プラカード男
King of Rockと呼ばれた忌野清志郎 (1951年4月2日、東京都中野区生まれ)は、2009年のこの日死去した。「♪電力は余ってる 原子力はいらねえ」と歌う「サマータイム・ブルース」を収録したアルバム『カバーズ』は所属レコード会社の東芝EMIから1988年8月6日に発売予定だったが中止された。結局、同月15日にキティレコードから発売された。中野区は、私たちが替え歌で原発に反対する拠点だが、なんと替え歌作りの大先輩の生誕地であった。
発売開始から22年半経った2011年3月の福島事故後、『カバーズ』は異例の売上となっている。逆に22年半さかのぼった1966年は、日本初の商用原発(東海村) が完成した年だ。図らずも「サマータイム・ブルース」は原子力発電所の歴史のちょうど半ばに位置することになった。
「♪原子力はいらねえ、危ねえ、欲しくない」ということに「気付く」「気付かない」のどちらかだとしたら、仮にN回の節目を考えると (N + 1)個に人々を分類できる。例えば、「東海村」「サマータイム・ブルース」「福島」と節目を3回考えると、「始めから気付いた人」「半ばで気付いた人」「(半ばで気付かず) 福島でやっと気付いた人」「未だに気付かない人」の4つに分類できる。
しかしどうだろう、「気付く」「気付かない」の二元論は乱暴で、「半ば気付く」中間状態も考えるべきではなかろうか。半ば気付いている人たちを、気付かない側に逃すことなく、気付いている側に引っ張り切る、それが脱原発の運動に肝心なのではないだろうか。
茶摘
作曲・作詞者不詳
一、
夏も近づく八十八夜、
野にも山にも若葉が茂る。
「あれに見えるは茶摘ぢやないか。
あかねだすきに菅の笠。」二、
日和つづきの今日此の頃を、
心のどかに摘みつつ歌ふ。
「摘めよ 摘め摘め摘まねばならぬ。
摘まにや日本の茶にならぬ。」さつみ —詐欺の罪—
プラカード男作詞
一、
半ば気付いて(※)五十と四基、
西も東も再稼働急ぐ。
「事故が起きれば破滅じゃないか。
急ぐ理由が成り立たぬ。」二、
地震続きの今日この国で、
心殺して国民(たみ)欺いて、
「罪よ罪、罪、騙さにゃならぬ。
騙さにゃ既得権益(りけん)が逃げてゆく。」※歌い出しは季節によって変わります。
4-6月—「夏も近づく」
5月2日前後—「半ば気付いて」
7・8月—「夏も盛りの」
9-3月—「夏を過ぎても」
12月16日前後—「詭弁弄して」