと思う戯曲だからやることにした。兎に角これでカンパニーメンバーとしての私の首は繋がったことになる訳だが、、、。
この前たて続けにブロードウェイミュージカルと芝居を観た。久し振りだった!
まずは月曜日、昨年ロンドンで大ヒットした「Mamma Mia」。70年代世界中でヒットしたABBAの曲をベースに創作された母娘のほのぼのミュージカル。音楽はすべてABBAの曲を使うことで観客はまずその曲で興奮し、そしてその歌詞と芝居の場面とを融合させ、キャラクターの心情と歌詞のあまりにも見事な一致に思わず笑いを覚え感動させられた。
翌日火曜日は1999年にNY Fringe Festivalで注目を浴びた「Urinetown」。70年代アメリカのテレビ界で一世風靡したバラエティー番組サタデーナイトライブのノリにブレヒトの三文オペラをかぶせ、踊りのシーンは誰もが知ってそうな有名なミュージカルのダンスナンバーをパロディー化した傑作。今までオフオフで成功してもオンブロードウェイでは受け入れられなかった作品が見事に成功した例はあのRent以来だと思う。この「Mamma Mia」と「Urinetown」は、今までの定番のブロードウェイミュージカルにはない創り方や発想で、紋切り型のミュージカルファンには衝撃的かもしれない。
そして水曜日には、昨年トニー賞を取った芝居「Copenhagen」を書いた作家Michael Fraynの80年代の代表作「 Noises Off」。最後の木曜日は、カフカの「Castle」を観た。どちらもをよく出来ていてとてもおもしろかった。
しかしこれだけ毎日観に行けたのも、知り合いが東京から来ていてご馳走してくれたからで、私のような貧乏役者には今チケットが100ドルもするブロードウェイは自腹ではまず観には行けない。
そんな私のような食えない役者にとってコマーシャルの仕事がいちばん金になる。だからと言ってコマーシャルの仕事がすぐにいつでもある訳ではない。仕事を取るにはオーディションがある。そのオーディションもエージェントに所属していないとこない。今年はまだ1本もコマーシャルが取れてない。何本か仕事が取れれば、金にならないけど好きな芝居に何も気にせず打ち込めると思うのだが、、、。
(つづく)