2003年1月第3週

 さて、まずは先週に引き続き、〈2003年/小松杏里の乾坤一的十大願望〉のベストスリーの発表です。

 第3位〈役者として、テレビ・映画に出演!〉 まぁ、去年の舞台出演から役者として色気づいちゃったりしてるわけですが、お世辞も入ってるんでしょうが、割と評判よかったんですよ。もちろん、個性的ということででしょうが。でも、役者はやはり個性がなきゃね。どこぞの劇団みたいに、みんながみんな同じような芝居してるってのは、私は気持ち悪くてダメですね。「みんな違ってみんないい」がいいです。それはともかく、映画に出るとなると何年ぶりでしょうか? いやぁ、あるんですよ、昔、そして大昔。その話はいずれまた。

 第2位〈モンゴル、初訪問!〉 去年の韓国から始まったアジア征服[月光舎/アジア連続公演]ですが、その第一関門がモンゴル公演だと思ってるんです。実は、香港に住んでいる私の幼ななじみの友人に、巣鴨で“シリンゴル”というモンゴル料理屋(モンゴル出身の力士もよく食べに来ます)をやっている方がおりまして、もちろん私も親しくしてもらってるんですが、その関係もあって、ぜひモンゴル公演をしたいと思ってるわけです。もちろん、モンゴルの文化についてもいろいろ調べてますが、国際交流基金の人に聞いても、モンゴル公演というのはあまり例がないので申請が通りやすいといわれたので、2、3年のうちにはぜひ実現したいと思っています。で、そのためには、まず実際に一度は行ってこなくちゃならないので、ぜひ今年行ってきたいと思ってるんです。いや、行きます! ソウル経由でソウルにも滞在出来る便もあるんですよ。

 さあ、いよいよ第1位の発表です! 
 第1位〈2回目の韓国公演、大成功!〉 まぁ、これは願望というより、やることは決まっているので、是が非でも成功させたいということですね。で、成功というのはどういうことかというと、これはいろいろな助成金等を申請する時にも書かなきゃいけないことなんですが、ただ単に興行的に儲かったとかそういうことじゃなくて、次に繋がる成果を得ることが出来たかどうかだと、私は思うんです。それも我々だけじゃなくて、日本の演劇や劇団に興味を持ってもらい、他の芝居や若い劇団を紹介出来たり、そこからさらに新たな交流が始まるような関係性が生まれたらいいなと思っています。だから、いろいろな演劇祭に呼ばれてただやってきたというようなのは嫌なんですよ。もちろん、それはそれで大変なことでしょうけどね。とにかく、去年初めて韓国公演をやってみて、演劇を通じた文化交流は、単なる文化交流では終わらない、素晴らしい人間同士の交流を生み出してくれるものだとわかったので、大きなことをいえば、世界の平和のためにも海外公演をしていきたいなと思っている今日この頃です。なんか使命感を感じちゃったりして……

 というわけで、〈2003年/小松杏里の乾坤一的十大願望〉はこんな調子でいこうと思ってますけど、みなさんもどうですか、こういうの。よく年頭に、「今年は○○したい」などと漠然と願い事をしたりしますが、思い切って具体的にいくつか目標を作ったりしてみては。で、年末にいくつ達成出来たか確認するのも楽しいと思いますよ。

 ところで、私は今、知り合いに頼まれたヤボな仕事で、毎日都内を飛び回ってまして、先週は都電荒川線に乗ったり、柴又に行ったり、荒川や江戸川を渡ったり、動いている分には、普段行けないようなところに行けて楽しいんですけど、時間的拘束が厳しくて、なかなか芝居も観に行けません。
 で、この前の日曜日もニューハーフの雑誌の取材の仕事で、一日ビデオの撮影に付き合うことになってたんですけど、なんと、そのビデオに急遽私が出演することになってしまいました! そのビデオというのはニューハーフのビデオで、内容はAVとVシネの間ぐらいの作品で、ドラマがあって絡みもあるやつなんですが、主演は、ナイタイという夜の風俗情報誌の去年のミスシンデレラコンテストで見事優勝した不二子さんというニューハーフ。そうなんです、不二子さんは性転換手術をしたニューハーフでありながら、並み居る風俗ギャルたちを退けてグランプリに輝いてしまった美貌の持ち主なんです。その彼女の初主演のビデオに私が出演? まさか、彼女との絡み? 知り合いの監督から前々日に台本がFAXされてきました。おっ、台詞も結構あるぞ。さあ、小松杏里の運命やいかに! その顛末は次週……撮影風景の写真付きでっせ、旦那。

(2003.1.20)
(つづく)


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