いやぁ、福岡で地震が起きてしまいました! こっちに来る時、九州に地震はほとんどないからと安心していたのですが(いや、小さい頃から地震慣れはしているので、特に怖いとか嫌いというわけじゃないんですけど)、まさに青天の霹靂ですね!
地震直後は、まったく電話が(携帯電話も)通じなくなったのですが(肝心な時に通じないというのはどうかと思うんですけどね。緊急の時だけ回線増やすとか出来ないのかなぁ)、しばらくして、心配の電話やメールを多くいただきました。ありがとうございます! もちろん、他にも心配して下さった方々いると思うんですが、実はですねぇ、私はその時、福岡にはいなかったんですよぉ。すいません。先週もお知らせしましたが、岡部幸雄騎手の引退式を観に、福岡での競馬仲間である同僚(といっても若いですけど)の春日先生と朝早くから小倉競馬場に行ってたんです。地震の時、ちょうど中京競馬の第3レースの発走直前でした。その日は奮発して(といっても開催日ではないので、いつもは1.500円のところが500円になっていたんですが)、初めて小倉競馬場の指定席に行きました。そこはガラス張りになっていて馬場がすべて見渡せる上に、テーブルのある席のところに小さなモニターがついていて、チャンネルを切り替えると開催しているすべての競馬場のオッズやパドックやいろいろな情報(NHKの地震のニュースも)が見れるようになっていて、私も春日先生もすっかり気に入ってしまいました。開催日じゃない時(これから春のGTシーズンですからね)は、ここに来よう! と。 ま、そんなことはどうでもいいんですが、そこでも、結構グラグラ、というより建物がユッサユッサと大きく揺れました。神奈川にいると震度3ぐらいの地震は多いので、すぐ、あっ、これは地震だなとわかりましたが、周りの人たちは、やはり地震の経験が少ないのか(春日先生も初めてだといってました)、かなり驚いてましたね。私も、これはどこかで大きな地震が起きたんじゃないかと思い、地震情報を聞こうと神奈川の家に電話したんですが、すでにつながらなくなってました。周りの人たちも、もうレースどころじゃなくて(実況は平然と続いてましたが)、そのうち、場内放送で震源地は福岡で震度6弱だと知らされ、場内でも「おーっ」という声が上がり、春日先生も心配になって福岡の実家に携帯で連絡しましたが、もちろんつながりません。福岡が大変なことになっていたら心配だと、一瞬、帰ろうかとも考えましたが、すぐにモノレール(その日は、岡部の引退式を観た後、春日先生と一緒に小倉で飲もうといっていたので、車ではなく列車とモノレールを乗り継いで来ました)も止まり、JRも動かなくなっているという情報が入り、帰ろうにも帰れないということで、最終的には開き直って競馬場に残ることにしました。いやぁ、ああいう時って、ほんとにどうしたらいいのかわからないですね。あせってもしょうがないので、開き直るしかなかったです。
そのうち電話が通じるようになり、春日先生の実家(古い家らしいです)では壁が落ち、部屋の本棚が倒れたりしたそうですが、家族に怪我とかはなかったので一安心。また、学院の待機の先生とも連絡がつき、問題はないということもわかり、途中でNHKのニュースも観ることが出来、少しずつ福岡の様子もわかってきて、ひとまず安心出来るようになったので、二人でレースに専念することにしました。しかし、この頃、神奈川の家族はテレビのニュースを観て、かなり心配してたようです。後で、福岡が大変な時に小倉に行ってるなんて、悪運が強い、ともいわれてしまいましたが。
さて、この日のレースはどうだったかというと、最初からなかなか調子が良くて、中山、中京、阪神のレースの中で選んで買ってたんですが(買ったのはほとんど3連複)、3連勝しては1レースダメといった感じで、7.000円台2回、8.000円台1回に、他にもちょこちょこと安いのを取れて、結局トントンで終わったので、まぁ良しとしたいですね。ただ、例によって、買い換えて取り逃がしたやつとか、明らかなミスによる買い間違えをしたとか、まだまだ未熟者です。いや、競馬は永遠にそんな感じじゃないですかね。だからこそ、楽しいんです。中山競馬場のメインレース、皐月賞トライアルのスプリングステークスにしても、直前まで春日先生に「武豊は皐月賞の権利取りのために、絶対3着以内に入る競馬をするよ!」といって、武豊の馬から3連複を買うといっていたのに、直前で、去年JRAのサプライズ(今年はないようですね)で選んでいたペールギュントを軸にしてしまい、1着2着の穴馬や、もちろん武豊の馬も選んでいたのに、3連複で75.000円台の馬券を取り損なってしまったわけです。ううっ、悔しい! しかしまぁ、今年中には絶対取りますよ、10万馬券!
そして、最終レース後の岡部の引退セレモニー! 会場となった中山競馬場のパドックはすごい人だったというのに、小倉競馬場に残っていた人は、少なかったぁ! 周りはどんどん掃除を始めるし……そんな中でも、馬場内の大きなターフビジョンと席にあるモニターとを交互に観ながら、涙しましたよぉ! 特に後輩の騎手たちから花束を渡されたり、メッセージをもらった時ね。武豊は「記録を破ってすいません(笑)」ていうし(岡部は「どんどん破って下さい」て答えてました)、横山典は「豊みたいに記録は破れないので、56歳を越えます(笑)」っていうし、カッチー(田中勝)は「たくさんいじめてくれてありがとうございました(笑)」っていうし……みんな、いいなぁ。最後は、恒例の胴上げではなく、騎手たちの御輿に担がれてパドックを回り、いやぁ、泣かせて笑わせてくれました。岡部の「これからは馬券も買います」という楽しいラストメッセージで締めくくられて(JRA関係者は馬券を買うことが出来ないので、岡部はJRAには残らないんだということがわかりましたし)、実にいいセレモニーでした! 福岡に地震が起きた日だということと共に、決して忘れられない日になりましたね。その後はもちろん、小倉駅近くの焼き鳥屋で春日先生と岡部のレースやいろいろ競馬の話をしながら、したたか酔いどれました。
で、帰りは小倉駅で、偶然、動き始めたばかりの福岡行きの列車に、しかもホントは指定席だったところに、「自由席になります」というアナウンスが入って二人とも運良く座れて(自由席の方は通路に立っている人もいて満員でした)、福岡に戻ってきたら、福岡の駅がまた列車の運行を待っているすごい数の人で、ようやく地震があったことを実感したんですが、もしかしたらビデオラックとか本棚とか倒れてるかもしれないなぁ、パソコンは大丈夫かなぁ、と心配していた部屋に戻ってきてみると、ほとんど何も変わってないので、逆に驚きました。まぁ、新しいマンションで、構造がしっかりしていたからなのかもしれませんが。ただ、テレビの上に置いてあった干支の酉の置物が下に落ちていたので、やっぱりかなり揺れたんだなと思いましたけど。その後、震度3の余震が何回かありましたが、それでは落ちませんでしたからね。
20日はそんな感じでしたが、ニュースで観る限り、天神辺りも大変だったようですね。あの窓ガラスが落ちたビル。阪神淡路大震災の映像を思い出しましたが、今回、あれで怪我人が出なかったというのは、ホント奇跡だと思うし、よかったですねぇ! ただ、やはり福岡のビルは地震に対する安全性が未知ということもあるのか、地震直後、天神のビルは検査のため、中にいた人はみんな外に出され、私が一番好きな福岡の劇団、ギンギラ太陽’sの新作『翼をくださいっ! さらばYS−11』の公演が先週末から行われていた西鉄ホールのあるソラリアビルも立ち入り禁止になり、20・21日の公演は中止になってしまいました。その公演、悪運が強いというわけじゃありませんが、私は初日の17日(木)に観て来てました。観れなかった人、すいません。て、別に私が悪いわけじゃありませんね。
内容に関しては、相変わらず“地元の人にしかわからない”ネタ(今回はスカイマークエアラインズの話がメイン)ということなんですが、私は何度もいってるんですけど、決してそんなことはないんですよ。東京でも、いや、東京なら、しっかり通じると思います。それは、書かれているテーマ、というよりスピリッツが、普遍的なものだからということだけじゃなく、東京は、演劇というものに対する許容量が大きいからなんです。いろいろなものを受け入れますからね。特に今回の作品は、戦後、翼やプロペラを取られた飛行機の記録映像なども取り入れ、空というものに向かっていく飛行機たちの気持ちが感動的に描かれていて、そこに、唯一の国産旅客機であるYS−11の物語を絡め、かなりドラマチックに作られている作品なので、どこでも通用すると思います。観終わった後、佐賀空港にYS−11を観に行きたくなったし、スカイマークエアラインズをもっと利用しよう(いつもほとんどJALなんですが、たまにスカイマークも使います)とも思うようになりましたからね。しかし、これって、ホントにいい宣伝になってると思いますよ。
ギンギラを観に行って感動したことが、実は個人的なことでもうひとつあるんです。それは、パンフレットに、ギンギラが大好きだということで参加させてもらった、ついこの間学院を卒業した二人の卒業生の名前が入っていたことなんです。前に書き忘れましたが(最近、いろいろ多いんですよ、書き忘れてることが……すいません。思い出したら書きます)、3月3日にギンギラの稽古場に二人を紹介しに連れて行った時、みんなから暖かく迎えられ、二人は感動してたんですが(私も、かぶりものをしていない稽古を初めて観させてもらって楽しかったし、二人には、あれだけの劇団の稽古場に参加出来るのは羨ましい、ともいいました。いやぁ、やっぱりいいですよねぇ、芝居の稽古場は! 私が復帰出来るのはいつのことになるのでしょうか……)、その気持ちをぶつけてくれているようで、大塚氏からも、二人はよくやってくれてますよという話を聞き、芝居が終わって舞台裏に行き、二人に会いました。ちゃんと黒い服を着て片付けをしている二人を見て、安心すると同時に、なんかうれしかったです。もうホント、親の心境ですね。これからも頑張って欲しいです!
先週は、土曜日には今年度最後の体験入学があり、終了後、2年間ずっと体験入学の手伝いをしてくれた卒業生を送るために、来年度の体験入学を手伝っていってもらうであろう新2年生たちを交え、学院近くの中華レストランで送別会を行ったのですが、それもなかなか感動的なセレモニーになり、なんか、感動の涙が続いた先週でしたね。14日の月曜日の卒業式もそうでしたし。そうそう、卒業式後の、私が担任だった心クラスの打ち上げ会の後の大変だったことというのは、卒業生のひとりがかなり酔ってしまい、その子を送って、小倉近くの折尾というところまで行ってしまったということなんです。いつ吐いてしまうかわからないんで、各駅停車に乗り(やはり、途中で降りて休むことが出来て正解でした)、のんびり行ったので、もしかして福岡に帰れなくなるかもしれなかったんですが、少し調子が良くなってきたようなので、福岡に戻ることの出来る列車がギリギリある折尾というところで、帰らせてもらいました(その子は戸畑だったんですが)。それでも福岡に戻って来たのは夜中で、結局、朝までに原稿が仕上げられなくて、先週は一日遅れてしまったわけです。すいません……なんか今回、謝ってばかりですが、これ以上長くなっても、またすいませんなので、とりあえず、この辺で! なんか書き忘れてることありそうなんだけどなぁ……それはまた。
(2005.3.22)