今年1月14日にカンパニーのベネフィット公演が行われた。最も古いブロードウェイの劇場の一つ、ニューヴィクトリーシアターで行われた公演に私も出演した。プログラムの内容は、劇団創設の5年間にバットシアターカンパニーよりプロデュースされた作品の抜粋。LAVAは女性6人で構成されたジムナスティックをパフォーマンスに演出したグループ。前衛ジャズピアニストのKathaleen Supove。スティービー ワンダーの音楽でモダンダンスを踊るNicholasleichterdance。シガニー ウィーバーとビル マーリーの芝居で、9月11日の同時多発テロを扱った「The Guys」。ブレヒトの代表作「Baal」を40年代のジャズバーに置換えた詩読のオープニングのシーン。そして私は99年にオビー賞取った「Benten Kozo」の1シーンを披露した。これらの作品はアーティストディレクターJim Simpsonによるプロデュースと演出で、NYの演劇批評家達から絶賛されたものばがりである。私が役者として初めてブロードウェイの舞台に立つことが出来たのも、Jim Simpsonに出会えたことに他ならない。今まではオフオフの小さな劇場で演じた経験しかなかったが、700人もの観客を前に演じた醍醐味は麻薬のような作用を私の脳裏に覚醒させた。小さな小屋で観客と呼吸を感じ合う芝居もいいが、大きな劇場でナチュラルハイに陶酔しながら演じられるのはもっといい。
カンパニーはこのベネフィット公演で$300,000の寄付金を集めることが出来た。これであと何年かは劇団存続ができるわけだ。さっそく3本の芝居の公演が決まった。選ばれた3人のメンバーによる演出で、オーディションが劇団内でここ3週間行われている。団員はいずれかの芝居にキャストされれば、メンバーとして居られるが、そうでなければ退団ということになる。団員の中にはいずれの芝居にも興味を持たず、自主退団したメンバーもいる。
私も2本の芝居にオーディションをしたが結果はまだわからない。もしキャストされなければ退団になるだけだ。しかし今芝居をやらないなら劇団に居残ってもしかたないので、一度抜けてまた新たにオーディションをしてカムバックすればいいだけの事だ。最近はオーディション慣れして、落ちようが受かろうがあまり深く考えないようになってきた。その役が自分のものになってから真剣に考え始めればよい。あまり前から考えすぎると落ちたときのショックが大きいので精神的に良くない。やることはやったのであとは結果を待つばかり。
それよりもここ数ヶ月ろくな収入が無いので、今はそっちのほうで頭が痛い。
(つづく)