最近、あまり調子が良くない。体調だけでなく、いろいろと。実は、先週書くのを忘れたが、先週末の金・土・日と、本当は福岡に行く予定だったのだ。飛行機の切符も取っていたし、8ヶ月ぶりの福岡ということで、いろいろスケジュールも考え、福岡で会う予定の人たちにも連絡を取っていたのだが、それが、ある事情で急に行けなくなった。ある事情というのは、個人的なことではなく、いや、結果として個人に跳ね返ってくることなのだが、とても福岡にのんびり行っていられるような状況ではなくなったのだ。まったく困ったものだ。はっきりしておかないと、いろいろ詮索されて、他のところに迷惑がかかるといけないのでいっておくが、学院に関することであって、それ以外の何物でもない。学院のことといっても、学生たちのことでもない。授業は滞りなく行っているし、舞台発表会にしても、あれだけ動けなかった学生たちも何とか少しずつ見せられる形にはなってきている。まぁ、相変わらず稽古嫌いの学生も多く、力の差がはっきりしてきているが。はたして、公演という形に出来るのか、公開稽古レベルで終わるのか、それはまだわからない。あと一週間だというのに緊張感もないし。ま、あまり、プロになるという意識を感じられないし、何でも自分勝手にやろうとしている学生が多いので、仕方ないことかもしれないが。
それはともかく、福岡に行けなくなった原因は他にあるのだが、あまり公に出来ないところがつらい。いや、いずれはっきりした形で発表されることにはなると思うが。そして、そういったことが、体調も精神状態も悪くしている原因であることは明らかだ。こんな不安な状態が続くようでは、何もやる気が起こらなくなる。ま、仕方のないことだが、早くはっきりしてほしい。といっても、これを読んでくれている人たちには何だかよくわからないかもしれないが、まだ、状況もはっきりしていないので、あまり詳しくいえないのが残念だ。というより、すみませんね、ホント。あ、でも、代々木アニメーション学院の社長が変わったというのはHPでも発表されているから、いいのかな、書いても。まぁしかし、まだまだ問題は山積みというわけだ。それをどう解決していくかは幹部の仕事であって、我々講師は、現場の、つまり学生たちに、どれだけ表現の世界のおもしろさや奥深さを伝え、クリエイターとしての意識を持たせていくことが出来るか、だと思う。適材適所ってやつ。ところが、それがうまくいってなかったり、学生たちにしても、意欲がないというか、やる気を感じなかったとしたら……こっちもやる気がなくなってしまうのは当然だ。プロを目指す意識のない人間に無理矢理ってのもどうかと思うしなぁ。
う〜ん、珍しく愚痴っぽい話になっているが、そういう状況で、しかも風邪を誰かにうつされたのか、喉は痛い、頭はボーッとしているような状態で、先週の木曜日、夜間の授業をやったものだから(授業自体は前回に続いてのエチュードの稽古で、なかなか盛り上がって楽しかったのだが)、授業終了後、教員室の鍵を持っていなかったことに気づいた時には、時すでに遅し! 結局、財布も携帯もジャケットも何もかも置きっ放しの教員室に入ることが出来ず、誰にも連絡することも出来ず、外に出ることも出来ず、警備の関係もあって、翌朝までレッスンスタジオの教室で過ごすことになったのだ。つまり、教室に泊まったわけ! 幸い、ベンチというか長椅子があったので、そこで寝た。財布がないので何も買えないし、何もすることも出来ないので、教室にあったラジカセでFMヨコハマを聴きながら、早めに寝た。おかげで10時間も寝ることが出来たが(まぁ、疲れてたので、結構、熟睡してしまった)、翌朝、身体が痛かったのはいうまでもない。
これもみな、福岡行きがなくなって腑抜け状態になった結果なのだと思う。もし、翌金曜日に、学院が終わった後、そのまま8時の飛行機で福岡に行く予定のままだったら、大変なことになっていたが、行くのであったら、緊張感もあったろうから、こんなことにはならなかっただろう。とにかく、ボーッとしていた私が悪い。
そんなこんなで、先週末の土日は、本来参加するはずだった“福岡演劇のひろば”の早めの忘年会にも参加出来ず、ガッカリして、身体の調子も良くないことから、ほとんど家に籠っていた。土曜日なんか、一日中パジャマのまま。で、何をしていたかというと、溜まっていたテレビドラマのビデオをまとめて見ていた。そうそう、前に新番組のドラマをいろいろ見ていると書いたが、結局、残ったのは(ビデオを録って見続けているのは)、『14才の母』と『Dr.コトー』だけになってしまった。今の自分の状況と関係があるのかもしれないが、笑える作品は見ることが出来ない。いや、とても笑っていられるような状況ではないということなのだ。まぁ、かなり深刻かというと、別にそんなことはないのだが、『14才の母』と『Dr.コトー』を見ながら、毎回ボロボロ泣いていることだけは確かだ。しかし、志田未来は『女王の教室』の時から良かったが、ホント凄い! 恐るべし演技力だ。素顔の彼女はどんな子なのだろう。ちょっと興味がある。『14才の母』の脚本は井上由美子。『白い巨塔』は見ていたが、キムタク主演のドラマは『GOOD LUCK!!』も『エンジン』も見ていなかった。しかし、これはいい! 『Dr.コトー』の方も女性脚本家の吉田紀子。彼女の作品もあまり見ていないが、明治大学の後輩(といっても、まったく接点はないし、私は中退だが)で、富良野塾出身の脚本家として有名だ。つまり、コトーが純だった頃から知っているわけだ(笑)。わかる人にはわかると思うけど。
日曜日は、TSUTAYAのDVD半額セールの最終日だったので、近所のTSUTAYAに行って、5本借りてきてしまった。例によって韓国映画が3本と、邦画が2本。邦画は、先週、図書館で借りてきて読んだ本、山田洋次と朝間義隆が共同でシナリオを作り上げていく過程が収録されている『シナリオをつくる』(筑摩書房・刊)のベースになっている『男はつらいよ・寅次郎の青春』が1本。“男はつらいよ”シリーズは、もちろん全作見ているが、本を読んだら改めて見たくなったので借りた。あと、寅さんの映画は1作も見たことがないという、映画好きの三男にも見せてやりたくて。ただし、まだ見ていないので反応はわからない。もう1本は、我が青春の映画鑑賞史に残る作品のひとつ、『バージンブルース』。藤田敏八監督、秋吉久美子主演の日活映画で、74年の制作だから、もう32年前の作品だ。青春三部作といわれている『赤ちょうちん』も『妹』も好きだったが、なぜか『バージンブルース』が一番のお気に入りだった。それはなぜかというと、この秋吉久美子がかわいくてかわいくてしょうがなかったから(笑)! そして、当時、私はまだ17歳だったはずなのに、この映画の中の長門裕之の台詞、「俺にはバージンを守る義務があるんだ!」に、なぜか共感してしまったから(笑)。ちなみに脚本は、内田栄一! 前に書いたかもしれないが、渋谷にあった天井桟敷館で唯一観た芝居が、内田栄一さん主宰の劇団、東京ザットマンだった。その時、松田優作も観に来ていた。余談だが、松田優作は、その頃、下北沢の私の家の近くに住んでいて、よく見かけた。下北沢の街をジョギングしたりもしていた。東京ザットマンは、当時、そこに所属していた女の子と付き合っていた関係で観に行ったのだが、ムチャクチャな芝居で気に入ってしまい、その女の子と別れてからも(女の子は退団したが)、わ(注:劇団名です)、銀幕少年王と、内田さんの芝居は観に行き続けたし、内田さんともいろいろ話をした。当時、美加理、美香、美里と“3美”と呼ばれる小劇場界のアイドル(?)がいて、美里が銀幕少年王にいた。ちなみに、美加理は螳螂、美香は燐光群だった。美加理や美香とは今でも付き合いがあるが、美里は今、何をしているのだろう。内田さんの話や秋吉久美子の話を始めるとまた長くなるので、またの機会に譲るとして、『バージンブルース』を久しぶりに観直したら、キム・ギドクの映画に通じるところを感じたので驚いた! しかし、当時の若手女優は、韓国の女優のように、潔く脱いだものだが、最近の若手女優はあまり脱がない。長澤まさみも沢尻エリカも石原さとみも上戸彩も上野樹里も、あいつもこいつも。まぁ、テレビでは無理としても、映画ぐらい。といっても、そういうのにふさわしい作品がないのかもしれない。でも、池脇千鶴や宮崎あおいは映画では脱いでいた。そのうち、長澤まさみも沢尻エリカも……いや、無理だろう。演技派は大丈夫で、アイドルはダメってことか。ま、プロダクションの方向性もあると思うが。若いうちにこそ、出し惜しみしないで、美しいものを見せて欲しいものだ。
さて、申し訳ありませんが、最初に書いた諸々の事情で、この乾坤一滴も、私自身の身辺が落ち着くまで、しばらくお休みをさせていただきたいと思います。完全にやめてしまうわけではなく、周りの状況がはっきりして(いろいろ変わると思います)、私自身がいろいろ活発に動けるようになったら、すぐ再開します! ボーッとしている今の状況を書いても何もおもしろくないですしね。あ、心配はしないで下さい。出来れば、これまでの韓国との関わりを写真とコメントで発表していくようなコーナーを作りたいと思っているので(じんぼさん、よろしく!)、そちらは不定期ながらも更新していきたいと思います。それに、年齢的にも節目になる来年は(隠してもしょうがないからいうけど、50歳の大台ですよ)、何か新しいこともやろうと思っているので、その動きが見えてきたら、すぐに再開します! つまり、初心に帰るってことかな。では、ト マンナヨ(また会いましょう)!
(2006.12.6)
というわけで、突然ですが、しばしの休息。いろいろあるみたいですね。近い将来、新しい企画での再登場をお約束しつつ、よいお年を(まだ早い)。関係ないけど上野樹里は「ジョゼ」でアレしてなかったっけ? 私の妄想か?(じんぼ)