ユネスコが『現代を生きる世界のすべての人々が共有し、未来の世代に引き継いでいくべき人類共通の宝物』として「文化遺産」「自然遺産」「複合遺産」の3分類で認定している世界遺産。これら有形のものを補完すべく昨年5月には世界遺産条約に準拠した形で第1回「人類の口承及び無形遺産の傑作の宣言」を発表したが、第2回宣言に向けて日本では文楽を推薦するよう提言されているとのこと。第1回宣言では能楽が指定されている。
日本が誇る伝統文化だもんね〜と思いつつ他にはどんなのが?(注・下記)と見てみたら...う〜ん、何だかちょっと違わない? 選考基準は「たぐいない価値がある無形文化遺産が集約されている」「歴史、芸術、民族学、社会学、人類学、言語学または文学の観点から、類ない価値がある民衆の伝統的な文化の表現形式」の2点。そして「有形では西欧に偏りがちな世界遺産のもう一方の軸として」アジア・アフリカ地域から重点的に「民謡や舞踊、希少言語、特定個人の技能などを対象に国際的な認知や保護を目指して」いるってこと。
海外からの認知度は低いかもしれないけれど、国内において能や文楽はある程度の認知と保護を受けているんじゃないかな。既に歌舞伎も推薦の暫定リストに入ってるらしいけれど、もうちょっと恵まれない非商業ベースのものを対象にした方がいいように思うのはワタシだけでしょうか。