2005年8月第1週

 え〜、先週お知らせした通り、韓国・釜山のことを報告しようと思うんではありますが……そう、釜山には、未来高速船コビーで2日の朝9時に博多港の国際ターミナルを出発して、激しい揺れもなく、11時55分には予定通り、無事、釜山港に着いたんではありますが……釜山から帰って来て、というか、釜山最後の夜中から風邪と食中りで倒れてしまい、最後の日の半日はまったく何も出来ず、ただホテルで寝てただけで、チェックアウト後、ツアーだったからバスで釜山港まで送ってくれて、16時釜山港発の帰りのコビーでもひたすら寝てて、夜の7時過ぎに家に帰って来てからも、その日(木曜)と翌日、水分とちょっとのおかゆだけ摂取という状態で、あ、ちゃんと翌日、病院に行って点滴はしましたが、実は今もまだ寝たり起きたりで、ちょっとフラフラしてる状態なんです。何しろ、体力がなくなっちゃいましたから。と同時に、体重もなくなって、腹はへっこんだし、頬もこけて、手足も細くなって、確実に3kg以上は痩せましたからっ! 考えてみりゃ、腹痛で何も食べたいとも思わないし、食べてもみんな戻しちゃうし、お腹の中に残ってたものはみんな水○で流れ出ちゃうし、こりゃ、究極のダイエットですな! 全然、お腹が減らないんですから。食中りで、お腹の中をスッキリさせて、2・3日何も食わずに寝てりゃ、痩せますわな、そりゃ。危険なダイエットではありますが。まぁ、点滴ぐらいは射った方がいいとは思いますがね。いや、危険だから真似しないように!

 てなわけで、金曜日の夜に予定していた北九州芸術劇場の『おじいちゃんの夏』も観に行けず(小倉じゃなくて天神でも無理でしたな)、もちろん小倉競馬もダメで、土日もベッドで横になって高校野球をボーッと観ながら、寝たり起きたりしてました。とにかく、久しぶりの病人生活ですからね。あ、昼間から寝てるもんで(こんなの何年ぶりかしらん?)、夜中は目が覚めちゃって、釜山で買ってきた韓国映画のDVDの『緑の椅子』と『力道山』を早々と観てしまいました。他には、韓国版の『僕カノ』のDVD4枚と写真集やカードが入っているスペシャルセットね。これはまだ観てないけど。映画についてはプラスの方で。

 さて、と、前置きはこれぐらいにしといて、何とか、書く、いえ、キーボードを打つ力ぐらいはあるんで、釜山の話を進めていきましょうね! おそらく、今回だけでは終わらないと思いますが。書き出すと長くなるんで。

 なんだかんだいって、韓国行きはこれで10回目になるわけで、2007年の4月まで残っている10年モノ(?)のパスポートを見ると、初めて行ったのは2000年の4月ということになってまして(一度、総括しなくちゃいけませんな)、5年で10回だから、年に2回は韓国に行ってる計算ですね。ホントはもっと行きたいんですけど。そのうち半分は釜山にも行ってるんですが、釜山だけっていうのは今回が初めてです。福岡港から釜山港まで船で行くのは2回目で、前回はJR九州のビートルでしたが、今回は韓国の会社、未来高速のコビーでした。コビーの方がゆったりしてて豪華な感じがしたんですけど、どうなんでしょ? 海が荒れていると航行中止になる船ですが、今回は行き帰りとも海上は天候に恵まれ、あまり激しい揺れは感じませんでした。帰りは寝てたからわからない、っていうか、寝られるぐらい静かでした。毎度、船の中で携帯電話を見ていると、釜山に着く30分ぐらい前まで圏内表示で、つまりそれは長崎県の対馬があるからで、本当に韓国は近いんだなぁとつくづく感じますね。で、圏外表示になったところで、グローバル機能のエリア設定を韓国に切り替えます。といっても、今回は掛け方の説明書を忘れてしまったために、韓国から一度も掛けることは出来ませんでした。いや、一度、行ったメンバーのグローバル機能のある携帯同士で連絡を取り合おうと、試しに掛けてみたら、韓国の人に掛かってしまい、あわてて謝って切ってしまいましたが。そうそう、ツアーのバスで移動中に、突然、私の携帯が鳴り響き、みんなでびっくりしていたら、福岡の学院からの連絡だったということはありました。

 全然、話が進みませんが……え〜、釜山港に着くと、例によって、飛行機で行った時の空港とは比べものにならないぐらい簡単に入国手続きが終わり(博多港の出国検査も普通の駅の改札を通るような感じで、これは行きも帰りも同じ)、外に出て、まず両替をしました。これは今回、円安なのかウォン高なのか、前は3万円が30万ウォンぐらいだったのが、なんと27万ウォン弱ぐらいにしかならなくて、なんか損をした気分でしたね。韓国の物価は上がってるっていうし、簡単に1万ウォンが1.000円て思わない方がよくなってきましたね。

 さて、今回は先週も書いた通り、2泊3日で15.000円というツアーなので、出口のところでツアコンのおばちゃんが「コマチュ様!」と叫んで待ってまして、私たち4名を含む11名で小型のバスに乗り込み、まずは西面[ソミョン]にあるロッテデパートの高級免税店に連れていかれました。といっても、免税店の中で1時間の自由行動ということなので、高級免税店にまったく用のない我々は、おばちゃんたちが記念写真を撮るというヨン様の等身大の写真も見ず(ヨン様のパンフだけはとりあえずもらって)、デパ地下の食堂へと向かいました。何しろ、朝は早起きで軽く朝食(私はおにぎり2個)を取っただけなので、みんなもお腹が空き、何か食べたいというので、買い物の下見も兼ねてデパ地下へ降りたわけです。

 そこで、みんなで初の韓国料理! といっても、親子連れの多いデパートの食堂ですから、混雑していて落ち着かないし、大してうまくもないんですが、とりあえず、ビビンパプとジャジャミョンを注文して(当然、食券を買って自分で取りに行くんです)、混んでいる中、ようやく席を確保して食べることが出来ました。それと、隣りのコーナーにスンデがあったので、買って来て食べました。女性陣は、ビビンパプとジャジャミョンは「量が多い!」といいながらも食べてましたが、スンデは一口食べて、その後は誰も食べませんでしたね。「これは身体にいいんですよぉ」といいながら、私一人で食べてました。え〜、スンデというのは、豚の腸に春雨やもち米、みじん切りにした野菜、それと豚の血を詰めたもので、見た目はグロテスクだけど、意外にあっさりしていて、健康にいいんですよ。

 で、韓国に上陸してから初の食事をした後、デパ地下のいろんな売り場ををブラブラして(これはやはり、女性陣は喜びましたね。食材やなんかいろいろ、日本のデパ地下と比べてました)、待ち合わせの時間にバスに戻り、今度は南浦洞[ナンポドン]に向かい、国際市場[クッチェシジャン]の怪しい店に連れて行かれました。ここは、いわゆるバッタもの、つまり、偽のブランド品や革製品を売ってる店で、当然、我々はここも用がなく、またしても店の外に出て、時間まで国際市場をブラつきました。国際市場は私は初めてでしたが、ソウルの南大門市場や東大門市場ほど広くないし、いろいろ楽しそうなものがたくさんあったので、今度、釜山に行ったらゆっくり行きたいと思います。

 結局、釜山鎮[プサンジン]駅近くのホテルに戻り、自由行動の時間になったのは4時頃で、それからひと休みして、みんなで再び、南浦洞に向かいました。ところが、南浦洞に着いたら、いきなりの大雨で(まるで福岡のように、晴れてたかと思うと急に豪雨になったり、やはり南の地方の天気って似てるのかな)、コンビニで傘を買い(韓国でお気に入りの、折りたたみ式だけどワンボタンでバシャッと開くやつ!)、一応、観光もしとこうと、釜山タワーのある龍頭山公園[ヨンドゥサンコンウォン]に上がりました。これが、上に行くエレベーターが動いていなくて、階段を上がって行ったんですが、疲れました。そうそう、余談ですが、南浦洞駅からそのエレベーターに向かっていった道とエレベーターの入口とその隣りにある、我々が傘を買ったコンビニが、『僕カノ』に出てきます! チョン・ジヒョンとチャン・ヒョクが夜の街に不良高校生たちを補導しに行くところです。あのシーンは釜山で撮影されたんですねぇ。我々がその後歩いた光復路[クァンボクノ]も、しっかり映ってました。

 釜山タワーは高さ120メートルぐらいあるんですが、上に上がっても霧でけむってて何も見えないということで(チケット売り場の女性が教えてくれました)、公園から釜山の街を見下ろし、その後、光復路をブラつきながら釜山国際映画祭(今年こそ行きたいなぁ!)のメイン舞台となるPIFF広場に行き、地面に埋め込んである北野たけしや今村昌平の手形を見たりして、7時近くなったので、その夜のメイン、というか、本来は釜山行きのメインであった、ヤンゴプチャンを食べに向かいました。 そうなんですよ! 今回の釜山行き、元々は、ホルモン好き(モツ鍋もそうです)の代アニ・福岡校の職員たちのために、“釜山に本場のホルモンを食べに行こう!”というツアーを計画したのが始まりで、みんなを連れて釜山のヤンゴプチャン通り(チャガルチ市場のすぐ近くにあります)に行こうと思ってたんですが、結局、4人だけになってしまったわけです。しかも男は私一人で、女性陣はみんな、そんなに飲まないしなぁ……と思っていたんですが、まぁ、行ったらやはり、その場の雰囲気というか、みなさん「おいしい! おいしい!」と食べながら、初体験だという韓国焼酎[ソジュ]も付き合ってくれました。

 で、そのヤンゴプチャン、ヤンとコプチャン、要するに、ミノと丸腸(といっても、日本のものとは比べようがないぐらい柔らかい)の炭火焼なんですが、それをサンチェやいろいろな葉っぱ(今回は種類が少なかったようですが、前に行った時は、なんか山盛りいろいろありました)で包んで、にんにくやタレにつけた玉ねぎをのせて、サムジャン(味噌ににんにくや薬味が入っていて、それほど辛くなく、野菜につけて食べるさっぱりとした味噌)をつけて食べるんですが、これはもう、食べた人にしかわからないぐらい、絶品です! はっきりいって、私はカルビなんておいしいと思いませんからね! 特に日本人向けの店のやつね。ま、前にも書いたかもしれませんが、このヤンゴプチャンを食べにだけ釜山に行くとしても、全然、平気です! ……ちょっと取り乱して、すんません。というわけで、4人でお腹いっぱいヤンコブチャンを食べて(女性陣は案の定、食べ切れませんでしたが)、ビール3本とソジュ1本を飲んで、6万ウォンでした。つまり、一人1.600円ぐらい! いやぁ、安い! その日のデパ地下の食事も一人600円ぐらいで、安いといっていた女性陣も、これまたびっくり。まぁ、福岡で食べたら倍はしますからね。

 さて、ヤンゴプチャンの店を出た後、再び、光復路に戻り、女性陣の目的のひとつだった、“B&C”という、釜山で評判だというおいしいパン屋さんに行き、お菓子を買い、ついでに2階の喫茶店で、これまた目的のひとつだったパッピンスを食べることにしました。パッピンスというのは、要するに日本の“かき氷”なんですが、それに練乳や小豆やフルーツやアイスクリームが入っている、韓国では夏の風物詩の食べ物なんです。マクドナルドやロッテリアなどファーストフードの店でもメニューにあり、私も前に一度食べたことがあり、すごく甘かった印象があるんですが、この店のはそれほどでもなかったですね。おいしかったです。

 まぁ、初日はこんな感じで無事終わり、翌日は朝昼兼用でチャガルチ市場で刺身を食べようということになって、みんなと別れました。しかし、実はこの辺り、というか、すでに、朝、コビーに乗ってから、翌日の夜、風邪と食中り、というか風邪の方で倒れる前兆があったような気がするんです。というのも、コビーの中の冷房がものすごく寒く(韓国行きの興奮で、あまり気にはしてなかったんですが)、案内してくれたツアーのバスの中の冷房もものすごく寒く(これまた興奮してて、それほど気にはならなかったんですが)、韓国行きの前、まったく休む間もなく来たということもあり、溜まっていた疲れに追い討ちをかけたようなことになったんじゃないかと……ま、翌日のことは、来週お知らせしますね。んじゃ!

(2005.8.9)
(つづく)


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