世間はゴールデンウィークに突入して、あっちゃこっちゃの混雑ぶりがテレビのニュースで流れているが(3日・4日は福岡では博多どんたくたい!)、こっちは相変わらず家で仕事をしている。学校の方は、授業はなくて学生は一週間休みだが、私は暦通りの出勤だ。いや、学校じゃないと出来ない仕事もあるのでいいのだが。そういや、2日にはDCS[ドワンゴ クリエイティブ スクール]最初の体験入学がある。声優科だけだが。まぁ、初めてということもあって参加者も少なめだし、のんびりとアットホームな雰囲気でやれたらいいと思う。あの凄い設備のアフレコスタジオも声優科として初めて使うわけだ。すでに土曜日にシミュレーションを繰り返してバッチリなので、楽しみだ。
その日の夜は、黒色綺譚カナリア派番外公演の『宵語り リュウカデンドロン』を観に行く。その後は、一緒に行く熊谷さんらと阿佐ヶ谷で飲む予定。ま、次の日は休みだし、帰れなくなることも覚悟しておこう。その後、久しぶりの4連休だし。いや、4月になってから、水曜日と日曜日が休みなので、連休というものもなかった。この29・30の日月も久しぶりの連休で、パソコンに向かいながら原稿や教材を書きつつ、IPATで競馬もしつつ(天皇賞はハズレたが、スイートピーSの3連複はバッチリ! やはり牝馬には強い!)、部屋の片付けも出来た。これが一日だけの休みだと、部屋の片付けなどはなかなかやる気が起こらないのだ。
といっても、最近の部屋の片付けは、もっぱら「捨てる」のが中心。不思議なもので、昔はよく物を取っておくクセ、というか、これはいつか使えるだろうと思ってとっておく性質だったのだが、最近は、こんなもんとっておいてもしょうがないと思うような気持ちが強くなってきたのだ。いや、別に価値がなくて「こんなもん」といってるのではなく、物に対する執着心がなくなってきたのだと思う。年齢のせいもあるのかもしれないが、年寄りでも何でもとっておきたいという人もいるようだから(なぜかゴミ屋敷の住人は年寄りばかりだし)、一概に年のせいともいえないだろう。そういえば、一時期、「捨てる」とか「整理する」技術を書いた本が出回って、私も読んだが、なぁるほどとは思っても、それに触発されて、捨てたり、整理しようとは思わなかった。いや、そうしたいと思って本を読んだわけだが、結局、私には出来なかった。当時はね。それが最近は、捨てるわ、整理するわ、で、福岡から帰って来て、こっちに残しておいた分と合わせて山のように、それこそ倉庫のようだった私の書斎(と呼べるようなものではないが、一応、そう思ってると気持ちが違うので。ただの「部屋」じゃ味気ないし、「仕事部屋」だと疲れそうだし)が、だいぶスッキリした。
いや、実はまだまだ整理しきれていないものがたくさんある。300枚ぐらいあるLPレコードは、一応、今でも聴けるプレーヤーもわざわざ買ったのだが、ほとんど聴かないし、見ることが出来るデッキ(あることはある)を直すのに3万ぐらいかかるといわれたβのテープもまだ100本ぐらいあるし(これでも100本ぐらい捨てた)、他にも、昔、執筆していたいろいろな雑誌類に、螳螂や月光舎や自分が関わった演劇の資料や、昔の演劇のチラシ(最近のはネットで調べればわかるし、見たら捨てることにした)、70年代の映画のパンフレット(最近はなるべく買わないようにしている)、そして、資料として使えると思って残している雑誌や書籍類に、まだ公演の時に使えると思っている大量のCD。まぁ、それぞれ自分なりの理由をつけて残しているわけだが。例えば、LPレコードはCD化されていないものが結構あるとか、βのテープは演劇関係(螳螂の公演も)が多いとか、雑誌類も今は手に入りにくいものばかりだとか。しかし、それらも、LPはMDにでも、βはDVDにでも、雑誌も自分が書いたところをスキャンしてデータにするとかして、みんな残しておくことが出来るわけなのだが、それをしている時間がなかなかないのでそのまま残っているというわけだ。ま、そういう人は多いだろう。いずれにしても、このゴールデンウィークに、もう少し整理したいとは思っている。売れそうなものはネットオークションに出せばいいとかもいわれるのだが、なんか面倒臭そうだし。そうそう、写真もあるんだよねぇ、結構。手紙や年賀状も。全部、思い切って捨ててしまいたいという気持ちもあるんだけど、それがなかなか出来ない弱さ、というか、何かあるんだろうね、きっと。何だろう。
さて、5月に入るということは、すでに今年も3分の1が過ぎたわけだ。今年に入り、3月は9本の芝居を観たが、4月は中野光座でのダミアン1本だけ。やはり、学校が始まって行く時間がなかなか取れなくなったこともある。2月もなんやかやと忙しくて観に行けなかったのだが、1月には4本の芝居を観た。今年最初に観た舞台は、宮本亜門演出の『スウィーニー・トッド』だった。まだ正月気分覚めやらぬ1月6日。これが、私的には大好きな世界だし(あ、ミュージカルがっていうんじゃなくて、物語がね)、久しぶりに観た市村正親の貫禄と、天才・大竹しのぶの演技と歌と、さすがに達者なキムラ緑子と、意外を越えてなかなか良かったソニンと、やっぱり好きな武田真治(舞台版『電車男』もカッコ良すぎたけど良かった)とで、大満足だったのだけど、とにかく、終わって、人殺しの話にみんなが拍手喝采をしてるってのが、一番おもしろかった(笑)! まして、正月早々だぜ(笑)。客席のほとんどはおばさんだったけど、みんな出てくる時、複雑な顔してたもんなぁ(笑)。正月ぐらい、笑って楽しめる芝居を観たかったんじゃないかな(笑)。いや、(笑)ばかりで、すいません。そういや、大竹しのぶがこれで菊田一夫演劇賞を取った。良かった、良かった。彼女の舞台を観る度に思うのは、絶対、何かが「憑いてる」ってこと。それも才能だと思うけど。8〜9月のこまつ座、松たか子や段田、生瀬も出る『ロマンス』はぜひ観に行きたい。
1月は他に、10日にシアタートップスで南河内万歳一座の『百物語』を観た。初日だったこともあり、久しぶりのトップスでは、結構、知ってる演劇人に会った。忙しそうだったので、帰りにちょこっと内藤氏に挨拶をして、一人で「きくや」で一杯飲んで帰った。作品は、相変わらずの万歳の世界(再演ものだが、私は初見)。好きだなぁ。これはやはり、大阪で観たいな。で、みんなと飲みに行きたい。
13日の土曜には、昼は吉祥寺シアターでJBJJP[JAM BAL JAN JAN パイレート]の『パレード・フロム・H〜2007』。以前、相鉄本多劇場でやった「横浜演劇計画」で観てお気に入りになった、清水エリナ嬢主宰の集団。ダンスが中心のユニットだが、いろいろな要素を取り入れていて、まぁ、不思議な劇世界といった感じで、楽しい。今回のは特に笑いの要素が多く、しかも、40代以上には大受けのネタが多くて楽しめたのだが、私的にはもう少しダンスも観たかったと、清水嬢にも感想を述べておいた。
その夜は、タイニイアリスで劇団きららの『いちじく純情』。きららは熊本の劇団で、福岡にいる時や、熊本にも観に行ったし、ここの女優の宗真樹子嬢には『豚とオートバイ』のリーディングにも出てもらった。今回の東京公演には、福岡の劇団ぎゃ。の三坂恵美嬢も出ているので、みんなに会うのも楽しみだった。作品は主宰の池田美樹さんの書き下ろし。いつも人間の奥深いところを女性らしい描き方で描き、登場人物もそれぞれ魅力的で、好きな劇世界なのだ。役者のクオリティもなかなか高い。一緒に行った長男も、最初は熊本の劇団と高を括っていたようだが、観て感心していた。終わって、同行した熊谷さんらと宗さん、三坂さん、そして、『豚とオートバイ』の照明でもお世話になった、福岡のシーニックの荒巻さんらと2丁目のそば屋で飲んでいろいろ話した。その日は土曜だったので最終電車が早く、長男と一緒に、久しぶりに2丁目から新宿駅まで走った走った。
1月の舞台はこの4本で、結局、今年は4月までで14本。映画は、『王の男』に『どろろ』に『バッテリー』に『早咲きの花』、かな。少ない。他にも観たかもしれないけど。そうそう、芝居や映画以外に、1月14日に横浜文化体育館で行われた、バスケットのJBLオールスター戦を三男と一緒に初めて観に行った。これがなかなか楽しくて、今年もJBLの試合は観に行きたいと思っている。まぁ、バスケをやってる三男の影響もあって、暮れには高校バスケのウインターカップの試合も東京体育館に一緒に観に行って、これもなかなか楽しかったし。バスケだけじゃなく、野球も、5月の末に神宮球場で行われるセ・パ交流戦のヤクルト対ソフトバンク戦のチケットもすでに買った。もちろんソフトバンクの3塁側だが、セ・リーグで一番好きなのはヤクルトなので、まぁ、どっちが勝っても楽しめればいいんだけど(笑)。今週末の土曜か日曜には、天気がよければ、新装なった東京競馬場に行く予定。忙しいけど、人生一度きり、楽しまなくちゃ!
(2007.4.30)