いやぁ、ソウルから原稿やっと送れますよぉ。ホビロン大王はノートパソコンを持っていって電話回線で送ったらしいけど、私はデスクトップなもんで持っていくわけにもいかず、PC房もよくわからないし、銀行のサービスパソコンじゃゆっくり書けないし、どうしようかと思っていたところ、全室にパソコンがあるというホテルを発見し、しかも今回いろいろ用事のある大学路(ソウルの芸術の街。劇場がたくさんあり、毎晩いろいろな演劇をやっている)に歩いて行けるという最高の環境のところなので、そこに泊まって、これを書いてます。5月にはそれが出来ず、一週抜けてしまいましたね。しかし、このCIMAホテルは、大学路まで歩いてすぐだし、韓国演劇鑑賞ツアーには最適ですね。部屋も改装されたばかりですごくきれいだし、日本語入力出来るパソコンもあるし。ただし、見た目はいかにもラブホテル風です。
しかし、今回は大変でした(まだ途中ですが)。毎回必ず何かしらいくつかのハプニングが起こる訪韓(これで7度目)ですが、今回は、来れるかどうかわからないという状況に置かれてしまったことが、まず最初のハプニングでした。というのも、今回はオキナワ月光舎の12月公演の打ち合わせのために、責任者の長谷川淳一のいる福岡に前日に行き、そこから翌朝ビートル号で釜山に渡ることにして予約しておいたんですが、福岡に着いてから、神奈川の家の方に「明朝のビートル号は天候不良のため出航出来ないかもしれません」という連絡が入ったんですよ。翌朝の7時にならないとわからないというんです。ビートルは初めてだし、そんなこと考えてもしなかったんで、おいおいどうなるんだよ、ってあせって対応策をいろいろ考えたんですが、翌朝、ビートル乗り場に問い合わせてみると、明るい声で「本日は全便予定通り出航します」という返事。まぁ良かったんですけど、夕べの右往左往はどうしてくれるんだ! って感じでしたね。
ビートル号はコリア・レール・パスというチケットで、ビートルの往復と韓国内の鉄道が乗り放題というものなんですが、それを買う時にもクレジットカードが使えないとか何とか一悶着あり、出港時間ギリギリになってしまいました。
しかし、博多港のJR九州ビートル・チェックインカウンターのみなさんの素晴らしい対応のおかげで何とか出港に間に合いました。感謝、感謝でしたね、あの時は。 で、ビートル号ですが、思ったより揺れは激しかったですね。私の後ろの人なんか、何度もトイレに駆け込んでましたもん。私は前の晩3時過ぎまで飲んでいたこともあって、しばらくして寝てしまったので、影響はあまりありませんでした。それでも一時気持ち悪くなって貧血状態になりました。あれって二日酔いのせいだったのかなぁ……
ビートルは定刻10分遅れだけ(約3時間)で無事釜山港に着き、先にソウルから深夜バスで釜山入りしてた舞監の清水ベンちゃんの出迎えを受けて、釜山での宿泊先アリランホテルに荷物を置きに行きました。それから翌日ソウルに向かうためのセマウル号の切符を買うために釜山駅に行ったのですが、ここでまたハプニング発生。何とセマウル号の切符はすべて売り切れだというんです。日曜日のせいらしいんですが、自由席や他の特急もダメ。じゃあどうすりゃいいんだ! とスケジュールの変更を考え出そうとした時、ベンちゃんが「バスなら空いているかもしれませんよ」といってくれたので、案内所に聞いてみたところ、「ソウル行きのバスは10分おきぐらいに出てるので予約しなくても大丈夫だろう」といわれ、もうなるようになるさ、とばかりにそうすることに決めました。まぁ、それで後で日曜日の大渋滞にはまって8時間半もバスに揺られることになってしまったんですが、今、こうして無事ソウルで原稿を書けてるということは、何はともあれめでたしめでたしで、明日からまたいろいろと動き回るので、来週報告しますね。
今回、今までのところですべてをひっくるめて一番感動したのは、釜山で食べたコプチャン(ホルモン焼)の中のマッシュルームですね。茎を取って逆さに網の上において何もしないで焼いただけなのに、いつのまにか中に汁が溜まってきて、それをこぼさずに丸ごと食べると、もう何ともいえない素晴らしい味が口の中にジュワーッと広がります。マッシュルームのエキスだとお姉さんはいってましたが、ほんとにこれは何なんでしょうか?
(11.12.2002)
(つづく)