乾坤一滴2009年6月第1週
クマさんが亡くなった。クマさんについては、もう説明する必要もないだろう。この乾坤にも何度も登場している、熊谷対世志さんのことだ。5月25日(月)の深夜に自宅で突然死。正確には、「急性大動脈乖離による心嚢血腫」。机上のパソコンに打ち伏した状態のまま発見されたのは、6月4日(木)の午後。死後10日も経っていた。
実は、翌日の5日(金)はスクールが休みだったので(私が)、書き進めていた乾坤の原稿をチェックして送ろうと思っていたのだが、4日の夕方、クマさんの訃報を聞いてから、何も出来なくなってしまった。いや、クマさんに関することはいろいろやれるのだが、それ以外のことが、ほとんど手につかなくなってしまったのだ。今も、4日以降のことを書き記しておかなくては、と思うのだが、何をやってきたのか考え、思い出を書き記そうとすると、頭がボーッとして何も書けなくなってしまう。4日には遺体の安置されている北沢警察署にも行ったし(12年前に亡くなった母も、やはり一度北沢警察署に安置され、それ以来だった)、クマさんが必ず芝居の差し入れに持って行くおいしいシュークリームのある豪徳寺のPICON BERにも行ったし、クマさんの亡くなった経堂のアパートにも行った。いろいろな人たちに、クマさんのことを連絡をする上で、事実を伝えることは出来るのだが、クマさんのことを思い出すと、もう、何も書けなくなってしまうのだ……おそらく、しばらくダメだろう。
とりあえず、7日(日)に親族と近親者により密葬が行われ、私は妻と参加し、27日(土)に高円寺の明石スタジオ(前回書いたように、つい最近寄った)で『クマさんのいない、クマさんを囲む会』」を開くことが決まったということ、そして先週末の13日(土)には、翌日行われる、知り合い、というか、月光舎の韓国公演に出演した野口藍子の結婚式の出席のために福岡に行くことが決まっていて、そこで行われる予定だった「福岡演劇のひろば」の飲み会を、『クマさんのいない、クマさんを囲む会−福岡』にしてもらって参加した、ということだけ報告しておこう。追悼会の次の日に結婚式というのも、なんか、人生というものを感じる。ま、葬式と結婚式が続くということも、よくあるらしいからな。特に年を取ると。
そういうわけで、先々週書き進めていた原稿(d'Theaterのことや日韓演劇フェスティバルのことやダービーのこと等々)や、その後のことは、また改めて発表する。そういえば、三沢も亡くなったし、少し前まで元気だった人が、突然、この世からいなくなってしまうというのは、やりきれない……。
「クマさんのいない、クマさんを囲む会」、ちょっとでも接点のあった方は、ぜひいらして下さい。来られる方は、左の「何でもメール」でお知らせ下さい。よろしくお願いします。
■クマさんのいない、クマさんを囲む会
(2009.6.15)