週刊FSTAGE
リレーエッセイ「私とFSTAGE」
番外エッセイ01
「私とお芝居」
 〜芝居を観るようになったキッカケ〜
じべ 11.25.1999


「始まりのところから始めて、終わりがきたらやめればいい」というのはルイスキャロルの「アリス…」にあるフレーズですが、σ(^-^) の場合はどこが始まりだったんだろう? もうかなり昔のこと(自爆)なのでよくわからない。…ってことで、思いつくままに。(ダラダラと長いです。ゴメンナサイ!)

1.黎明篇:先天的芝居好き?

小学生の頃に、授業の一環として学年揃って公会堂に『ニューカレドニア号出帆す』を観に行くなんてことがあって、この時点で演劇を観ることに何の抵抗もなかったですね。むしろワクワクしていたくらいで。

思い起こせば、もっと幼い頃から親がよく映画(ディズニーや東映のアニメがほとんど)に連れて行ってくれていたようなので、もうその頃から長編ストーリーものを観る下地ができていたらしい…

2.胎動篇:テレビ中継(四季との出会い)

中学生の頃「NHKこどもミュージカル」として放映された『ユタとふしぎな仲間たち』を観てかなり魅かれました。あ、これ、劇団四季のものですが、最近上演されているもの(三訂版)の原点です。で、翌年、また放映されたのを必死で録音したものです。(←当時、家庭用ビデオなんてよほどの大金持ちでなければ持っていなかった) ついでに言えば前年は1幕・2幕を2日間に分けて放送したのにその年は一部カットの一気放映だったのが悔しかったなぁ…

3.始動篇:親の因果が子に報い?

中学時代から大学時代にかけて、両親が「労演」の会員だったため、急に都合がつかなくなった父親のピンチヒッターで何度か芝居を観る。時には「これ観たい!」と別役実の『獏あるいは断食芸人』などをねだる(※)ことも…他にタイトルだけながら憶えているのはブレヒトの『プンティラの旦那とその下僕マッティ』とか。

※ 別役実の名は、フォークグループ「六文銭」ファンだったために知っており、どんな芝居なのか興味があったもので。

4.展開篇:何故か映画で…

高校時代に映画『ジーザス・クライスト・スーパースター』を観て、しばらく声が出ないほどの衝撃を受け「これの舞台って、どんなだろう?」と想像する。一緒に観た友人が四季の本邦初演版(今の“ジャポネスク・バージョン”の原型にして、生オケだったとか)を観ていたというのでなおさら。 なお、この友人も演劇好きだったので、後述するように、少なからず影響を受ける…。

5.発展篇:四季・こまつ座・商業演劇

入社後、赴任した北九州。ここで事業所が「民音」に加盟していたので、四季の小倉公演などを扱っていたもので『エレファント・マン』『カッコーの巣をこえて(四季版はこのタイトル)』などを観劇、ともにかなり感動して“四季熱”が高まる。

さらに異動により帰京してから、念願の『ジーザス…』や中学時代TVで観た『ユタと…』の改訂版である『ユタ(この版はこれだけがタイトル)』をはじめ、四季をよく観る。

また、前述の友人もよく誘ってくれていろいろ観に行く。ただし、その頃四季以外でもよく観に行っていたのはこまつ座、その他商業演劇系のものが多かったですね。

6.飛翔篇:小劇場系との出会い

これまた映画がキッカケでして…。映画版の『12人のやさしい日本人』が話題になっていたもので、観て大笑い。そして、三谷脚本のドラマ(『子供、ほしいね』)なども観ていたことから、東京サンシャインボーイズの『なにもそこまで』を観に行く。

さらに、ほぼ同時期に友人(前述とは別の)経由でOnlyクライマックス(現・三人芝居)の『沈黙の自治会』(名作!)を紹介され、それまでに観た芝居とは別の世界があることに驚く。

以後、観に行ってはその時もらったチラシや、あるいは客演していた俳優さんに惹かれて他の劇団なども観るようになり、いわゆる“演劇ネズミ講”にハマる。かくて、1992年以降、年間の観劇本数がコンスタントに2ケタになり、今ではアンケートの「よく観る劇団」欄に10以上も書いた上に「他多数」などと付け加えるというフリーク状態…。はたしてこれからどうなるのやら?ちなみに、今年はとうとう年間100本観劇を達成する予定。

以上、書くキッカケは会議室でツリーになっていたからなんですが、自分で整理したかったこともあり、長々と失礼いたしました。


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