2003年6月第2週

 梅雨に入ったと思ったら、またしても台風が接近! 5月末に続いて6月にも台風だなんて……台風といえば9月じゃないの? う〜ん、とにかく最近、世の中なんかヘン、と思ってるのは私だけでしょうか? いや、私もヘンかも……まぁ、少しずつではあるかもしれませんが、確実に変わっていってると思いますね、世の中は。今年は特に、私の周りで起きている出来事を見ても、それを感じるんですが、みなさんの周りはどうですか? そうそう、FSTAGEがStagePowerに変わったというのも、世の中の変化のひとつなんでしょうか。いずれにしても、「そういう時は流れに逆らわない方がいい」とある方からもいわれました。しかし、何かド〜ンと嫌なことが起きなければいいんですが……なんて、ヘンなこといってすみません。まぁ、富士山が噴火するようなことはないでしょうが。

 本当はそんなことを気にする間もない忙しさでありまして、先週末には、H.ARROWの稽古で広島に行って来ました。ま、博多からは近いからいいんですけどね。帰りにはちょっと奮発してのぞみで来たら、1時間で着いちゃいました。新宿から神奈川の家に帰るぐらいの時間です。いえ、別に比較してもしょうがないんですけど……。そういえば、この前テレビで偶然、名前は忘れちゃいましたが、女性のワンマントークの人見たんですけど、おもしろかったんですよ、これが! 毒舌トークとかいわれてましたが、「どうでもいいこと」とかいって、「東京ドーム何個分などという比較の仕方」とかいうんですよ……あれ、違ったっけかな? 他にもおもしろいのがいっぱいあって、つまらないのもいくつかありましたが、私は好きですねぇ、あの素人臭さが……あ、今、「くさい」とワープロで打ったら、不思議なな文字が変換されて出て来ましたよ。「ξ」……なんですか、これは? ギリシャ文字ですか? 調べてる時間がないので後回しにするとして……毒舌トークの姉ちゃんについても、詳しくわかったらまた報告しますし、誰か知ってる人、教えて下さいな! あの人、絶対ブレイクしますよ!

 さてさて、広島ARROWことH.ARROWの方は相変わらずのんびりやってる感じなんで、渇!(大沢親分風に) を入れてきたんですが(なんか毎回、そんなことばっかり書いてるかな?)、一応、具体的に公演に向けての動きを指示してきたので、変わってくると思います。いや、変わってくれなきゃ困るんだけどね。ただ、公演といっても、前にも紹介した青少年センターのロビー劇場に出てみよう、ということです。とはいえ、人前で見せるわけですから、ヘタなことは出来ません。大事なのは、そこら辺の意識なんですよね。80年代の小劇場ブームの頃、猫も杓子も演劇をするようになって、かなりの劇団が出来ましたが、そのほとんどがマスターベーション演劇だったことは否めません。このマスターベーション演劇は、それなりの金を取る分、アマチュア演劇よりもたちが悪くて、内輪の客だけで成立しているところがほとんどだから、批判も受けずにのうのうと続けていたりするんですよね。いや、どことはいいませんが。この、批判や批評を受けるというのは大事なことですよね。螳螂の頃も、好きという人がいる反面、批判も結構受けました。特に『ダブル・テイク』という芝居をやった時はすごかったですね。いつも螳螂を観に来てくれていた漫画家のいしかわじゅん氏や東京グランギニョールの飴屋法水氏などがゴソッと途中で帰ってしまいましたもん、ハハハハ(今だから笑えるんですよ……いや、当時も笑ってたかな、私の性格からして)。他のいろんな人からもボロクソにいわれましたねぇ。でも、あれが好きっていってくれる人も結構いるんですよ。

 ……う〜ん、頭がよく回ってませんが(別に酔ってるわけじゃありません)、何をいいたいのかというとですね、演劇というのは、見せてナンボ、聞かせてナンボだということなんです。ま、プロからすれば当たり前のことなんですけど、そこら辺がわかってないのに演劇をやろうとしたり、実際にやっている輩が多くてねぇ。つまり、見せる、聞かせる形になってるかってことですよ。

 実は、広島では初めて、ある劇団の公演を観て来たんです。何でも、結構、広島では人気がある劇団らしくて、客もそこそこ入ってたんですけどね。作り方は……新感線もどきとでもいいましょうか。でもねぇ、所詮「もどき」なんですよ。音の入れ方とか、照明とか、アクションとか、話の流れとか、確かに「ぽく」はあるんですけど、台詞がねぇ、役者の生きた言葉として伝わって来ないんですよ。だから、いくら大きな音が出ていても、眠くなっちゃうんですね。まぁ、ここでウダウダいってもしょうがないんで、今度、主宰の人にでも会う機会があったら(あると思いますよ、広島の小劇場演劇界は狭いですから)、ゆっくり話をしてみたいと思いますが……。そうそう、その公演の出演者の中で唯一、台詞もきちんと伝わってきたし、身体や表情のきれも良かった役者がいるんですが、実は彼は元・月光舎の役者でした。いえいえ、決して贔屓目でも、自画自賛しているわけでもありませんよ! 誰が観てもそうだと思いますもん。その彼、水島憲弘というんですが、彼は劇団太陽というところからのゲスト出演で、そこには、前に話したかもしれませんが、元・月光舎で広島に帰った三人が所属しているんです。そのうちの一人、田中暁弘にも会いました。彼はその日、ロビー劇場に出演していたので、水島の芝居は翌日観に行くといってました。

 しかし、ホントうれしいもんですねぇ。一緒に芝居を作っていた仲間が頑張って活躍しているっていうのは。私もなんかやらなくちゃだわぁ……いえ、いろいろやってるんだって。

(2003.6.18)
(つづく)


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